ふたたび
あれから八年
此はジュネーブにある世界中の食糧の安全保障を目指すIFWCのセンターであ
る。此の機関のキーマンであるヨセフは慢性的な食糧危機に日々取り組んで居た
。
『そういえば
あれから八年か。』
ヨセフは休憩室でコーヒーを飲んで居た。
八年前にホストコンピュータが誤作動…
と言う事件があった。
何でも
そうそう、アース(地球)の独立した生
命体としての意思が聞き取れる事が可能になった時の事だった。
スサノオ。
そうだスサノオと言った。
しかし公的にはパソコンの誤作動という事になっているが、
ヨセフにとっては
「教授。良く来てくれました。」
「ああ。」
「これです。」
「解析を頼む。」
「2448335173#448#*2154773##84122155555」
スーパーコンピュータが解析を始めると、
やがて厳かな声が響いて来た。
「ヨセフ…。ヨセフ…。」「スサノオ様で…。」
「ウム。」
あの時の重苦しい解析データ
確かに真実味に欠ける気がした。
研究者としては、
安易に肯定する事はできない。
スサノオ
一体何者だったんだ。
パソコンは あの後八年間も沈黙を守っている。
其の時、
奥から研究員の佳子が慌ててやって来た。
『所長見てください。』
突然、あの重苦しい緊張が始まった。
「5173#448#*2154773##84122155555」
モニターには奇妙なデータが流れて来た。
「ナニモノダ。」
「ヨセフと申します。貴方はのお名前は…。」
「スサノオ。」
「…。」
やって来た。
あの未確認の意志を持つ者が現れた。