表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
母を探すために妖精になる  作者: 二光 美徳
17/30

第17話 お母さんの記憶②

 雪夏の記憶の映像が続く。


 病院を退院するのだろうか、雪夏はドレスのような可愛い服を着せてもらっている。


 お父さんが荷造りをして、

「じゃあ行こうか。」

と言った時、看護師さんがやってきた。


「写真撮りますよ。」


 お父さんとお母さんと私、3人一緒に写真を撮ってもらう。


 ウチにある、唯一の写真はこれだったんだ。


 お父さんが他にも写真を撮ろうとするが、「あれ?あれ?」と言って全然撮れない。

「カメラ壊れた…。」

お父さんが申し訳なさそうに言う。

 お母さんは少し残念そうに微笑んだ。


 3人で家に帰ると、じいちゃんとばあちゃんが出迎える。

 順番に雪夏を抱っこして、可愛い可愛いと言う。

 

 しばらくお披露目してから、お父さんとお母さんと3人で部屋に入り、雪夏が泣いたらオッパイを飲ませ、泣いたらオムツを替え、また泣いたら抱っこする。

 赤ちゃんの世話はとても大変なのだと思った。


 そんなに泣いたら、お母さんが大変じゃん!と、赤ちゃんの自分にちょっと腹が立つ。


 でも、神様の言う通り、オッパイ飲む時やオムツ替えの時は、ぼやっとした感じで、男の子が見ても大丈夫になっているのでそこは安心した。


 夜中になってもちょっと寝て泣き、オッパイ飲んで寝て、またちょっとしたら泣いての繰り返しだ。


 次の日も、同じだ。

 朝も昼も夜も、泣いて飲んで、オムツ替えて寝て、のサイクルをすごく短い時間で繰り返す。


 また次の朝になったら、お母さんがすごく眠そうな顔をしている。


 雪夏は、赤ちゃんの私の世話が大変過ぎたから、お母さんが家を出てしまったのだろうかと思った。


 お父さんの話では、退院して2日後、お母さんがいなくなったと言ってた。

 退院して次の日が1日目なら、今日お母さんが消えてしまうはずだ。

 今のところ、そんな様子は全然ない。


「残業しないで、早く帰るよ。」

と言ってお父さんが出勤する。


 ばあちゃんは部屋にご飯を持ってきたり、時々様子を見に来たりする。


 ばあちゃんが、

「大丈夫?出来ること何でもするから、遠慮しないで言ってね。」

と声をかけると、


「今は大丈夫。眠いけど、この子が可愛いいからずっと見れて、逆にいいかも。」

と笑う。


「先は長いから、無理せんとね。

 今大丈夫なら、じいちゃんとちょっと買い物に行ってくるね。欲しいものある?」


「ありがとう。甘いジュース、ちょっとだけ飲みたい。」


「分かったよ、買ってくる。すぐ帰ってくるからね。」

と言って出かけた。


 じいちゃんの運転でばあちゃんが出かけて、家にはお母さんと雪夏の2人になった。


 もしかしたら、この時なのだろうかと雪夏は思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ