ご機嫌ナナメのお師匠様
遅くなりました!
明日は2.3話更新します!
なるほど。わかった。
……姉様が兄様の事を好きすぎることは。
知りたかったのはこんな事じゃないんだけど?
「……でもグレン兄……」
姉様がふと目を伏せた。
「八つ当たりにもほどがあるよねぇ」
呆れたような姉様は、まぁ、と続けた。
「たしかに、妹に負けたらなんか嫌だよねぇ。それにグレン兄は5歳の時からファラと比べられてたから……劣等感ってかそんな感じなんだと思うよ」
比べられてきた。
それでふと思い出した。
最近あまり思い出す事がなかった水月の事。
『美亜は可愛いね、さすが私の娘。あれとは大違い』
『ねぇ水月ってさー馬鹿だよね〜。あの成績は無いわ。妹ちゃんとうちの妹同じクラスなんだけどー水月とは大違い〜! 可愛いし頭良いし。めっちゃいい子だったから!』
『ごめんなさい。どれだけやっても上手く出来なくって』
確かに妹と比べられたら嫌かもしれない……。
母だった人と親友だった人、私の声を思い出して遠い目をする。
「グレン兄達と一度話したら?」
ふわふわと姉様が微笑んでくれた。
「でも、姉様。じつは……」
今日の朝言ったことをそのまま伝えると、姉様がお腹を抱えて笑い始めた。
「ふ、ふふふっっ、え? 本当にそれ言ったの?」
笑いすぎて目に浮かんだ涙を拭った姉様は笑いを堪えるようにしながら尋ねてきた。
「はい」
真顔で答えるとまた大爆笑。なんなんだ、そんな面白かった?
真剣に考えてるのに。ジトーとした目で見ると、姉様が誤魔化すように目を逸らした。
「それにしても師匠遅いねっ!」
話、逸らしたいんですね?
まぁ、確かに遅い。兄様語りで1時間は経ってるのに。変だなぁ。
「ファラちゃんにフェリちゃん、お話は終わりましたかぁ?」
後ろから突如師匠が現れた。
……怖ぁ!
「ちょ、師匠! 突然現れないでくださいっ!」
「待っててくれてありがとうございます……?」
姉様が慌てた声を上げる。
待ってくれたのはありがたいけどさ……。
そんなホラードッキリみたいな現れ方ある?
「あのー私の事ー忘れて話すのやめてくださいません? いやー良いんですよ? 事情は知ってますしね? でも途中の好きな所、いります?」
やばい。怒ってる。お師匠様、ご機嫌ナナメみたいだ。
「それにしてもぉ。フェリちゃん、ファラちゃんのお兄ちゃんの青いのが好きなんですねぇ」
姉様が耳まで赤くなる。もじもじしてるっ!可愛い……。ってか、青いの?
「いやぁ。若いのって良いですねぇ。私にもそんな時代がありました」
⁈ 師匠が自分の過去について話した……? だとっ。
マジでびっくりすぎる。
え、そんな時代がありました?! 何それ聞きたいっ!
姉様を見ると、青い目が興味深そうにキラリと光っていた。
「それに、それについてっ! くわしく、詳しく!」
2人で詰め寄ると師匠が後退りした。
「きっ、聞きたいんですか?」
「「はい、とてもとてもっ!」
「ごめんなさいっ! また今度ですよぉ〜! いつか話しますぅ〜!」
あっ、逃げた!
「待ってくださいっ!」
「このままじゃ帰れません!」
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