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閑話 その頃の勇者達

更新遅くなりました。今回は閑話で本町くん達の話です。

クソトカゲはまだですごめんなさい

 勇者の一人、杜若吉彦の失踪は元々彼を切り捨てるつもりだった聖王国で衝撃を与えていた。勇者達を召喚した聖王国教会の教皇アルタザーリと聖王国国王ユトシルは騎士から報告を受け、杜若について話し始めた。


 「何ぃ!『無能の勇者』が失踪!?どういうことだ!」

 「どうやら勇者カキツバタはjobスキルで何かを召喚し、逃走したようです!」

 「召喚?奴はいつも『危険だから』とそんなことはしなかっただろう‼第一他の勇者達が言うには奴が呼び出すのは『電化製品』と呼ばれるちょっと暮らしが便利になる程度のものではないのか!?」


 アルタザーリは信じられないように叫ぶ。

 電化製品だってこの異世界の人々から見たら不思議な力を持つ物だと言える。だから杜若はそれを現地の人間に分かりやすく説明しただけだろうと勝手に勘違いした勇者達が『勇者カキツバタの能力は電化製品召喚だ。恥ずかしいから召喚を行わないだけだ』と言いふらしたのだ。全くの誤報である。


 「恐らくそれは勇者達の勘違いだったのかと。召喚した理由についてはどうやらダンジョン内で孤立したようです。その時自身に課していた決まりを解いたと思われます」

 「その危険だから、という理由が一人になったことでなくなったからか」

 「その通りです」

 

 むぅ、とその場にいる教皇と王は唸る。


 「その後のカキツバタの同行は掴めているのか?」

 「は。どうやらカキツバタはヴラジ帝国に移動したようです」

 「な、ヴラジ帝国だと!?あのダンジョンからあそこまで三ヶ月はかかる距離だぞ⁉それを失踪してからまだ一月もたっていないのにどうやって!?」


 流石の教皇も困惑した。この世界には《転移》や《瞬間移動》と言った魔法は存在はするが、扱えない喪失魔法(ロストマジック)となっている。それに、今までの訓練でjobスキル以外自身のスキルがわからなかったカキツバタがそんな大それたことできるはずがない。


 「それで、カキツバタは何をしている」


 教皇は騎士に問う。その疑問に王が答える。


 「それはヴラジ帝国の皇帝から《速達メッセージ》の魔法で私が相談を受けている。カキツバタはなぜか第三皇女リーゼロッテ=ヴラジの浴場に侵入、取り調べを受けているときに《七大罪》、《憤怒》のバンの襲撃をうけ、また行方不明となったそうだ」

 「またか!というより《七大罪》だと!?どうやって海岸線の防衛ラインを越えたのだ?」

 「《七大罪》はその場に居合わせたリーゼロッテによって倒されたそうだが原因はわかっていない。現在調査中らしい」

 「まさか勇者カキツバタが魔族どもと内通しているのか!?」

 

 教皇は唐突にその考えが浮かび、慌てた。


 「焦るな、だが色々と調べる必要はあるだろう」

 

 王は冷静だったがその顔には余裕がなかった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 

 杜若が消えたあとの勇者達は一度ダンジョンから脱出し野営施設を作って休養していた。その時仲良くなった御付きの騎士団の団長からSCP-249で失踪した杜若の動向を聞かされた。


 「杜若がこっから三ヶ月の帝国に行ったぁ!?」


 杜若を見逃しはしたが気にしていた小野寺は驚きの声をあげた。


 「確かにあいつが召喚した《どこだかドア》って名前からして未来からきた青狸の秘密道具と似てる能力だろうからなぁ」

 「そうだね。でもまさか」

 「「お姫様の風呂場に出るとは思わなかった」」


 この場にいた本町と小野寺は同時に笑った。


 「で、そのあとは魔王軍四天王的な存在の《七大罪》に襲撃をされ、また行方不明、ねぇ」

 「一体どうなってるんだろう、彼」

 「なんか他にわかんねぇのか?」


 質問された騎士団長は首を振り、


 「いや、まだ王からも聞かされていない。恐らく皇帝が抱き込んだか、本当に逃げたかだろう」


 と答えた。


 「どっちもあり得るからわかんねぇな……」

 「まぁ、杜若君の話をしてても仕方ないよ。心配だけど。それよりも今はクラスのみんなの事を気にした方が良いと思う」


 現在勇者たちのクラスはバラバラになりつつあった。

 平和な日本に居たため、そして勇者の特殊能力という圧倒的な力によって今まで体験することのなかった死への恐怖。それが襲いかかっていた。

 それに勇者達は動揺し、いくつものグループになってしまった。

 心が折れ、自身のテントに引きこもる者、恐怖を乗り越えたが勇者の使命など捨て、帰還することを望む者、まだ勇者の使命を続けようとするものなど、本当にバラバラだ。

 

 「確かにな。鳳凰院は未だに勇者の使命を果たそうとしてるがどうなるんだかなぁ」

 「兎に角先ずは暫く休養が必要になりそう」

 「解った。教会本部と王城に連絡しておこう」

 

 本町と小野寺の発言に騎士団長は頷き、善は急げと天幕を出ていった。それを確認した小野寺がおもむろに本町に話しかける


 「何か体に問題は起こっていないか?何分始めてやったもんだからなにが起こるかわからない」

 「ううん、大丈夫。でもすごいね、()()()()()()j()o()b()()()()

 「まぁな。何てったってステータスオール10のお前がバグキャラになる力だ。ったく《先導者》様々だなぁ。自分に使えねぇのが辛いが」

 「だから僕が君を助けるんでしょ?」

   

 にこり、と本町は笑いかける。小野寺はにやり、と笑う。


 「そう言うことだ。頼むぞ?先ずはこのダンジョンの攻略だ」 

 「うん!」


 小野寺は自分の得物の槍を持ち、本町は剣を取る。

 

 二人はダンジョンに向かって歩きだした。

小野寺 信二 Lv15


job 先導者


STR 500

DEX 600

VIT 600

POW 800


スキル

《槍術A》《風属性魔法B》《回復魔法C》

《気配察知》《暗視》


jobスキル

先導者ミチビクモノ

自分以外の一人に獲得経験値倍加、レベルアップ時ステータス上昇補正、ステータス上昇補正オール1000プラス、スキル獲得難度低下、スキル成長補正を与える。

勇者を作れ。



本町 祐介 Lv25


job 鍛冶師

 

STR 1700

DEX 2000

VIT 1800

POW 1900


スキル

《剣術B》《槍術E》《盾術D》《弓術E》《火属性魔法C》《水属性魔法D》《土属性魔法D》《風属性魔法D》《回復魔法E》《直感》《筋力強化》


jobスキル

《鍛冶師》

鍛冶がどこでも出来る。

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お読みいただき有難うございます!
ストーカーの転生憚~前世では守れなかった貴女を、今度こそ~
連載中です!
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― 新着の感想 ―
[一言] 先導者のスキルの名前のミチビクモノってめちゃめちゃ転〇ラ感あるなw
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