『傲慢』のルシファー
「うわ、『傲慢』そのまんまかぁ……」
異世界七大罪は司ってる悪魔の名前が少し変わってくるのかと思っていたらここで地球とかわらないやつが出てきた。
「……?何を言っている下等生物が。我の許可なく喋るな。何故この愚物どもが動かないのか分からんが面倒だ。疾く死ね」
ルシファーの腕の一振りで大量の魔法が放たれる。
雷が、氷塊が、炎が僕を襲う。
雷は避け、氷塊は右の手で抜き放った剣で砕き、炎を剣風で掻き消す。この程度なら素のステータスで余裕がある。
「ほう……?勇者か何かであったか?なかなか骨がありそうだ。しっかり私を楽しませろよ?」
「ご期待に沿えるよう頑張らせて頂きますよ……!」
更に魔法の量が増加し、僕を殺しに来る。今度は見えない鎌鼬まで追加されてる。腕を軽く切られた。
「……っ!面倒だなぁ……何でSCP-668が効いてないの?」
SCP-668の効果が起きているように見えないルシファーの様子に僕は歯がみする。
「何だ、やはりこの愚物どもが動かない理由はお前の得物の効果だったか?見るに……ふむ、その小さいほうか。面白そうだな、我が貴様を殺したあとは我がそれで遊んでやろう、下等生物でな」
状態異常無効系のスキルか、単純にPOWが高い?わからない。けど、余計な事考えてたら、死ぬ。ルシファーはついに自分自身で剣を抜き、襲いかかってきた。剣と魔法が、同時に僕を殺しに来る。魔法の量が更に増え、目の前がすべて魔法の光に埋め尽くされた。
「ははは、嘘でしょ」
これは対処できない。無理だ。僕は素のステータスが良いだけの不思議なアイテム使い。魔法に対する力なんかないし、召喚する時間もない。
ああ、ちくしょう、ここまでか?
魔法を打ち落とす、剣をいなす、魔法が当たる、剣が突き刺さる、血が出る。
「こふっ」
口から血を吐く。ルシファーの剣が――割れた。それと同時に現れた影に吹っ飛ばされる。
「な……!」
遅れて響いてくるかすかな破裂音。腹に響くような、重い重い『大口径ライフル』の銃撃音。魔族を蹴散らし突然現れた銀の鎧を着た女騎士。そして後ろからかかる声。
「馬鹿野郎が」
「全くだ馬鹿者」
リーゼロッテさんと、佐藤だった。




