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試練の洞窟 第一層

 暗闇から人の腕ほどもあろうかという大きさのネズミが僕の顔に向けて飛びかかってくる。その鋭い歯で噛まれたらかなり痛いだろう。僕はそれを剣の腹で受け止め洞窟の壁に叩きつける。


 「ぢゅ!?」


 くぐもった鳴き声と共にぐったりするネズミ。叩きつけた勢いで内臓が幾つか破裂したようだ。すでに死んでいる。


 「お見事!結構暗いのによくできるね!」


 僕の一連の動作を見ていたナルメアちゃんが僕を誉めてくれる。僕は嬉しくなってふふん!と無い胸を張る。


 「まぁね。最近頑張って《剣術》スキルがDランクにまで上がったんだ!」

 「ふふ、偉いね」


 そう言って僕の頭を撫でてくるナルメアちゃん。なんか子供扱いされてない?

 試しに頬を膨らませて「子供扱いしないでよー」と言うとさらにクスクス笑って頭を撫でてきた。良いのかナルメアちゃん。今あなたが子供扱いしてるの元男ですよ?


 「とりあえずこのネズミから魔石を取ろう」


 僕はネズミの死骸の尻尾をつまみ上げぶら下げる。

 

 「そうだね」

 

 ナルメアちゃんが腰からナイフを取り出してネズミの死骸を受け取り、腹を裂く。


 「えーっと……あったこれこれ」


 ナルメアちゃんは笑顔で血に濡れた石ころをネズミの体内から引きずり出す。


 「これが魔石?」

 「そう。これが魔道具とか武器の素材になるんだよ。これは小さいから砕いて粉にして武器の鍛造の時に使えるかな?」


 ダンジョンでは魔力で生物が生成される。その時に生成された生物の体の中に魔力の結晶体が生成される。それが魔石だ。生成される魔石はその生成される生物の強さに比例し、物によっては人の背丈を軽く越える。

 魔石の用途は様々だ。ナルメアちゃんが言ったように武器を作製するときの燃料や混合材、魔道具の動力源となったり、魔術師や魔法使いが魔石から魔力を取り出す電池のような使い方がある。


 そのため魔石は今の人間の生活に重宝され、高く買い取られるのだ。その値段、大豆ほどの大きさでもなんと大銅貨五枚、つまり僕達がいっつも受けてた薬草採取の薬草五束分の価値があるのだ。


 「こんな簡単に手にはいるならこりゃ皆ダンジョンに潜りたがるわけだねぇ」

 「そういうこと!さあ、どんどん進もう!」

 「おおー!」


 まだ僕達がいるのはダンジョン一階層。先は長い。

そろそろSCP出さないと……

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ストーカーの転生憚~前世では守れなかった貴女を、今度こそ~
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