ゴブリンの巣
SCP-131を召喚してからはかなり順調に進むことが出来た。何かしら危ない物があるとSCP-131達が僕の周囲をぐるぐる回って教えてくれる。罠の近くには大体の可能性でゴブリンがいた。そいつらを殺して討伐証明を剥ぎ取る。でも、SCP-131が引き上げ網式の罠に引っ掛かった時は本当に焦った。
そんな感じでかれこれ20体位は倒しただろうか?そんなときにとあるものを見つけてしまった。
「洞窟?」
そう、洞窟。地面に斜めに掘り下げられるように出来た洞窟が森のぽっかりと空いた空間にあった。時たまそこからゴブリンが何体かまとまって出入りしている。どうやらゴブリンの巣のようだ。
SCP-131達がそれを見て今にも突撃したそうにうずうずしている。
「じゃあ、とりあえず行ってみようか?」
念のため装備に不調がないか確認し、ついさっき出て行ったゴブリンが見えなくなってから洞窟に潜入する。洞窟の中は暗く、狭く、そして深い。罠がないか警戒しながら進む。
途中ゴブリンの二、三体ほどの群れと出会うが問題なく殺す。
歩いているうちにこの洞窟の構造が蟻の巣のようになっているのがわかってきた。今まで見つけてきたのはゴブリン達の食糧庫と肥溜め。何処もかしこも腐敗臭がしてすごく不快だ。
下に降りていくと次第に違和感を覚え始める。
「何でこいつらこんなに良い装備持ってるんだ?」
いまさっき倒したゴブリンの剣を見る。かなり使い込まれて切れ味は落ちているが生物を殺すには十分な殺傷能力を持っていた。
他の冒険者から奪ったにしては変だ。剣の質がかなり良い。僕が帝国でなかなかの名剣だと貰った剣と比べて遜色無い。駆け出しでも貴族のボンボンが格付けのために冒険者になるらしいがそいつらが身の丈に会わない武器を買ったようなものにも見えない。武骨すぎる。SCP-131達も特に反応を示さない。
「まさか……ね」
まさかいるのだろうか。この武器の元の持ち主が戦って勝てないような相手がこの先に。




