表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無知な村人世界を変える  作者: 蚊々
出稼ぎ生活
34/45

居場所

 






 ☆★☆★☆


 プレイヤーの皆様


 こたびは弊社の「FairyRing」を購入していただき誠にありがとうございます。

 今週末から、発売を記念し特別イベントを開催いたします。


『ロックウェブ南にたどり着いた少年少女と難破船。彼らはなんと、幽霊船に襲われたと言っています。

 そこでプレイヤーの皆さんにお願いです。幽霊船の正体を暴き、出来れば後顧の憂いを排除してください。成功者には国から報奨金とお礼の品が貰えるでしょう。』


 開発及び運営スタッフ一同


 ☆★☆★☆



 この手のイベントはお祭り大好き日本人としては参加するしかないよな。しかもストーリーに連動したお礼の品にも期待できる。でももう一通は意味が分からない。「今暇?」としか掛かれてないし、宛先も空白なので返事もしようがない。


「暇っちゃ暇だけど・・・うをっ」

「呼ばれてないのに じゃじゃじゃじゃーん  ごめん元ネタわからないよね。」

「コロッケ大好きだろ?わかるけどそれが」


 何もない所から煙と共に突然現れたかと思ったら、いきなり謝りだしたのは全身スーツで髪をオールバックに撫でつけた糸目の中年男性。メールを送った張本人で自称運営スタッフ。


「そういうわけで。」

「いや元ネタは分かったが、それ以外なにも情報出てきてないんだが」

「じゃぁ3択で。Yes・はい・ja」


 最後のは何語かわからないが、承諾しか選択肢に無い事だけは間違いない。ここは愛の鞭で教育的指導を・・・


「じょ冗談ですはい。そんな眼で鞭を握らないで下さい。

 こうやって直接お会いしにきた理由としては、お願いがあって伺ったんですよ」


 ようやく話が前に進んだか。


「もう見ていただけたとは思いますが、今回のイベントで困った事が起きてまして」

「?海岸線に行って当事者から話を聞いて、幽霊船。インスタントダンジョンなのか1体しか現れないユニークボスのどちらか知らないけど、そいつを倒すってだけだろ?正直1プレイヤーに出来ることは無いと思うが」

「あぁイベント自体は問題ないのですが、プレイヤーの皆さんの動きでちょっと」


 なかなか要領を得なかったが要約すると、

 ベータプレイで前情報のある東のヒルトップにあるダンジョンに前線組が殺到。

 前線が得た効率の良い狩り場情報にボリューム層が殺到。

 泥啜りのオークションをきっかけに、ヒルトップで獲得出来ないアイテムを求めて一点集中が緩和される。


 て感じが全体から見たプレイヤーの動きだが、運営としてはもっとアンチ王道・非行率上等で各地に散らばるプレイヤーが多いと予測していたとのこと。それを念頭に計画していた今回の発売記念イベント。


「2度目にはなりますが、 というわけで。『桃園の誓い』の情報を秘匿するのは控えて欲しいんです。」

「PT内で話したが、秘匿するつもりはないぞ?当然RMTも無し。しかしクランが必要なイベントだと教えちゃっていいのか?」

「当然ここまでは上から許可を得ています。ここから先は交渉次第となりますが、秘匿しない報酬として何か望みはございますか?」


 何かございますか?ってのが一番困るんだよな。上位装備を貰えばそれを手に入れる喜びは無くなるし、なによりPTで見つけた物だから俺個人で決めれる事でもないんだけど。


「じゃぁこう言うのは報酬として貰えるか? ○○の○○を○○したいんだが、どうだ?」


 耳打ちしたとたん真顔になる運営さん。糸目の奥が怖いぞ。

「ふむ・・・・多少の条件はありますが、それ自体は街に行けばまったく問題ありません。しかしそれでは報酬としては弱いので、こちらの方で多少の色を付けさせて貰いましょう。運営スタッフとしてもあなたがたには期待していますので、フェアリーリングの世界をこれからも楽しんでください」


 となれば皆がこないうちに準備を始めますか。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ