今回が初めてだと、どうしていえるんだい?
本日のゲストはかの有名な戦う道から、20年間変わらない完成された戦術を持つ軍人さんが来てくれましたー
わーわーぱちぱち
では、早速一言どうぞ
「くにへかえるんだな、おまえにもかぞくがいるだろう」
大変ありがたいお言葉でしたね
人物表
エウナ
吸血鬼 することないのでお昼は基本寝てます
楓
魔法使い よく寝てますよねこの子
アリス・イン・ワンダーランド
魔術師 規則正しい生活は送ってません
徐々に明るくなっていく窓の外ではチコチコと鳥の鳴く声が響く中、一人寝返りを打つ。寝返りを打つたびに体が柔らかいベットへと沈み込む。
眠れない・・・ベットってこんなに大きかったっけ?
こう、何だか手が寂しく感じられ、何度も寝返りを打ってしまう。
そういえば、楓はもう寝たのかな?
ふと疑問が浮かんだのでベットから立ち上がる。
『そんな・・・夜這いだなんて・・・エウナさんの大胆な・・・』
ドアの目の前で誰かの声と一緒に軽い頭痛がした気がするけど、気のせいということにして処理する。今朝だし夜じゃないし。
それにコレは楓が寝てるのかどうかを確認するだけで、別に寂しさに駆られての行動じゃない。うん、そうね。それにもしもあの子が寂しがってたら大変じゃない。あら、それじゃしょうがないし、どうしてもというなら添い寝でも・・・。
ぐるぐると思考を回転させながら抜き足差し足で廊下を歩くと、いつの間にか楓の部屋の前まで辿り着いた。
さて・・・次の一手はとても重要ね。
まぁドアを開けたらそこには楓が居たとして、アレ?エウナさんどうかしたんですか?と言われたとしましょう。
その問いにどう答えるかで、私の運命が決まるといっても過言ではないわね。
正直に寝てるかどうか気になったと言ったところで、意外と鈍いあの子はぺかーっと笑ってそのままはいさようならとなるに違いない。
それだけは断じて避けたいところ。いえ、別に寝てるかどうかを確認するだけなのだから別にいいのだけれど・・・。
「アレ?エウナさんまだ起きてたんですか?」
「っ!」
心臓が止まったかと思った。見ればそこには抱き枕を抱えて眠たそうにしているアリスがいた。
「え、ええ、そろそろ寝るところよ」
「そうですかー。私ももう寝ますし、おやすみなさいですね」
「おやすみなさい、良い夢を」
彼女が自室へと戻っていく様を微笑みながら見送る。
「ほどほどにしてくださいね?」
アリスが部屋に入る直前、彼女は全てがわかっているかのような笑顔を残していった。
その言葉で少しばかり引き攣った微笑みを固定しながら1分カウントし、そっとアリスの部屋の中へと耳を済ませる。
中では少しの間ごそごそとしていたが、やがてベットへと入ったのかソレも静かになった。
アリスの登場で思い出したけれど、今は明け方。
こうしている間にも、刻一刻と私がここに居ることが不自然な時間へとなっていってしまう。
ここは覚悟を決めて出たとこ勝負!大丈夫、何とかなるさ、今までだってそうだっだろう?
突如心の中で出てきた誰かにありがとうと告げると、特殊部隊顔負けの音の立たなさでドアを開いた。
楓の部屋は、よくわからない機具や変な色をした液体の入ったカップであふれていた。・・・私たち部屋貰ったの同時期よね?まぁ、ソレはいいでしょう。
どうやらあまりにも音を立てなさ過ぎたので当の本人は気付いてない様子。ちょうどいい、急に出てきて驚かせて上げましょう。
段々と明るくなっていく部屋で一人微笑む。気分は悪戯を実行する直前の子供。経験がないからなんともいえないけど。
四つんばいになりながらそろりそろりとベットへと近づくと、突然楓の前へと顔を出す。
彼女は、とても安らかな顔をしてすやすやと眠っていた。
そのままの格好で数分間、沈黙が部屋を支配する。認めたくない現実、安らかな楓の顔、間抜けな私。・・・今の、誰かに見られてたら死のう。
しかし、眠っていたならしょうがないわね。そう結論付けると次の行動を考える。
手は楓の頬をぷにぷにと突付くのに忙しく、自然と私の頬も緩む。
さてどうしよう。眠っていたのならしょうがない、次はどう動くべきか。それにしてもやわっこいわね。
しばらくの間つまんだり突付いたりすることに夢中になっていると、ふと彼女が寝返りを打ったので、可能な限りの速度で静かに壁際に張り付いて事無きを得た。
・・・何をしてるんだ私は。こんなことをするために来た訳じゃないでしょう!・・・ところで私は何をしに来たんだっけ?
楓は寝ていたわけだから・・・んー、それにしても何食べたらこんなに柔らかくなるのかしらね?
軽い眠気が残る頭でぼーっと頬の柔らかさについて考えていると、楓がうなされ始めた。
突如、私の脳内に電流が走る。
楓がうなされているのだから、コレは添い寝をして宥めてあげないといけないわね。
別に寝れないからこの機会にあわよくば抱き枕を手に入れよう、とかそういうわけじゃなく私は全てこの子のタメを思って・・・。
などと脳内で呟きながらも、静かに素早くベットの中へと入る。毛布の中は楓の体温でほどよく暖まっており、それだけで魅惑の魔の手が伸びてくる。当然、そのまま落ちてしまうのはもったいな・・・彼女のためにならないので眠っている彼女を抱きしめて、頭を片手で撫で撫していると、微かに香る血の匂いがさらに私を幻惑する。
大丈夫大丈夫・・・後はこの子が目覚めるまでに目覚めて自室に戻ればこの事は誰にもわからない。
そのうちに魔の手の侵略が抗いがたい状態まで達し、私は意識は溶けるように無くなった。
□ □ □ □
何だか覚えのある匂いで目を覚ますと、目の前で楓が照れたように笑っていた。
「・・・おはようございます」
「・・・?おはよう」
さてさて?何で彼女がここに?と疑問を抱き、辺りを見渡せばそこは何やらよくわからない機具やカップが乱雑と置かれている部屋の中だった。
その瞬間に蘇ってくる今朝の記憶。襲い掛かってくる私の恥行。思わず頭を抱えたくなるが、私の意志に反して両手はやわっこい温もりを抱きしめていて離れようとしない。
私の脳内は数パターンの言い訳を思考錯誤するも、コレといったすばらしいものは未だ出てこない。
そうしてる間に楓は甘える様にして私の胸へと顔を押し付けてくる。
一瞬の間に脳内がゴーサインで埋め尽くされそうになるも、理性を総動員して撃滅し、現状を打破する一手を考える。
「エウナさんエウナさん」
「・・・ん?」
「おはようのちゅー?」
「・・・」
「んっ・・・」
「じゃ、じゃあ私は起きるから」
楓と触れ合うだけのキスをしてからそそくさと戦線離脱しようとすると、小さい抵抗があることに気付いた。
不思議に思ってそちらを見るとちっちゃい手が私の服を掴んでいた。
「行っちゃうんですか・・・?」
呟く様な声が聞こえてきて、私の動きは金縛りにあった様に固まった。
頭の中でこの状況が続く事に対する今後のリスクと、今目の前にある幸せを天秤に掛ける。
「ぎゅー?」
天秤はゴキッと音を立てて今のほうへと折れ、そのまま奈落の底へと落ちていった。
「・・・しょ、しょうがないわね」
「にゃははー」
再び元の温もりへと戻ると、楓は嬉しそうに擦り寄って抱きついてくる。・・・ま、まぁ、しばらくこのままでも良いかな?うん、しょうがないしょうがない。
自然と頬が緩んでいく中、理性をフル稼働させながら彼女を抱きしめた。
Q.次話はバトル回だって聞いたんだけど?
A.バト・・・ル?
見事に不定期投稿ですね
あ、あらすじ変えてみました
なんというグダグダ
だがタグは変えない
あらすじなんてなかったんや!
ぶっちゃけるとバトル回の前の小話を書いてたら1話出来ました
なんというグダグダ
まぁいいんですけどね
ということで、少しでも糖分を感じて頂けたら幸いです