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ピクニック


本日、3話目です。今回は、長いです。

2000文字くらいあります……。


「ミミリス・スウェン様?前の人生で一度だけ、見たことあるよ。遠目からだったけど」

「本当ですか⁈」


今日はお昼から星の森に行くのだ。

お昼からなのでそれまで、フェリ姉様とお話ししていた。

ちなみに、この後の星の森でのピクニックには、姉様も一緒である。お母様に姉様も一緒がいいと言うと、簡単にOKされた。嬉しい。


そして、フェリ姉様にミミリス様について聞くと、前の人生で見たことがあるらしい。


さすが、姉様。ミミリス様な見た目について記録がないため、ミミリス様を探そうにも、手がかりゼロだったのだ。


「ミミリス様を見たのは、確か今から9年後の王城での王子殿下の成人式だったかな。金色の髪に翠の目ですっごく綺麗な人だったよ」

「9年後……。あの、ミミリス様って全属性、適性があるんですよね。姉様って、適性なんなんですか」


金髪翠目、綺麗、全属性。

ミミリス様って見た目もいいのか。性格もいいらしいし、完璧か。


私もなかなかにチートだが、前世は最悪だった。

ミミリス様、前世でどれだけ徳積んだんだろ。


「私の適性?私は適性は風と水で、魔法は苦手なの。どっちかと言うと、魔術の方が好きかな。

あと、精霊の力を借りるのは得意だよ」


精霊? この世界、精霊とかいるのか。

いや、魔法指南本に書いてあった、中級魔法の呪文には、精霊ってあったけど。


「精霊の力を借りる?」

「うん、精霊は気まぐれだからね。たまにだけど力を貸してくれるの。精霊に好かれやすい人とかもいて、今は、あんまり広がってないけど前世では精霊術師って呼ばれてた」


精霊術師……。姉様はそれってことか。姉様もかなりチートだなあ。


「精霊ってどこにいるんですか?」

「精霊はね、普段は別の世界にいるらしいんだけど、呼んだらたまに来てくれるよ。一度来たら、何回でも来てくれる子が多いかな。私の場合は、風の精霊に一人友達がいるよ。精霊って動物の姿の子が多くて、私の友達は猫みたいで可愛いよ」


姉様は、精霊に友達がいる……。なにそれ!

いいなー。私も、絶対呼び出せる様になりたい!


そんな風に決意していると、姉様が少し笑って言った。


「ふふ、今日はそろそろ行くし無理だけど、今度見せてあげる。あと、私が精霊を呼べる事は、私たち二人だけの秘密ね。」


……二人だけの秘密。姉妹とか友達っぽくていいな。





☆★☆






「そろそろ着くわよ」


お母様が窓の外を見て、そう言った。

今、私達は星の森に向かっている。お父様と兄様達は荷物を持って先に行ったため、馬車の中にいるのは、お母様とフェリ姉様と私だけである。


「ここが、星の森ですか?綺麗ですね!アルディネ伯母さん、ファラ」


姉様が、目をキラキラさせながら、窓の外を眺めて言った。


アルディネ……お母様、アルディネ・メノウラーネって言うんだ。

実は、私お母様の名前知らなかった。

いや、お父様は言ってたけど。ルディってよんでたから。お父様の名前は知ってたんだけどね。


「うん! ねえさま!すごくきれい! 」


私は昨日からみんなの前で少しずつ赤ちゃん言葉を減らしている。これでうっかり、赤ちゃん言葉を忘れても大丈夫だと思う。




そんな事を考えながら、窓の外を眺めていると星の森に到着した。


「ふぁぁ、きれー! 」


湖を見て、私は声を上げる。

ほんとに綺麗だ。姉様も驚いた顔をしている。

姉様も前世含め、ここに来たのは初めてらしい。


「そうでしょう?私も、子供の頃はよく来てたわ。ここは変わらないわね〜」


お母様がどこか、得意気に笑いながら言った。


「「「こっちだよ。ファラ、フェリス」」」


アオバ兄様達が呼ぶ声が聞こえてそっちに行くと、すでに弁当などの準備が整っており、敷物がひいてあった。


ピクニックに誘った時、普通の貴族なら敷物の上とは言え、外ではあまり食べないと姉様が言っていた。


お母様達が、普通にそう言っているのは、お母様達の実家ノーヴィン領に、私の家メノウラーネ領、そして、フェリスの家アイレーヴェ領が、田舎で緑が多く娯楽が少ないからだそうだ。


ちなみに今あげた、領地は全て伯爵領である。


敷物の上に座って綺麗な景色を見ながらみんなでご飯を食べる。


「ねぇ、おかあさま、ご飯を食べたらふぇりねえさまとたんけんしてもいい? 」


お母様に尋ねると、いいけれどあまり遠くに行かないのと、フェリスは魔法を使えるためフェリスのそばから離れない様にという返事が返ってきた。


普通の貴族……というか普通の家なら3歳の娘を森で放置はしないだろうが、お母様自身が幼い頃一人で出歩いていたのと、フェリ姉様が勉強から逃げるために、魔法を使えることを言ったため、OKである。

うちの家、結構ゆるいな。


「ごちそうさまでした! ねえさま、いこ! 」


ご飯を食べてから、姉様の腕を引っ張った。


「うん!いってきます。伯母さん!伯父さん! アオ兄! グレン兄! 」

「いってらっしゃい。私達は、ここでしばらく景色を見てるからね。何かあったら、ここへ戻ってきなさい」


そして、二人で森の中に入る。

お父様達は知らないが、私は普通に走れる。


「とにかく、ミミリス様の家を探そう。かなり奥らしいから、とにかく奥に向かって走ろっか」

「はい、姉様! 」


そして私達は、森の奥に向かって走り始めた。



読んでいただきありがとうございます!

ブックマークや評価、本当に嬉しいです。


お父様達は、ファララが歩く事しか出来ないと思ってます。

お母様は、ノーヴィンで育ちました。メノウラーネ家に、お母様が嫁入りした形です。

ノーヴィン家は、今ちょうど、王都に行っているお母様の弟が継ぐ予定です。


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