学園編入へ
今日はイース魔法学園の編入試験を行う日である。未成年は必ず学園に通うことになっている。マスターに言われて書類を学園に送っていたらしい。別に通わなくても良かったのだろうが、シャナのこれからのためにも仕方なくであった。
学園の門まで行くとかなりデカい。俺とシャナは少し呆けていたが、俺は正気に戻りシャナを置いて教師と待ち合わせしている場所に歩き出す。
「待ってください!兄さん〜!」
置いて行かれたシャナは俺を呼びながら早走りで追ってくる。しばらくすると気だるそうな男性がやってきた。
「お前らが編入生か?」
「そうですね。リュウ・アマネ。そっちが義妹のシャナ・アマネです。」
「よろしくお願いします。」
「俺はこの学園の教師…ルダイ・スコールだ。」
「ルダイ先生ってランクいくつですか?」
「ん?俺はランク2だ。」
「そうですか。俺的にはランク0くらいだと思っていたんですが。」
「なんでそう思う?」
ルダイ先生が殺気を飛ばしながら聞いてくる。
「殺気を飛ばさなくてもいいんじゃないんですか?別に敵ではないですし。」
「んあそれもそうか。すまん。よくわかったな。ランク0【風皇】と呼ばれている。」
「そうですか。それと【創聖】ってしってますか?」
「知ってるが教えるわけないだろう。」
「俺はそいつと同じ世界から来てるって言ったらどうします?」
「!?」
「俺はそいつの勇者召喚に巻き込まれたんですよ。」
「な!?」
俺の爆弾発言にルダイ先生もシャナも驚きを隠せない顔をしていた。勇者召喚なんて秘密事項を知っていることや勇者のことも知っていることはごく僅かしか知られていない。
「まぁ勇者にあっても俺のことは話さないでくださいね。面倒になるので。」
「俺も面倒になるから言わないでおく。そこの義妹もいいな?」
「わかりました。」
「それにしてもなんで俺にそれを話すんだ?」
「味方がいた方がいいと思っただけですよ。」
そんなことを話していながら学園長室にたどり着いた。ルダイ先生はノックもせずに部屋にはいっていった。いいのか教師。