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うん、異世界!  作者: ダラックマ
一章
8/77

マゾ神

 前回、嫌な確信を得られた俺は、


「さて、何か別の方法は、と・・・・・・」


 もうこの件に二度と関わるまいと、何事も無かったかのように話題を逸らす。しかし、


 ――――ガシィッ!!


 この時、俺は何故あのような行動に出たのだろうと、酷く後悔した。切実に。


「零時さん、何故、何故止めてしまわれるのですかっ!? 遠慮など要りません! 全力で、全開で、さあっ!!」


 ――――こぉんのドMがぁあああああああああああああっっ!!


 がっちり両腕をホールドされている為、逃げる事も儘ならない状態の我輩。


「放せっ、この変態野郎っ!」


 『身体強化(ブースト)』を使って何とか引き剥がそうとするも、


「ハァハァ、頬ですかねぇ、それとも腹? それとも顎ぉ? あぁ、想像しただけで・・・・・・、あへ、ふへ、ふへへへへへへ・・・・・・」


 ドMの底力というやつだろうか、我輩の両腕ピクリとも動きませんっ!


「イィデデデデデデッ! お、折れっ、腕折れ、折れるぅううううううっっ!!」


 ダメだこいつ、早く何とかしないと・・・・・・っ。でないと、俺の腕がマジやべぇっす。


「おまっ、わかったから・・・・・・っ。とりあえず手を放」


 このまま腕がへし折られるくらいならと、俺が先にシンに折れようとしたその時。


「・・・・・・主様」


 ソフィアちゃんがシンの服の裾をクイクイッと引っ張り、シンにこう言った。


「あの、その、お戯れも、その辺りで・・・・・・」


 ソフィアちゃんマジグッジョブ。


「おっと、じゅるり・・・・・・。そうでしたね、少し取り乱してしまいました」


 あれを少しと申すかこのマゾは。ソフィアちゃんが居なければ今頃俺の腕はマサラ○ウンにさよならバイバイだったぞこん畜生が。


「非常に残念ですが、この続きはまた今度という事で」


 そんな今度が存在する世界なんて、滅んでしまえばいい。


 だが、何とかソフィアちゃんのおかげで窮地は脱したようだ。これでようやく・・・・・・。


「さあ、では気を取り直して張り切って、どうぞぉ!」


 あぁ・・・・・・。そういや、もう一個別の、というか本命の窮地がありましたね、こいつが濃かった所為で忘れてたよくそっ。


「だから何度も言わせるなって、俺は飛ばんっ!」


「はあ、零時さんも男性なのですから、男らしくいい加減腹をくくっては如何ですか?」


 え、何これ? なんかいつの間にか飛ばない俺が悪い、みたいな雰囲気になってる? 


 何故に? 誰か俺に説明しくよろ。


「あの・・・・っ」


 すると、今度は俺の裾を引っ張りながらソフィアちゃんが話しかけてきた。


「あのあの、私のような者が空けた穴では、やはりご不満、でしょうか・・・・・・?」


 ん~~、そうじゃないんだよねぇ。俺が不満を感じてるのは、誰がこの穴を空けたか、じゃなくて、何故この穴から落ちるしか選択肢が無いのか、ってところなんですよ。


「そう、ですよね。私、なんかより、ミーナさんとかの方が、ずっと、良い、ですよね。ごめ、な、さ・・・・・・」


「――っ!? ソ、ソフィアちゃん!?」


 ソフィアちゃんはプルプルと目に涙を溜めながら、今にも泣き出しそうな顔で俺にそう謝ってくる。


 それを見たシンは、


「やーい、泣―かしたー泣―かしたー。いっけないんだぁー」


 ・・・・・・ブチィッ! 明らかに俺の中で何かが切れる音がした。


「ほぅ○たぁっ!」


 からの目潰し。(『身体強化(ブースト)』で指を強化済み)


「あべ○っっ!」


 そして仕上げに、目がぁ! とか言ってのた打ち回るシンを踏んづけ、一言。


「ちょっとで良いからお前は黙ってろ、な・・・・・・?」


「あぁ・・・・・・、ありがとうございますっ!!」


 これでオッケー。はあ、不本意だがマゾの扱いが何となくわかってきている自分が超嫌だ。


 いや、マジで。


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