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事後処理とSCP-408と、幼女

 さて、『七大罪』のバンを倒して現在ヴラジ帝国城の謁見の間にて報告が行われております。


 私も居ますよ?バンを倒したことによってレベルがあがって更に力負けするようになってしまったリーゼロッテ姫様に引きずられながら、ですけど。美人なメイドさんになにこいつ、みたいな目で見られたときには背筋がぞくぞくしました。


 「ーーー大儀であった。まずは戦死者の弔いと遺族への手当、失った戦力をどうするか、か」

 「それと魔族の謎の移動手段です。海岸線の駐在軍達は全滅等しておらず現在も海岸線の警備を行っている、とのことです」

 「うむ、そうであるな。何かしらの転移魔術の開発か、それとも高度な隠蔽魔法か、そこのところは分からんのか?()()()()()

 「……イエ、ナントモ」


 視線を此方に向けてきます。困りますよ皇帝陛下。そんな親の仇を見るような目をされても。


 「ふむ……勇者殿でもわからないと?先程の戦場で奇っ怪な魔道具を召喚し短距離ながら転移し、またまず我々のもとに現れたときにどこからともなく現れ、()()()()()()()()()()貴方でも?」


 いや本当困りますってパパン。あんた僕の胡散臭さより娘の裸を見られたことの方がよっぽど頭に来てるじゃないですか。


 「いや、あの、ほんと、困ります」

 「だぁまれぇい!」

 「ひぇっ」


 唾を飛ばすほど激昂する皇帝陛下。


 「勇者殿であるから処刑等出来ぬが私は絶対に貴様を許さん!なーにがスキルの暴走だ‼勇者なのだから少しは制御してみせい!」

 「す、すすすすすいませーん!?」

 

 なんだこの皇帝。娘大事すぎか。家族愛だな良いことだ。他所でやってほしい。


 


 「ーーーで?何かしらのことは分かるものでは無いのか?」

 

 落ち着いた皇帝陛下から改めて質問される。


 「本当に何もわかりません。僕が召喚出来るものは恐らくこの世界の者にはいないはずです。もとの世界でも知っている人間の方が少ないです。第一本来()()()()()()()()()()()()()()

 「存在しない?」

 「英雄憚とかあるでしょう?あれの『伝説のつるぎ』見たいな感じです」

 「いや、その我が国に伝わる『アズラール英雄憚』に出てくる聖剣、リーゼロッテの腰に掃いてあるのだが。だが、まぁ何となく理解は出来る」


 なんか今大事なこと言ってた気がするけど僕は知らない。知らないぞ⁉


 「とまぁ簡単に言えば僕が召喚しているものはここから見て僕ら勇者のいた『異世界』からまたちょっと位相がズレた異世界の物なんです。だから知っている人も少ない」

 「むぅ……(いっそのことこいつを魔族と共謀してここを攻めさせたと処刑しようと思ったのに)」


 なんかやべーこと考えてるよあれ。


 「仮に本当に召喚できたとしてもほとんどの転移系アイテムは扱いが難しいです」

 「本当か?」

 「はい。戦場で使用したSCP-429《時計式瞬間移動》ですがーーーと、これですね」


 僕はSCP-429を召喚、腕に装着する。


 「これ、使用したあと転移する場所まで歩いて行くぶんの時間の間目が見えません。SCP-429《収容》」


 SCP-429は僕の腕から消える。登場は一瞬です。


 「他にもSCP-249《どこだかドア》ですね」


 今度はSCP-249。ただのドアが直立する。


 「これ、扉を開けるとーーー」


 僕は扉を開ける。


 『カウント5001』


 声が頭のなかに響く。カウントが分かりやすくていいね。

 開けた先は、リーゼロッテさんの後ろ、謁見の間の入り口だ。


 「なーー」


 皇帝陛下も驚いている。


 「こんな感じに普通は850メートル以内のドアと接続するドアなんですけど、500回毎にランダムな場所に転移するんです。リーゼロッテさんのお風呂場事件みたいな」

 「「よしあれ壊せ」」


 真っ赤になったリーゼロッテさんと皇帝陛下がなんか命令してる。僕はSCP-249を《収容》する。


 「「ああー!」」


 壊されてたまるか。咳払いして場を落ち着け、話す


 「とまぁこんな感じにデメリットが多い物しか無いんです。わかっていただけました?」

 「ぬぅ、とすれば隠密の方は?」

 「ああ、それは交渉次第、でしょうか?今も一つはぐれてしまっていた子が居たんです。甘いものが欲しいそうなので用意をしてもらえますか?」


 SCP-408の事を思い出し、約束の事も同時に思い出した。色々ゴタゴタがあったせいもあるが、彼らにも謝らなくては。


 「わかった。良いだろう。使用人に用意させる。召喚してくれ」

 「はい。では、SCP-408《幻想蝶》」


 もう見慣れた魔法陣。そこから現れたのは―――

 

 地面にぺたりと腰をおろし、手にクッキーをもった青髪蒼眼の黒いドレスを着た幼女だった。

  


 「ーーーへ?」


 この場が、一気に凍った。

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お読みいただき有難うございます!
ストーカーの転生憚~前世では守れなかった貴女を、今度こそ~
連載中です!
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