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最弱冒険者はパーティーから捨てられる  作者: 秋元智也
旅の始まり
106/163

104話 戦闘開始

名前まで言われては引くに引けなかった。


「おいおい、俺の事はなしかい?」

「あっ!そういえば暗殺ギルド出身の人がいたっけ?殺し過ぎて

 破門?になったんだっけ?」

「それは違うな……俺はもっと狩りができる場所を求めたんだ」

「それって、人を狩るって意味かな?」


カイトの言葉にその場の空気が重くなる。


「どう取ってもいいがな……それに生きて帰れると思ってるのか?」

「う〜ん、これって本当に勇者のスキル出たの?どう見ても盗賊?

 うん、そっちのがお似合いかもね?」


軽い口調で言うと、リーダーのラキスが今にも飛びかかりそうな勢

いだった。


「ダメよ、あれに関わっちゃだめ!」


すぐに止めたのはイーサだった。

最大火力で押し潰せばいい。


いつもの彼女だったらそう言っていたはずだ。

だが…今日は違った。


同じ魔法使いだから分かるのだ。

魔道具の鑑定にも振り切る程の魔力。


今までで感じた事のないようなひりつくようなこの感じは、相手に

してはいけないと本能が言っていた。


どんな魔物にも、最大魔力量というものがある。

自分より低い者に負ける通りはない。


同等なら、コントロールと技、そして仲間がいれば補える。

でも、圧倒的な魔力量の前では、勝てる自信がなかった。


さっきの火球もかなり振り絞って作ったし、威力をあげる為に圧縮

もした。

だが、それをいともあっさり消されてしまったのだ。


同じ魔力量でなら、破裂したはずだった。

だが、飲み込まれて霧散したのだ。


これは、自分では絶対に敵わない領域の魔法使いだという事だった。


「貴方は……誰なのですか?どうしてこんなところに?」

「それって答える必要ある?それよりも聞きたいんだけど…どうして

 オークに魅了かけて操ったの?痛みも感じてないようだったけど?」

「それは……その方が好都合だったので……痛みがなければ前進し続け

 れるかと……」


イーサのそばにあった地面がピシッと音をたてた。

肌寒い……これはと思うと、自分達の周りだけに霜が降りていたのだ

った。


「ごめんなさい。許してください。」

「おい、イーサ!何を言ってるんだ?」

「無理よ、あの人には勝てない……勝てないのよ……」


取り乱すイーサを見下すように、イザベルがため息を吐いた。


「みっともないわね……ラキスどうする?」

「そうだな、まずは目眩ししてから一気にいく」

「分かったわ、その役立たずは放かっておきましょ、アン貴方は違う

 わよね?」

「あたしは……ちょっと待ちなよ、これって戦かなわきゃイケナイ事

 なのかい?」

「当たり前でしょ?そこの怖気付いた女にはがっかりだわ」

 

まるで聖女らしからぬ物言いだった。

暗殺者ハニエルは後ろ手で武器を構える。

そして気配をすぅ〜っと消していく。


前から突っ込むラキスに気を取られているうちに、後ろから仕留める。

そのつもりだった。


そう、そうなると誰もが思っていた。

アンも格闘家なら、相手の力くらいは推しはかれる。

まともに戦って勝てるはずはない。

イーサと同意見だったのだ。

だから、ラキス達のように武器を構える事はしなかった。

次の瞬間、ラキスが動いて一気に距離を詰めていくはずだった。

が、そうはならなかった。


まず先に突っ込んだラキスだったが、即座に後ろへと吹き飛ばされ、

後ろに回り込んだはずのハニエルの首元には剣の切先が当てられていた。


イザベルが先に放ったはずの光魔法は目眩しをするはずだったが、いきな

りの突風に放てずに終わった。


たった一人に、手も足も出なかったのだった。

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