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聖武具とSCP-914《ぜんまい仕掛け》 4

 魔法陣から構築されたSCP-914は高さ三メートルくらいもある二つの堂が合わさった見た目の巨大な機械だった。


 SCP-914《ぜんまい仕掛け》

 オブジェクトクラス Safe

 スキル

 《改良?それとも分解?》

 入れたものをダイアルがセットしたように改良、または分解する。


 「これは……」

  

 リーゼロッテさんはSCP-914を呆然と見つめる。


 「リーゼロッテ、さん」

 「どうした!」


 僕は止まらない血の中でリーゼロッテさんに声をかける。スキル《自己修復》のせいでじわじわと血も増えてそれが流れるという最悪のループ。後で何とかしないと。ともかく、僕は伝える


 「これから、聖剣の強化を、行います」

 「何……?」

 「なので、時間を、稼いで、下さい」


 そう言いながら僕は『入力』と書かれている堂にリーゼロッテさんから借りた聖剣を放り込む。チーンと音を立てて二つの堂はスライドしてきたドアで閉められる。


 「……わかった」

 「お願い、しますよ?」

 「ああ、任せておけ!回復術師!彼の治療を!全軍!時間を稼ぐぞ‼そうすれば私たちの勝利だ!」


 それを見てリーゼロッテさんは信じてくれたみたいだ。よかった。


 「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!」」」

 「聖剣の強化……?馬鹿な、そんなこと出来るわけがないだろう。だが、警戒する必要があるか。ともかく、聖剣はあの女のもとから離れた。破壊する」


 悠然と近づいてくるバンとリーゼロッテさんの大隊がぶつかる。僕はそれを見ながらリーゼロッテさんがあてがってくれた回復術師さん(男の人だよ?)の力を借りて立ち上がる。


 「ありがとうございます」

 「いや、いい。それよりも治療を。『聖光よ、かの者に癒しを』《治癒キュア》」


 あ、なんか気持ちいい。

 SCP-914の二つの堂の間にはキーとダイアルがある。ダイアルはRough、Coarse、1:1、Fine、VeryFineの五つ。僕は迷わずVeryFineにダイアルを合わせた。

 そしてキーを回す。


 ウォォォォォォォン


 中で歯車が回る音と共にSCP-914が動き出す。


 「これは……」

 

 動き出したSCP-914を見ておののく回復術師さん。

 戦場では一人、また一人と潰されていく。


 「くそ、まだか!」


 リーゼロッテさんが叫ぶ。その時、


 チーンと、SCP-914が音を立てた。


 完成した、と思ったその直後、


 『出力』と書かれた堂の開かれたドアから眩い光が迸った。 

 SCP-914《ぜんまい仕掛け》

 オブジェクトクラス Safe

高さ3mの巨大な堂を2つ合わせたような見た目のSCP。接合部の間にダイアルとキーが存在し、ダイアルにはRough、Coarse、1:1、Fine、VeryFineの目盛が付いている。

 SCP-914の『入力』と書かれている堂に物を入れ、ダイアルをRough、Coarse、1:1、Fine、VeryFineのどれかに合わせ、キーを回すと装置がダイアルに合わせて作動する。


Rough 大体の物が分解され、素材に戻される。(例 写真がいくつかのプラスチック片とインク溜まりになる)


Coarse Rough程ではない感じに分解される(例 写真がプラスチックシートと一枚の紙、そしてインク溜まりになる)


1:1 元の物と殆ど変わらない物に変質する。(例、白いハムスターが茶色いハムスターになる。) 


Fine もと入れたものより『良いもの』になる。(例 ただのツナサンドがとっても美味しい食べると頭が良くなるツナサンドになる。)


VeryFine もと入れたものより『より良いもの』になる。(例 ツナサンドが魚型の空を泳ぐツナサンドになる。)


迷わずVeryFineにしてしまった杜若。さぁ聖剣はどのように魔改造されてしまうのでしょうか

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お読みいただき有難うございます!
ストーカーの転生憚~前世では守れなかった貴女を、今度こそ~
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