戦闘描写の練習中(´・ω・`){と、言う名の短編
真夜中の高層ビルの屋上で、幾つもの影が交錯していた。
その影の一つが動きを止め、輪郭が露となる。
「東雲! 動きを止めるな!」
小太刀を両の手に構え、対している影から襲い来る攻撃を小太刀で弾き返しながら東雲を横目に見た男が叫ぶ。
東雲と呼ばれた男が、小太刀の男に言葉を発する。
「曹長、もう無理です‥‥‥俺達はここでコイツ等に、この化け物共に‥‥‥」
「甘えてんじゃねぇ! 見てろ!」
曹長と呼ばれた男が小太刀を凄まじい速度で乱撃する。
その乱撃をマトモに受け止めた影が幾筋もの剣閃を身体に刻まれ、遅れてその身体を細切れに変えながら地面に転がった。
「見たか東雲! コイツ等は不死身の化け物なんかじゃねぇ!殺せるんだ! とっとと立ち上がって手伝え!」
曹長の一喝に奮い起こされた東雲は、その身体に再び活力がみなぎってくる感覚を覚えていた。
「はい! 曹長! 東雲士長、戦線に復帰します!」
「そうだ! お前の本当の実力を、力を見せてみろ!」
曹長の激に、東雲は腰に帯びる長差しを抜刀し未だに動き回る影達に向かい走り出す。
脇構えのまま影の下へと辿り着いた東雲は、右手より迎撃を掛けようとしていた影を素早く切り上げ、返す刀で左側で東雲を挟み込もうとしていた影に袈裟斬りを浴びせる。
「ガァアアアッ!」
耳を劈く様な叫びを挙げながら、止まることを知らない東雲が右の影に袈裟斬りから逆袈裟に斬り上げ、流れるように左の影に胴薙ぎを入れる。
返す刀で右の影の頭から唐竹割りを叩き込み心中線から真半分に切り分けると、左側の影に恐ろしい速度で神速の連突きをひたすら叩き込んだ。
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「はーい! カットカット、お疲れちゃん!」
先程まで回っていたカメラを監督が止めた。
「いやー、迫真の演技だったねー、僕ビビっちゃったよ」
こうして、最新作【まじかる☆ミニーちゃん】の第三話の撮影は終わった。