フェリスと告白
遅くなりました。
今日はあと1話更新します!
フェリスが言った言葉に思わず固まったものの、なんとか言葉を絞り出す。え……?!
「はひ……?なんのことでちゅか?」
「あの、わざとらしすぎでしょう。ですから、貴方が、話せる事、バレてますって。何企んでるんですか?教えてください?」
うぅ、バレてるっ。かんっぜんにばれてる。
でもライバルに転生のことを言うのはな〜。
私が黙っていると、フェリスが言った。
「……そうですね…。あなただけ話すのは、不平等ですし……。あなたが自分のことについて話せば、私も私のことについて教えます。これでどうですか」
フェリスのことについて……?知りたい。黙っていてももうバレてるっぽいし、どうせなら、フェリスについて知った方がいいだろう。しかしどう言えば……こうなれば……!
「分かりました、私はフェリスの言う通り普通に喋れます。そして昨日から、フェリスに言いたいことがあったんです。私とーー」
「姉妹になってくださいっ!」
「はい?」
はっきり、言うしかないっ!
☆★☆
そして、私はフェリスに前世の『私』、弥生 水月について話した。父と母の事、親戚の事、親友だと思っていた子の事、妹の事。
ーーそして『私』の最期の事。
全部、全部話した。
普通に考えたら、会って2日のフェリスに言ってもしょうがないだろうし、話さなくていいだろうということまで。
でも。フェリスのことを知るため、というより弥生 水月について、もし私が死んでも誰かに覚えておいて欲しかったから。
話し終えると、フェリスが呟いた。
「あなた、大変だったんですね。軽々しく聞いて、ごめんなさい」
私はふるふると首を横に振った。フェリスが、気にすることじゃない。
「それで、話したけど。姉妹になってくれる……の?」
「えぇ、いいですよ。でもあなたは私でいいんですか?」
フェリスは私の問いかけに頷いた後、聞き返してきた。
「あなたが、話してくれたので……私も私について教えますね。」
フェリスはそう言うと、話し始めた。
「私、一度死んで、人生やり直してるんです」
読んでいただきありがとうございます!
ブックマーク、評価ありがとうございます!