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最弱冒険者はパーティーから捨てられる  作者: 秋元智也
旅の始まり
10/163

10話 ロイエンの街

ロイエンの街に着くと、早速宿を取るとどこも莫大な金額を

ふっかけられたのだった。


「おい。俺らを馬鹿にしてるのか?宿代がそんなに高いのは

 おかしいだろ?」


食ってかかるダルカにパーティーメンバーも賛同した。

が、宿の受付けの男性は首を振ると呆れ顔で言い放つ。


「ここ、ロイエンではこの価格は普通です。泊まる気がない

 なら出ていってください。もっと安い宿をお探しなら街は

 ずれの宿屋をオススメしますよ。一流冒険者なら、この位

 の値段は毎日の稼ぎで暮らしていけるんですがね〜……まだ

 駆け出しでは仕方ありませんね」

「なっ………」


ダルカの眉間に皺が寄ったのがわかる。

確かに街の中央に立っている豪華な宿屋だった。

立地的に高い訳だ。


「ただ…この街では宿屋といえど窃盗の恐れもあります。値段

 とは…その安心をもお金に含まれるとお考え下さい」

「誰が来るか!」


受付けの男性の言う通りかもしれなかった。

町外れの宿屋はボロく、金額も他の町と大差なかった。


ダンジョンに入っている間は荷物は置いておく。

もちろん貴重品は持っていくが、金貨を持って戦うのはあま

りにもリスクがある為、宿に預けておく。


外観を見る限り、少し不安になる気がしてきた。


「ねぇ〜、やっぱりさっきの宿屋にしない?」

「無理だろ?一部屋一日で金貨3枚だぞ?そんなに使ったらす

 ぐに無くなるぞ?」

「それもそうね…私も持ち合わせて的に五日が限度ね」

「だろ?まずはギルドにいってダンジョンに入る許可を取って

 こねーとな」

「そうね、早く儲けて宿屋を変えましょ!」


レイアは不平不満があるのか、古びたか外観と内装に飽き飽き

していたようだった。


カイトは泊まれるだけマシだと思えた。

大事な母親から貰った石のついたネックレスを出すと眺めてい

た。

するとそこへ勝手に入ってきたレイアが目を輝かせて話しかけ

てきたのだった。


「ねぇ〜。なにそれ?綺麗な石ね」

「これは母さんが持たせてくれたんだ」

「でも、カイトには似合わないわね…私に頂戴よ!きっと似合

 うわ!」

「ダメだよ。これは母さんがお守りにくれたものだもん」

「カイトのくせに生意気ね〜、ちょっとかしなさいよ〜」

「ダメだって!」


無理矢理ひったくって行くレイアに幼馴染とはいえ、この図々

しさには困ったものだった。


「レイア返してよ〜」

「いやよ!ほら、絶対私が持ってた方が似合うじゃない?」

「母さんのなんだからっ!」

「いいじゃない。ちょっと借りるだけよ、明日には返すわ」

「えーー、ちゃんと返してよ!」

「分かってるって〜」


そう言うと出て行く。

きっとダルカに見せびらかして、何か買って貰おうという魂胆

だろう。


今、ダルカとイルギはギルドに出向いている。

残ったレイアとナノは街の散策の為に好きに買い物に耽ってい

た。


きっと明日からダンジョンに潜る事だろう。

しっかり準備をしておかないと!と考えると早速ポーションの

生成とそれを売ったお金で武器の手入れ用の砥石を買っておい

たのだった。



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