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第二十借 神らしき者降臨

すごい期間が空いちゃいました。すみません…

春休み入ったのでジャンジャカジャンジャン

書いていきたいと思います!

 馬車から降りると、村のちびっ子たちが勢い良く俺に抱きついた。

「うおっ!」

「お帰り!」

 ちびっ子たちの笑顔に安心を感じた。

「ただいま!」

 俺もとびきりの笑顔で返事をした。


「ユーリ君は本当に人から好かれる性格なのだな」

「ルイ…!」

 ルイは少し笑いながら馬車から降りた。

「ユーリお兄ちゃん、誰?」

 ちびっ子達はルイのことを認識すると、少し怯えた様子で俺の後ろに隠れた。


「おや、驚かせてしまったね。私の名前はルイ」

「ルイ…?」

 1人のちびっ子が俺の背中からひょこっと顔を出した


「この人はルイ。今回俺たちを助けてくれたんだ。」

「おじさん…お兄ちゃん達を助けてくれたの?」

「その通りだよ。おじさんもユーリくんに助けられたんだ」

「ユーリお兄ちゃんに?」

「ああ!これからはユーリくんと、シュタイン村のみんなと協力して暮らしていきたいと思ってるんだ。みんなも協力してくれるか?」


 ちびっ子達は顔を見合わせた後、俺の顔を見た

「お兄ちゃんを助けてくれた…優しくていいおじちゃんってことだよね!」

「「フフッ」」

 ちびっ子達の可愛さのあまり俺もルイもつい笑ってしまった


「その通り!」

 俺のその言葉を聞くとちびっ子達はルイの元へかけよった

「ルイおじちゃん、協力する!よろしくね!」

「ああ、よろしく!」


 村は俺たちが出発した時よりも綺麗になっていた。

「ユーリ様。ご無事で何より!」

「ルストン村長!村が前よりも綺麗に!」

 俺の言葉を聞くと村長は

 肩を回しながら笑顔で答えてくれた

「ええ!私たちも待っているだけでは落ち着きませんでしたので、皆で協力して掃除をしたのです!」


「あんなにあった瓦礫をこの短時間で…」

「この村への愛はこんなもんじゃないですぞ!」

「そうだ!その通り!これからはこの村をもっと発展させて、自由に生きよう!」

 グレイやルイ、アンバー達が拍手を送ってくれた。


 このまま宴をしたかったが、ルイに言われたことを思い出した。

「ルストン村長」

「どうしましたか?ユーリ様」

「このまま宴をしたいんだが、王都へ行かなくちゃならない」

「王都へ…ですか?」


「ユーリお兄ちゃん、おうとにいくの?」

 アンバーが俺の袖を引っ張った。

「ああ。だから俺が戻ってくるまでに、最高の宴を考えておいてくれ!」

 アンバーだけでなく、グレイやポコ、フラン達も驚いた顔をした。


「安心してくれ。戦闘しに行くわけじゃない!」

「ほんとか?相棒」

「ああ!今のところはだけどな!」

「なんだよそれ!!」

 グレイがずっこけた。


「まあでも、相棒が決めたことなら信じるぜ。宴は任せろ!期待して良いぞ!」

「!おう、ありがとな!宴は任せる!」

「ふふっ、私も腕がなるわね!」

「「信じてまってる!」」

「みんなありがとう!」


 俺は急いでもう一度ルイの馬車に乗った。

「すぐ帰ってくる!」

「「「まってる!/ぜ!/わ!」」」

 ルイとアンヌさん、ハイドも馬車に乗り、王都へ出発した。


(アウトでは一体何が…?)

「宗教戦争よ!」

 俺がルイに聞こうとした瞬間

 イヴがパッと目の前に出てきた。

(うおっ!)

「ふふっ、良い反応ね!」

(イヴ!びっくりした…)


(って…言葉を発してないのに会話が?)

「脳内会話ってところね!ちなみに今の私はユーリにしか見えてないわよ」

(そ、そうなのか。宗教戦争?確かに教会の問題ってルイは言ってたけど…)


「三大宗教が衝突したのよ」

 この国には、

 勇者を崇める『勇者教』

 12柱の神を崇める『神聖教』

 魔性妖魔族を崇める『妖魔教』

 がある。


「“三代宗教が”と言っても実際に衝突し(ぶつかっ)てるのは勇者教と神聖教ね」

(あそこは仲が良かったはずじゃ…?)

「例のクソ勇者とヒーラーがやらかしたらしいわよ」

(あいつらか…)


「元勇者教であるユーリ(あなた)に現状を見てもらいたいんじゃないかしら?」

(見たところで…だがな。ルイやアンヌさん、ハイドも無心論者のようだから戦争に巻き込もうと言う作戦ではないと思う)


「ええ、その心配はなさそうねっ…?!」

 イヴと会話をしていると突然馬車が横転した。

「な、なんだ?!」

 俺はルイ達の方を見た。

 目立った外傷はないが、静かに寝ている。


「一体何が…外で何かあったのか?」

 俺は警戒しながら扉を開いた。

 外には夕暮れにしては眩しい景色が広がっていた。

「敵襲か?閃光幕?」


「後光よ、後光!」

 俺は聞いたことのない声のする方は顔を向けた。

「ハァイ、初めましてんユーリ・オレスティア君!」


「何者…」

「ユーリ!そいつから離れて!」

 イヴが声を荒げながら俺の手を引いた。

「うぉっ!」

 イヴは俺を庇うように抱きながら謎の女性を睨んだ


「離れてなんてひどいわね。あなたと違って神なんですけど?」

 俺は耳を疑った。神?神聖教の?

「あら、困惑しているようねユーリ君!私の名前はアテネ。女神よ!」


「まあ、知らないのも無理はないわね。あなたもと勇者教だものね」

「なぜそれを…?」

「神だから!」

 アテネと名乗る女性はものすごい角度で腰を反らせてふふんっと威張った。


「まあ神ということにしておこう」

「いやだから神なんだって!」

 アテネは地団駄を踏んだ。

「あんた…何の用よ!」

 今までアテネを睨んでいたイヴが強く言い放った


「何の用って…助けてあげたのにその言いようはないんじゃなくて?」

「助けた?」

 俺は不思議に思いそう問いかけた。


 その言葉を聞くとアテネは馬車の前方を指差した。

「ここ、アレースが張った結界があるのよ。罠ね」

「あれーす…?」

「あー…戦闘狂の神だと思っといて」

「は、はぁ…」


「どうしてアレースが?人神不可侵条約は?」

 慣れない言葉に動揺する俺とは違い

 イヴは少し事情を知っているようだ

「あのアレースよ?」

「あぁ…そうね」

 アレースが凶暴なやつという確定情報が

 俺の脳にインプットされた


「アレースがそこまでするなら私もあなた達を助けようと思ってね」

「どうして私たちを?あなた、私に負かされたばっかだったじゃない…」

 アテネはニヤリと笑った。


「あんたの過去、ユーリに見せようと思って」

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