SCP-117《完璧万能ナイフ》
皆様お久しぶりです。ブックマークに感想、ありがとうございます。泣きそうです。
それではお楽しみください。
「ちょっとちょっとマジで!?」
やられた。ここまで彼らが暴走してるとは。もう本町君が作った退路は埋まってしまった。周りは小鬼豚鬼牛人間蟻蜂と言ったモンスター。絶望的だ。だが、
「もう使っていいよね・・・!」
誰もいない今、僕は無敵になれる。僕は虚空に向けて手をかざし、喚ぶ。
「SCP-117《完璧万能ナイフ》!」
突如目の前で大規模に展開される魔法陣。その魔法陣は僕の手のひらに収束し、形を成していく。眩い輝きと共に僕の手のひらには一本の十センチ程の万能ナイフの柄があった。それを見ると、突然ウインドウのようなものが目の前に表示される。
SCP-117《完璧万能ナイフ》
オブジェクトクラス Safe
スキル
《適材適所》
使用者の体内金属をリソースとしてその場で最適な器具を具現化する。
これなら...!
僕は手に持ったSCP-117を使おうとする。
「くぅっ!?」
すると突然体に虚脱感がまとわりつき、SCP-117の側面がパカッと開く。
その開いたところから奇妙な形をした拳銃のグリップを削ぎ落としたような見た目の物が出てくる。それはSCP-117と合わさり、完全に拳銃のような形状になった。
ごくり、と唾を飲み完成した拳銃型のSCP-117を岩の檻に向けて引き金を引く。
ジュワッ
「うわっ」
銃口の部分から光が出たと思ってたら、目の前の檻は一瞬で溶けた。僕が外に出られそうな空間が完成する。
「これは…」
やっぱりヤバい力だ。こんなん怖くて使いたくない。
「…とそんなこと考えてる暇はないか‼」
周囲からはモンスターがたくさんこっちに来てる。多分本町君がこっちに気づいて来るまでSCP-117で凌げるかな?とりあえず撃ちまくるしかないよね。
「てぇ!」
ジュワジュワッと肉が焦げるような音と共にモンスターはどんどん溶けていく。でも、多勢に無勢。
『ギガァァ!』
接近を許したゴブリンに棍棒で殴りかかられる。僕はそれをまともに受ける。でも、
「いたぁ」
ほとんど効かない。僕達召喚勇者達のステータスはこの世界の人たちの何十倍もある。つまり、
「ほっ!」
バキッ
『ギッ!?』
無能無能言われてた僕でも体幹の決まってないへっぴり腰な蹴りでもゴブリン位なら余裕で殺せる。
「ま、能ある鷹は爪を隠すって状態だったんだけどねぇ」
今更言っても仕方ない。とにかくモンスターを殺し続ける。
からだの大きいオークやミノタウロスは頭をSCP-117で焼き溶かして。
上から来るキラービーは羽をSCP-117で貫いて。
素早いゴブリンは近づいてきたところで蹴り殺した。
モンスターを殺すとレベルが上がって更に効率が上がる。
もう完全に鏖殺する勢いで。
かなりグロい筈なのにあまり何も感じない。アホみたいに高いPOWのせいだろうか。これだけは勇者より何倍も高かった。ただ、ただひたすらに殺していく。でも、
「あれ?」
何故か、目の前がぐらぐらしてきた。その理由がなんとなーく察せた。
「鉄分、足りてるぅ?」
SCP-117の使いすぎ。多分僕がこれ以上SCP-117を使えば死ぬ。
「どーしよ」
モンスターは依然としてわんさか来る。なんか追加で猪頭の奴も来たし何あれオークの上位種?あーもう
「オワタ\(^o^)/」
ふざけてる場合じゃないやばいやばいやばいやばいやばいっ!どうしようどうしようどうしよう‼
そんな風に焦ってたら、名案が思い付いた。かの有名な、スタ〇ド使いのお家の家訓だ。
「逃げよう」
SCP-117を僕の周囲半径1メートルくらいに地面に向けて斜めに照射する。体に更にまとわりつくがここは無視。そうすれば、
ずざざざざっ
僕を中心として半径1メートルダンジョン床が抜けた。
「あばよぉ!」
薄れゆく意識のなか、僕は無理やりダンジョンの下層へと落ちていった。
SCP-117《完璧万能ナイフ》
オブジェクトクラス Safe
使用者の体内金属を消費する代わりにその時に最適と取れるツールが出てくる。
http://ja.scp-wiki.net/scp-117




