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チェルシャ


 「師匠、ホントに行っちゃいましたねぇ……」

 「行っちゃったね……」


 私と姉様は外を見つめ、同時にため息を付いた。


 ミミリス・スウェン。


 この世界最強の魔女である、私達の師匠。


彼女は約二千年間、星の森という場所に引きこもっていた。


最強の魔女なのに……!



その分の仕事が来ているということで、師匠は今からしばらく、クレーシアをあける。


「……レオン様にも申し訳ないよねぇ……」


ぽつりと姉様がそう零す。


私達は、一応能力制御の訓練の為に王城に来ている。


師匠がいないのに学べないよな〜……ということで、王弟であるレオン様に、勉強を教えてもらうことになったのだ。


……王弟……なんかさ、おかしくないかな?(今更)


なんで、伯爵令嬢のために王弟が動くの?


私達が全適性&精霊の愛し子だからだよねっ……知ってる。


そんなことを考えながら、レオン様の研究室……前回行って大騒ぎだった場所へ向かう。


今回は、なんか調合? をするらしくベルトポーチに材料を詰めてきた。




「「失礼します!」」


レオン様の研究室の扉を開けてぺこりと礼を。


「いらっしゃーーい!!!」


突然誰かに抱きつかれた。


「え? あ、え⁉︎」

「あのっ?」


私と姉様は思わず声をあげる。


「やめろ、チェルシャ」

「「レオン様!!」」


私たちに抱きついていた女の人の体が離れていった。レオン様に襟元を子猫にするように掴まれた女性をしばらく見つめ、思い出す。


前、レオン様の研究室にいた人だっ……!


誰だろ……首を捻っていると女性が微笑んだ。


「初めまして、やな。ウチはここの研究員。

チェルシャいうねん。よろしゅう頼むわぁ〜」

「はじめまして。フェリス・アイレーヴェです。

よろしくお願いします」

「……ファララ・メノウラーネです。

よ、よろしくお願いします……」


2人でチェルシャさんに挨拶をする。

チェルシャさんもニコリと笑い。立ち上がる。


「それにしても……白髪に赤目……黒に青……対になっとるんやな……ほんま、かわええ子たち……連れて帰りたいわぁ……」

「チェルシャっ!」


……どうやらチェルシャさんは変わった方らしい。









 

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