第14話 妖精のお友達
「やっほ!」
という声が聞こえてきた。
3人は声のする方向を探す。
そこには天青とは別の、綺麗な女性の妖精がいた。
「この前会いに行ったの、私だよ。」
「雫さん!」
天青が名前を呼ぶ。
「天青だと思った?モノマネなかなか上手だったでしょ?」
妖精の雫はフフッと笑う。
「何でボクのフリしたんですか?」
天青が聞く。
「だって、面白そうだもん。天青が行ってるなら私もいいかな、って。
人間と話するの久しぶりで楽しい。」
「久しぶりなんですか?」
と雪夏が聞く。
「そう。神様が、人間のところに行くなって言うから、我慢してる。ここには木守しか来ないし。イタズラしたくてウズウズしてるのに。」
「だからダメって言われるんですよ。」
と天青が軽くたしなめる。
「天青生意気!そんなこと言ったらまたワナに閉じ込めてやるからね。」
「あ、天青に意地悪した妖精さんて、やっぱり雫さんなんですね。」
雪夏は天青が2回もワナに捕まっていたのを思い出した。
「やっぱりって何よ。あれは意地悪じゃないの!天青が危機管理できるようにするための訓練なの!」
天青:「危機管理?」
雫:「そう。天青がこの世界で生きて行く時、いろんな危険なことがあるでしょ、だから、こういう時どう対処するか考えさせるためにしてたのよ。」
「物は言いようです。」
天青は言い訳だと分かってるようだ。
雫:「いいじゃない!少しくらいイタズラしたって。ずっとあのままにする気は無かったんだから。」
天青:「どれくらい?」
雫:「2・3日後には出してあげたわよ。」
遅!
と天青と雪夏は思った。
「あれ?この男の子、雪夏の好きな子だよね?」
雫は武路の顔を見る。
「だから、違います!好きな子なんていませんってば!」
と雪夏が慌てる。
「あーあ、この子きっと今ので傷ついてるよ。」
雫はニヤリ顔だ。
「俺は傷ついてなんかない。」
さすがに妖精が2人もいる事にびっくりしていた武路もようやく喋った。
雫:「名前、何ていうの?」
「武路。」
雫:「そうだった、武路、この前雪夏が言ってた。
…私、武路、タイプ!」
ジーッと武路の顔を見て言う。そして雫は武路の周りを飛び回る。
そして、
「雪夏、今日なんかこの前と違う…。雪夏の周りに結界ある。何で?」
雫が何かを感じとる。
雪夏:「結界?」
雫:「そう。私とか天青には影響無いけど、多分悪の波動の者は雪夏に近づけない。…胸の辺りが強い。」
「これかな?」
雪夏は首にかけてるペンダントを服の中から出した。
雫:「それだ。ふうん、なるほどね。」
雪夏:「お母さんのらしいけど、これが何か分かるんですか?」
雫:「分かるけど、教えない。
ま、結界って言っても、気休め程度だけどね。
でも、大事に持ってなさい。」




