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遭遇
今回アホみたいに短いです。
「しっかしほんとに見えないもんなんだねぇ」
今はあの落ちたところから出発して上へ上がれる階段か何かを探している。周囲をSCP-408が取り囲み、僕を不可視状態にしてくれている。そのおかげで今、目の前のゴブリンと普通にすれ違える。
『当たり前』『すごいだろう』
自慢するようにざわざわと動くSCP-408。その反応が少し子供っぽくてクスリと笑ってしまう。
「ああ、そうだね。やっぱり君達はすごいや」
『今』『良くない』『評価』『された』『気』『する』
「そんなわけ無いじゃないか」
ハハハと笑いながら進む。音までは完全に消せないようでモンスターがこっち見た。あぶね。気を付けよ。
「あ、あった。」
そうこうしてる内に上へ上がる階段を見つけた。
「よっしこっから逃げなきゃな」
必ず逃げ延びて楽しい異世界ライフを送るんだ!そう決意をして階段を上っていく。その時、
『杜若くーん!』
クラスメイトの、声がした。