表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/97

第63話 魔鉱龍を勧誘しよう その2

★Side:アス



「グゥゥ…………グルルッ」


『……何か、様子が……おかしい?』


『……なんだかー。くろいのが、もやもやっと!』



 突然炎を飛ばして攻撃してきた、魔鉱龍ヒヒイロカネ。

 しかし、その様子を実際見てみると、

 その表情は苦しげに歪んでおり、しきりに頭を左右に振って

 何かを振り払おうとしているように見える。


 また、ミカンが指摘した通り、

 ヒヒイロカネからは何か妙な魔力を感じ取れる。


 ……一言で言えば、不快な。


 その正体を暴くため、左目の龍眼に魔力を込め、

 ヒヒイロカネを"鑑定"した。



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

種族:魔鉱龍ヒヒイロカネ

系統:ドラゴン系

状態:呪い

LV :42/99

HP :10137/25862 

MP :55423/55574 

攻撃力:36357     

防御力:51282    

魔法力:51469 

魔防力:55109    

素早さ:17033         

ランク:S

攻撃系スキル

「全力攻撃:LV5」「牙攻撃:LV5」「爪攻撃:LV5」

魔法系スキル

「火魔法:LV7」「光魔法:LV7」

技能系スキル

「魔力感知:LV8」「魔力操作:LV7」「念話」「錬金」

「HP自動回復:LV6」「MP自動回復:LV7」「暗視:LV7」

「掘削:LV8」「視覚拡張:LV7」「空間把握:LV6」

耐性系スキル

「火耐性:LV7」「光耐性:LV7」「物理耐性:LV8」

「魔法耐性:LV8」「状態異常耐性:LV3」

ユニークスキル

「ヒヒイロカネボディ」「竜麟:LV10」「龍麟:LV4」「息吹」

「硬質化」「超硬質化」

称号

「突然変異」「災害」「最終進化」


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



『……呪い、だと?』


『……のろい、のろい?』


「グル……グォォッ……」



 どうやら呪われてしまっているらしい魔鉱龍ヒヒイロカネ。


 こうしている間にもHPがじわじわと減少している。


 恐らくその苦しさから、先程炎を放ったのだろう。


 このままだとヒヒイロカネが危険だな……。

 早急に呪いの原因を見つけて除去しなければなるまい。



『ミカン。ヒヒイロカネが暴走したら止めてくれ。

俺は呪いの原因を探る』


『りょーかい!なの!』


「グオオオォォォォォッッッ……!!?」



 ヒヒイロカネが苦しげに炎の"息吹"を放つ。



『"アクアシールド"ー!』



 ミカンにヒヒイロカネの攻撃をガードしてもらい、

 魔法を暴走させているヒヒイロカネの攻撃を

 防いでもらってる間に横穴の更に奥へと駆け込む。


 ……"魔力感知"を最大出力で飛ばすと、

 横穴の奥から微かにヒヒイロカネから感じた

 あの不快な魔力が流れているのが分かる。


 どうやら原因は、穴の奥にあるらしい……。


 何にせよ、猶予は余りないだろう。

 体調が万全ではないとはいえ相手は魔鉱龍。


 れっきとした龍種だ。いくらミカンがポテンシャルの

 塊だとしても、不覚を取る可能性は十分ある。


 俺は油断せずに慎重に、且つ早足で先へと進んで行った……。



★Side:フラード



「……誰だ?そこにいるのは分かっている」



 フラードは魔鉱龍アダマンタイトが閉じ込められた

 檻のある地下に潜む存在に問い掛ける。


 が、返事はない。



「黙りか。ならこちらから行くぞ」



 剣を構えて、フラードが近付く。


 歩を進めた瞬間。陰に潜む"ソレ"から魔法が放たれる。


 闇魔法の"ダークバレット"がフラードに迫るが、

 剣を振るうだけで掻き消される。


 その様を見たのか、影から黒いボロボロの

 ローブを羽織った男が現れる。



「驚きましたねぇ。まさか、ここまで辿り着いたのが

こんな少女だとは……。いや、それは見かけ騙しか」



 男が左手に持った石を掲げるが、直後に顔を顰める。



「……"鑑定石"による鑑定が遮断された?

何か、魔道具を持っているのか?

……どうも、その剣も、魔剣のようですからねぇ!」


「!」



 男が何処からか杖を手に持つと、先程とは

 比較にならないほどの威力の闇魔法が放たれる。


 フラードは光魔法の"ライトバレット"で相殺し、

 掻き消せなかった魔法を剣で薙ぎ払う。


 男は苦々しげに顔を歪め、二本目の杖を取り出した。



「……どーやら、普通に戦っていては埒が明かない

様ですね。私の苦手な光魔法まで扱えるようですしぃ」


「ならば、さっさと降参したらどうだ?」


「そうは行きませんよ。一応、仕事なのでね」



 すると男は杖に魔力を込め、檻の中の

 アダマンタイトへと投げ付ける。


 杖から邪悪な魔力が流れ、アダマンタイトを包んでいく。


 フラードの眼は、その魔力のうねりを捉えていた。


 アダマンタイトが咆哮を上げながら起き上がり、

 檻をこじ開けて動き出す。



「……何をした。貴様」


「なぁに。ちょっと、精神を乗っ取っただけですよォ。

面倒なんでこのドラゴンに倒してもらおうと思っただけです」


「……クズが」



 ビクリ。男は、自分の背筋が冷えるのを感じた。


 冷や汗が、垂れる。



「同胞を虐げた者には、相応の報いを」



 ……同胞?この少女は、何を言っている?


 何とも言えぬ不気味さを、男は少女から感じ取っていた。



「く、こ、殺せ!」


「……グォォッッ!!」



 アダマンタイトの口内に魔力が溜まり、

 それが一気に放出される。"息吹(ブレス)"攻撃だ。


 少女は抵抗することもなく、

 息吹の衝撃波の中に飲み込まれていく。


 その光景を見た男は、それでもなお、少女から感じた

 不気味さを拭いきることは出来なかった。


 自分の直感が警鐘を鳴らした気がした。


 だが、確かに少女はアダマンタイトの息吹に消されたはずだ。


 ……自分が感じたものは、ただの気の所為だ、と。


 己の心は納得し切れていないが、無理矢理そう思うことにした。


 現に少女はやられ、瓦礫の中でチリになったはずだから。



「……ふ、ふふ。はは……驚かせやがって。

所詮、龍のブレス浴びて、生きてるわけがない。

……アダマンタイトがいることを勘づかれたと

思って出てきたが、魔法の腕といい、

見かけと違ってやはり普通の女では無かったが……、

流石に、もう死ん……」



 ブゥン。と、鈍い音を立てた何か。


 それが何かの"尻尾"だということを、男が

 理解するまでに、幾秒か掛かった。


 バキバキ、メキと隣から何かが砕ける音がした。


 恐る恐る、その方を見る。


 ーーアダマンタイトが、倒れていた。



「…………えっ?」



 何だ?どういうことだ?理解が追いつかない。


 何故、アダマンタイトが倒れた?


 何故、最高の硬度を誇る魔法金属のボディが

 粉々に砕け、ヒビ割れた?


 ……何故、こんな所に、巨大な、龍がいる?



『……全く。お前のおかげでせっかくの装備や、

袋が消失してしまったではないか』



 何だ?この、頭に直接響く声は……?

 "念話"?……まさか、この目の前の龍が……?


 …………何故、自分は龍の存在に気付かなかった?


 男がハッとして、気付いた時には、もう遅かった。


 男が最後に見たのは、三つ首の龍から、

 土、光、闇の三属性の魔力が集まって光を放ち、

 それが、眼前に迫り、覆い尽くしていく様。


 "息吹"が、放たれた瞬間だった……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ