少女
今回は短いです。
『もぉ!フィカ! 危ない真似しないでっていったでしょ?』
昔、私とファララには婚約者がいた。
フィンとフィカ殿下。
フィンは、真面目な人だったから。
婚約者がいる相手を私が追いかけていても、婚約者としての役割は果たしてくれた。
……ただ、私に興味がなかっただけなんだろうけど。
フィンが好きだったのはファララ。
そのせいでフィカ殿下と仲違いしちゃったみたいだけど。ファララはフィカ殿下の婚約者だったから。
多分、フィンが私のことを嫌っている理由には、私が婚約者のいる相手にグイグイいってたから。
自分と同じ境遇なのに、って思ってたんだろうな。
だから、私がファララを殺した時は怒ってた。
それで、王都が全焼したもの。
第2王子2人と勇者の家系の力は凄まじかった。
それに……ああ、お祖父様とあの騎士もいたか。
だから、慎重にやってたはずの私の計画はすぐにバレた。
私の処刑が公開処刑になったのも、そのせいだ。
燃えていた王都には国王陛下と王妃様、王太子に王太子妃のラーシエお姉様、第3王子、第1王女と第2王女……第2王子を除く王族全員がいたはずなのに。
おそらく、クレーシア王家はその時、途絶えた。
あの二人はファララ以外と結婚しないだろうし。
私が犯した罪のうち、一番重いのはきっと大国クレーシアの歴史を終わらせた事。
☆★☆
『どうしたの? コウ』
『いえ、また見てますね』
『フィンとフィカの事?』
『えぇ、それもですが。フェリス様の事です』
『あぁ、なるほどね』
森の庭で騎士と綺麗な白髪を持った少女がお茶会をしている。
少女は知っている。自分がもう長くない事を。
ーーーそして、自分を殺す少女の事も。
読んでいただきありがとうございます!
ブクマ、評価嬉しいです。
ファララは自分がフェリスに毒を盛られている事に、間に合わなくなってから気付きました。
フェリスの事をフィン達に言わなかったのは、フェリスの事が好きだったからです。




