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最弱冒険者はパーティーから捨てられる  作者: 秋元智也
旅の始まり
79/163

77話 連携

生活魔法という概念が崩れる使い方に、シェナもエルドラも

納得いかないという目で見てくる。


「そもそも、カイトさんの魔法って異常ですよね?だってス

 キルは7歳で授かるものですよね?しかも一個ですよ?」

「そうだね。僕も絶対回避を授かったし」

「そこ、そこですよ!それって攻撃系じゃないのに、今は魔法

 適性もあるじゃないですかぁ〜羨ましすぎます〜、私だって

 剣術のスキルしかないせいでいくら頑張っても魔法は使えな

 いんです。なんとかエルドラと一緒に学園に通えるように付与

 魔法は習ったけど………それでも本職の魔法師の付与魔法には

 敵わないし………」


多分他人と比べて劣等感を持っているのだろう。


「比べる必要はないよ。君には君の戦い方があるじゃないか。

 他人なんてどうでもいい。君たちが二人でできる戦い方って

 いうのが一番大事なんじゃないかな?」

「そうだよ、シェナちゃん!私達、いいコンビになりそうじゃ

 ない?」


エルドラには大事な仲間なのだろう。

前衛と後衛。

パーティーとしてはいいコンビだとおもう。


ただ、少し欲を言えば、ずっと二人でやっていくにはどこかで

詰まる気がする事だった。


「さぁ、休憩も終わりにして次に行こうか!」

「「はい」」


奥へと進むと、新たな敵が出てくる。

もちろん、この低階層で出てくる敵はそこまで苦労はしない。

むしろ連携を覚えるには好都合だった。


「前!シェナ。その後ろにもう一体。エルドラ、魔法準備!」

「はい」

「分かってる!エルちゃん、行くわよーー」


前に突進していくシェナに続きエルドラの魔法が放たれた。


シェナは一体を倒すと、横に避ける。

いきなり前にいたシェナが消えて見えただろう。

その後ろから迫ってくる石礫に敵は簡単に潰されたのだった。


「やったぁ〜」

「よくやった。上手く避けれたな……タイミングもバッチリだ

 ったじゃないか」


シェナは少し照れるように笑った。

エルドラはそんな彼女に抱きつくと、お互い励まし合う。


連携もだいぶ慣れて来たようだった。

これは事前に察知しているからできる芸当でもあった。


魔物だから動きも単調で、防ぎやすい。

もしこれが人間相手だった場合は、このままでは歯が立たない

だろう。


「じゃ〜、この先のボス部屋をキリに一旦ダンジョンから出よ

 うか?」

「もう、出ちゃうんですか?」

「あぁ、それにダンジョン内で仮眠するほど危険なものはない

 からね。覚えておくといいよ。ダンジョン内で一番危険なの

 は、同じ冒険者だ」

「……」

「…はい」


頷く、二人には分かっているだろう。

この前のように絡んでくる連中もいるという事だった。


「ドロップアイテムもそうだが、ダンジョン内では何をしても

 バレないというのが理由だ。殺してもダンジョンの肥やしに

 なるだけだしね」


真剣な顔で聞いている二人に、先輩としてアドバイスを送る。

しっかりと信用できる仲間を揃える事。


そして、人数がいれば前のように絡まれる事も少ないという

事実を話したのだった。

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