椎名 彩音 (しいな あやね)
「昨日未明、○○県那倉市××で、池田智樹さんと思わ」テレビを黙らせる。
そんな、なんで今日エイプリルフールでもないのにテレビが嘘つくの?智樹が死んだ?そんなわけないじゃん。だって昨日まで普通に遊んで、笑って。
あ、そうだ。学校に行けば普通にいるかも。なんかこうさらっと。よし行こう。
「おーお前二限目からじゃなかった?早いな今日」
「智樹いる?」
「っあ、えー…。なあ、ニュース見た?」
お前みたいな情緒不安定のお調子者に言われたくない。どうせ普段からバラエティーとかしか見てないだろうに。
「見たわよ。で、智樹は?」
「…その…、もう来ないんじゃねェかな…」
「………やっぱり」
もう、智樹は二度と大学に来られないんだ。カラオケにも行けないし、一緒にご飯食べたりもできないんだ。
もう、二度と智樹には会えないんだ。
「…大丈夫か?」
「っていうか、なんであなたは大丈夫なのよ。友達が死んだのに、なんでそんな普通でいられるの?」
「…は?」
「だから、なんで友達が死んだのに人の心配ができるの? あんたにとって智樹はそんなどうでもいい人間だったわけ?」
「…うるさい」
「うるさいって―――」
「うるせえっつってんだよ! なんなんだよお前! 俺にとって池田がそんなどうでもいい人間だったわけねぇだろ! 親友だったよ! 大体お前俺が悲しんで何も答えなかったとしたらそれはそれで怒るだろうが訳分かんねぇ! …じゃあ俺が死ねばよかったってか」
「…なんでそうなるのよ」
架の剣幕に押されつい声が小さくなる。
「あ? 違うならどういう意味になるんだ? 池田が生きてればよかったんだろ?なら俺が死んでれば解決じゃねえか」
「………そんなこと」
否定しきれない。確かに、智樹じゃなくて架の方が死んでいたとしたら、私はここまで取り乱したりもしていなかったのだろう。
「…やっぱりな」
「……ごめんなさい」
架だって辛かっただろうに嫌なことを言ってしまった。
もう受け入れなくてはいけないのだろうか。
死ってこんなに重いことだったんだ。
どうしようもなく痛い。
でも仕方ないのか。
生きていこう。
終わり方ひでぇ。 副題は「通りと生命」です。 我ながら意味が分からない。