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最弱冒険者はパーティーから捨てられる  作者: 秋元智也
旅の始まり
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25話 汚いジジイと神官服

あまりに今までと違う事に、ダルカ達も気分がよかった。


教会も、神官を貸し出している時は聖水もしっかり効きのいい

お高い物をわたしている。

ただ、少ないお布施で高い聖水の効果を与えるなど決してない。

それが、神聖なる教会の考え方だった。


「今回の聖水さぁ〜効き目がいいよな〜」

「確かに、効果中は蜘蛛の動きが鈍し、私達が強くなってる証拠ね!

 あいつを切ってハンナを入れたのがよかったのね〜」

「あぁ、そうだな…、ハンナこれからも一緒に行く気はないか?」


まだハンナの実力は見せていない。

それに、神官がいるってだけで強くなるわけはないのだ。


いつもならポーションのがぶ飲みを制止してくるカイトがいたせい

でしっかりした実力が出せなかったという。


ポーションは飲み過ぎると身体によくはない。

体調がよくなるからと言って毎回飲んでいては、それが当たり前に

なってしまう。


常時飲んでいては、身体がそれが当たり前になってしまい、身体か

らの危険信号を判断できなくなるからでもあったからだ。


それに、ハンナが貰って持ち帰ったポーションはかなりの出来のい

い代物だった。

知り合いの鑑定にかけても、体力と精神力、そして傷の回復を同時

に行う事と、魔法の効き目を高める効果もあった。


それはすなわち、傷は効き目が弱いが、治る程度。

重度の怪我はこのポーションと同時にヒールで治るという事と、魔

法効果アップで、ただのヒールがハイヒールと同じ効果を持つという

事でもあった。


これを作った人はすごい腕を持っている事になるのだ。

その日は、5階層の探索で時間を使い、一旦外へ出てきたのだった。


「2日後今日と同じ時間で。今度は5階層のボスに行くぞ!」

「ハンナもよろしくね」

「あ……はい」


あれから、数時間は蜘蛛狩りをしてマップの作成に専念した。

そして2日後、やっとボス攻略へと行くことになったのだった。


料金はカツカツで、最近魔物の素材の買取り価格も最低額になって

いた。

カイトがいた時は、どんな物でも高い価格で買い取ってくれたギル

ド職員も最近では態度があまり良くない。


「今日はボスの素材を持って帰ってくるからなっ!絶対に高く買い

 取れよ!」

「…」


ダルカが断言すると、レイアと共に出かけたのだった。

その途中、ボロボロの神官服を纏ったお爺さんにであった。


「そこの若いの……ちょっといいかの?」

「なんだ?俺らは忙しいんだ、手短にしてくれ」

「何このボロボロのジジイは………ダルカこんなの相手にしない方

 がいいわ」

「一応神官服着てるしな〜」


神官は身なりでは位が判断できない事が多い為邪険にしない方が

良いのだ。

しかもパーティーに神官を入れている以上、余計な揉め事は避け

たいのだった。


そんな事を考えもしないレイアは、ダルカとの時間を邪魔される

のを嫌うと邪険に扱ったのだった。


「君のそれは………良く見せておくれ………」


レイアの首にかかっているカイトから奪ったアクセサリーに手を

伸ばして来たのをダルカが遮ったのだった。


「おい、いい怪訝にしてくれよ。仲間に手を出すのは俺が許さな

 いからな?」

「ち…違う………それをもっと良く見せてほしいのじゃが……」

「これは私のよ?私の母親の形見なのよ!何か文句あるわけ?」


面倒になったレイアがそういうと、やっと引き下がったのだった。


それから、準備を整えるとボス攻略へと向かう事にしたのだった。


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