本当、止めて欲しい
グロ注意報発生中。
暫く歩いていると下り坂が終わった。下り坂の終着点には革鎧と盾、そしてまた質の良い剣を持ったゴブリンナイトと呼ぶべきゴブリンと扉代わりなのだろうか大きな木の板が立て掛けてある。ゴブリンナイトは特に苦戦することなく首をはねた。
木の板の向こうから嫌な音が聞こえて来る。
「ああ、嘘でしょ?これ、やってるのか?」
足元のSCP-131達も僕の周りをいままでに無いスピードで回っている。今にも僕をよじ登ってきそうだ。
突然だが、ゴブリンには雌が存在しない。その為、母体を何処からか連れてくる必要がある。連れていかれる母体はどの生物の雌でも良いらしい。また、その趣向はやはり同じ人形に行きやすいようだ。
「SCP-131《収容》」
ここから先はこの子達に見せちゃダメだ。SCP-131達を還す。SCP-131達は最後まで僕を止めようとしていた。
僕は扉を蹴破る。あっさり板は割れ、中の光景が解った。
開けた先は最悪の光景だった。
羊、牛、狼。様々な動物の雌がそこにいた。そしてその動物達は皆一様に腹を膨らませ時たまぼこぼこと蠢き、苦しそうにしている。
「ウォォォォォン!」
一匹の狼の雌が断末魔の叫びをあげる。そして腹が裂ける。裂けた腹の中からゴブリンが「グゲェェェ!」と産声を上げて産まれた。その姿はまるで悪魔が産まれてくるようで―――
そして、その部屋の最奥。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「ぎっぎっぎっ」
ずっと扉を蹴破る前から聞こえていた最悪の音声。
人間の女の子と、この洞窟の親玉、ゴブリンキング。その営みの声。
女の子はどうやら冒険者だったようで革鎧を着ている。でもそれはもうボロボロで機能をなしていない。目は光を失い、ただうわ言のように声をあげ、ゴブリンキングのなすがままになっている。
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。
「本当、止めてよ」
僕はもう、止められない。
「ぶっ壊せ。SCP-682《不死身の爬虫類》」




