《色欲》とSCP-■■■■-AW
「アア……貴様ら……絶対に許さんぞォ……八つ裂きにしてやるぅ……」
あの連撃を受けていまだにたっているフェリアは呻くように騒ぐ。
佐藤の射出する武器が凶悪さを増していることに気づいたフェリアは色々とあくどい真似をしてきた。
まず魅了した女の子達を盾にしようとしてきたが、盾にできていない方向から武器を射出されて吹っ飛ばされ、盾にできないとわかった瞬間に女の子達を佐藤達のもとに向かわせ「止めて!」「彼を殺さないで‼」等と説得の声を上げさせているところを後ろから攻撃してきたときは爆発する盾を出現させそれにぶち当たったフェリアが吹っ飛んだ。
「いや、そんなボロボロの状態で何をしようと?」
「負け惜しみプギャーwでござるぅ!」
今までフェリアが出してきた策を全て完封してきた二人は余裕そうだ。その煽りを受けてフェリアは突然静かになる。
「くくく……!くはははは!お前達こそ何もわかっていないなぁ!私がなぜ一人でお前達に対して戦っていると思う!?時間稼ぎだよ!やれ!アルト!」
フェリアがそう叫んだ途端、フェリアの背後から無数のカラフルな光が飛んできた。魔法だ。
「明見!杜若!?早くこっちに来い!」
大量に盾を出現させ耐えようとする佐藤。僕達はその後ろに回り込み一緒に魔法から身を守る。
「うぉぉぉぉぉぉ!?」
ビキ、と嫌な音が鳴る。前を向くと佐藤が展開している盾に罅が入ってきたいた。
「マジかよ!?これ《魔力遮断》掛けたはずだぞ!?一体どんな魔力してやがる敵さんは‼」
そう佐藤が悪態をついた瞬間、盾が砕けた。ついに僕たちを守る物がなくなり、魔法が僕達に殺到する。
その光から、僕は守られた。
佐藤と、明見の肉体によって。
「え……」
「か、は……」
「ぐぅ……」
佐藤が《金庫番》から水薬を取り出し飲もうとしたがフェリアが近づいてきてそれを蹴り飛ばす。
「ククク……ハハハハハハ!ザマァ無いな貴様ら!さっきまでの余裕はどこへ行った?まぁ……彼女の力の前では仕方がないなァ」
そう言うと奴の隣に新しい女の人が現れる。雪のように白い肌、その髪は濡れ羽色で、しっとりと静謐な雰囲気を醸し出している。その顔はやはり美しく、鳳凰院のハーレムメンバーが霞むほどだった。
「こいつはアルト。貴様らが来る前に潰した王国の魔導師だ。人間には有り得ない魔力量をしていたのでなぁ……私でも手こずった相手だ。だから私と共にいてもらう事にした。動くなよ?動けば貴様らはすぐに死ぬ」
フェリアはアルトさんの首を撫で上げ、頬を撫で擦る。その間にアルトさんが回復魔法を使ったのかみるみるうちにフェリアがもとに戻っていく。
「ぎぃ……この……変態野郎が……」
「おおっとぉ!足が滑ったぁ!」
フェリアが悪態を吐いた佐藤を蹴り上げる。佐藤は顎を揺さぶられたのかぼーっとしてしまった。
「さて……美しいお嬢さん。このような凡百な者より私と一緒にいましょう……《魅了》」
フェリアがずんずんとこちらに近づいてくる。その目は嗜虐に染まり、発情した獣のような色をしていた。
僕は彼にフラフラと近寄り抱き付く。まるで彼を愛しているように。
「おや、どうしたのかな?」
フェリアがこちらに問いかけてくる。そして僕は耳元で囁く。
「SCP-668-《13インチの包丁》」
こっからは、僕のターン。




