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リクエスト


本日、3話目です。

今回は短めです。


「それじゃあ、名残惜しいけれどまた今度ね」


ミーチェル叔母さまとお母様が別れの挨拶をした。


「ねえさま、またあそぼうね」

「うん!ファラ!また今度ね!」


私達は、今からメノウラーネ領に帰る。


姉様達はあと数日滞在するらしい。



星の森でのピクニックで師匠の弟子になってから師匠とは一度もあってない。帰るときにここに住んでないのであんまり会えないんですよね〜みたいなこと言ったら、なぜか、師匠は私と姉様を見ながら、微笑んで言った。


「大丈夫です。きっとすぐに会えますよ。フェリちゃんともファラちゃんとも」


あれはどういう意味なんだろう。


「それにしても寂しいなー。アオ兄もレン兄も元気でね!ぜーったい遊びに行くから」

「うん、ぜーったいきてね!ねえさま、たのしみにしてる」


メノウラーネ領とアイレーヴェ領は隣り合っているものの、やはりそれなりに遠い。

すぐに会えるといいな。まぁ師匠もすぐ会えるって言ってたし、きっとすぐに会えるんだろう。


「行こうか」


お父様が話が終わった頃を見計らって声をかけてくれた。向かい合った座席の後側に兄様達と座って窓から、手を振る。


「またね!アオ兄、レン兄、ファラ!」


姉様は見えなくなるまで手を振ってくれた。






☆★☆




ノーヴィンから帰宅して3日。


「ファラ、あと3日で誕生日だが、欲しいものはあるかい?」


え?あと3日?知らなかった。


で、欲しいもの?誕生日プレゼントってこと?

前世では絶対にもらえなかったものだ。


今世では、1歳の時につみきで、2歳の時に絵本をもらった。嬉しかったな。

しかも兄様達も兄様達でプレゼントをくれたのだ。うちの家族、ほんと大好き。

それにしても欲しいもの。何かあったか。ふと、思い浮かんだのは、師匠がつけていた、翠の宝石のネックレス。いや、3歳だしいらないか。アクセサリーはいっぱいあるし。どうしよう、ここの生活が恵まれすぎてて、必要なものが思い浮かばない。強いて言うなら……。


「ねこのぬいぐるみ。まっくろで、あおいめの」

「ファラがぬいぐるみを欲しがるのは珍しいな。わかった、最高のぬいぐるみをプレゼントしよう!」


お父様達が驚いた顔をする。

私は、ぬいぐるみをあまりもっていない。

お父様達は、たくさん買え与えたがるのだが、私がぬいぐるみじゃなくて絵本がいいと言ったため代わりに絵本が大量にある。


「あらあら、ファラはずいぶんフェリスと仲良くなったのね」


リクエストを聞いたお母様がどこか楽しそうにそう言った。


バレたか。私が言った、人形のリクエストの黒と青は、姉様の色だ。


「うん、わたしねえさまのことだいすき!」


本当に。優しくって強いし。過去?はいろいろやらかしているし、最強になるためのライバルでもあるけどね。


「そういえば……フェリスに誕生日プレゼント贈ってなかったわね……」


ぽつりとお母様が何か呟いた。


「どうかなさいましたか?おかあさま」

「ううん、なんでもないわ。あなたがもう3歳なんて子供の成長は早いわね」






それから数日後。

アイレーヴェ家のフェリスには、メノウラーネ家から誕生日プレゼントとして、真っ白の毛に赤い目をしたうさぎのぬいぐるみが贈られたという。





読んでいただきありがとうございます!

ブックマーク評価すごく嬉しいです。


ちなみにうさぎのぬいぐるみのお返し&ファララの誕生日プレゼントとしてアイレーヴェ家から、フェリスとお揃いのぬいぐるみ用の服が届きました。そしてフェリスのうさぎさんはファララそっくりの服を着ています。


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