表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「僕と他人」以下略  作者: 井戸達
1/1

第0章 「僕と他人」の出会い

 4歳の時貴方は何をしていましたか?多くの方はこう答えるでしょう。

 「あまり覚えていない」

 4歳と言えば幼稚園児の時です。そりゃあ事細かには覚えてないのが普通であしょう。では、何故覚えてないのか、時間がたち過ぎているから?子供だったから?僕はそうではないと思います。

 単に、『興味がない』 『どうでもいい』 と、いった感じじゃないでしょうか?

 何が起きても、何があっても、笑うか泣くか怒るかそれ以外の感情はほぼ無いに等しいものです。その程度で覚えておけと言うほうが酷な話である。

 では、何をどうすれば記憶に焼き着くのか、答えは至極単純で誰にでもできることである。それは……

 1つ、声を聞くだけで体が固まるほどの植え付けられた恐怖

 1つ、声があげられない程の強烈な痛み

 1つ、抱えたことの無い極端な感情、特に殺意に近い怒り

 1つ、何もかもを諦めるほどの無慈悲な絶望

 この位のことで何年たっても忘れない忘れられない思い出が出来るのである。

 ならば、僕が覚えていると言うのは必然なのだろう。

 さて、なんでこんな話をしたかというと簡単である。僕は今から人を1人殺そうとしているからだ。なんでそんなことをするのか?そんなのは簡単である。『興味がない』 『どうでもいい』と感じてしまったからである。ならば無くしても問題ないだろう?

 僕と他人しか居ないのなら他人が無くなったところで『興味がない』、無くなったところで『どうでもいい』だから殺す。ただそれだけ、たかがそれだけのことなんです。

 ですが折角なので、無くなる前に何故無くさなければいけなくなったのか説明してあげるのが最後の優しさと言うものなのでしょうね。

 それでは貴方の為に思い出話に花を咲かせるとしましょう。

 それでは……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ