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なにげなく

作者: 武田道子
掲載日:2026/03/17

なにげなく



毎日はなにげなく

過ぎていく

木の葉が色を変え

華やかにそれぞれの季節の終わりを祝う

静かに空を舞いながら

行くすべは知らない

運命がどうのとか

人生がどうのとか

一生懸命に考えても

気がつけば

沈黙のうちに

ごく何気なく

太古から今に至るまで

同じ調子で

誰にでも公平に

時は流れている

生きていることそして

死は運命であるという

宇宙に命を持つもの全てに起きる

現象と捉えるものなのか



なにげなく生きている

そこにどんなに深い意味があるか

察することはできない

人間の知能の限界は

目と鼻の先

時間と空間があって

そこに私の存在もある

いてもいなくても

ほぼわからない

草花のように

あくまでも自然の中での一部

もっとも贅沢な生き方を

許されている

そんな毎日が

なにげないうちに

煙のように消えていく

枯れ枝の桜の蕾が膨らんで

春はもうすぐそこまできている






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