表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/97

第4話 洞窟内で出来ることなどしれている

 俺は移動しながら気になるものに鑑定したり、

 道中で出会った魔物を、魔石を齧ったりしていた。

 僅かながらだが腹の足しになるからな。魔石。


 そうした感じで移動しつつも、

 俺は感知できるようになった魔力について実験をしていた。


 理由は簡単。自身を鑑定するとスキルが増えていたからだ。

 「魔力感知:LV1」「水魔法:LV3」「水耐性:LV3」の3つだった。


 あと、俺のランクはCと書かれていた。

 スライムがEランクだということを

 考えると瞬殺するのも仕方ないのかもしれない。

 

 種族はアクアホースというらしい。

 名前と習得していたスキルから察するに恐らく、

 水の魔法が使える魔物の馬、ということなのだろう。


 水魔法が使える種族なのはスライムの魔石で進化したからだろうか?


 ……ともかく、移動しつつ「魔力感知」で魔力を感じ取り、

 それを動かしたり水魔法を発動しようとして

 ウンウンと唸ったりと実験していた。


 しばらく魔力を込めながら唸ったりしていると

 目の前に小さな水球が浮かんで、落下した。

 ほんの少しだけ体内の魔力が外に出たような気がする。



【条件を満たしました。スキル「魔力操作:LV1」を獲得しました】



 お、新しいスキルを得たぞ。

 このスキルは恐らく「魔力感知」で感じ取った

 魔力をコントロールするためのスキルだろうな。


 まあ、これらの動作をしているうちに

 「魔力感知」や「魔力操作」のレベルが上がっていくわけだ。


 スキルのレベルが高ければやれることが増えるのは「鑑定」で知っている。

 「鑑定」は魔法と違って体内の魔力……

 つまりMPを消費するわけでもないようで、使えば使うほどお得だ。


 それから何日移動しただろうか。

 正直その日の魔物狩りで得られる

 魔石の量では空腹が満たせないときもあった。


 そういう日は水魔法で創った水をガブ飲みして気を紛らわせたが。

 まあ、それはさておき。


 この洞窟、ものすごく深い。

 勘でしかないけど、恐らくもう1週間は歩いている気がする。


 まあ、明確な目的が

 今のところないから洞窟探索も悪くないけどな。


 それはさておき。

 一応今の俺の生活サイクルはこうなっている。


 移動→魔力操作→出会った魔物の魔石と水魔法の水で飲食→移動(以下ループ)


 このサイクルに、疲れたら仮眠をどっかに入れれば完成する。

 洞窟の中なので何日経ったかとか、正確には分からない。


 ただ、レベルが上がった「魔力感知」は魔力を感じ取りやすくなった。

 魔物がどの方向のどのくらいの距離にいるかとか、

 どの程度強い魔力かとか。そんなのが感知できるようになってきた。


 逆に、自分の魔力が漏れ出さないように抑えるということもできるぞ?

 因みにそれをしたら魔物に全く出会わなくなった。

 それは魔石という食べ物が確保できなくなるのでやめた。


 まあこのことから恐らく、

 魔物は「魔力感知」のスキルを持ってる可能性が高いな。

 今度「鑑定」で調べてみるか。スキル見れるか分からんが。


 そして、「魔力操作」は魔力のコントロールがしやすくなった。

 魔力コントロールがしやすくなると、

 魔法の発動時間や消耗する魔力の量が減少したりするようだ。


 これは大事なことだ。魔法が長期的に利用できる

 ようになるというのなら、「魔力操作」のレベルは上げるべきだろう。


 あと、魔法を使うには「魔力操作」のスキルが必要だと思う。

 それまで水魔法、使えなかったし。


 俺は移動しながらも魔力の操作の訓練。時折気になったものに鑑定。

 疲れたら水魔法やスライム水で水分補給したり、休憩する。


 最近はゴブリンという魔物の上位種らしい

 ホブゴブリンなるものに出会ったが別に強くはなかったが、

 魔石はゴブリンやスライムの物よりは一回り大きかった。

 

 少しずつだがレベルも上がり、魔物狩りにも慣れてきた。

 ……というかこの洞窟本当に広すぎません?

 俺が仮に迷子になっているだけだとしても

 これはちょっと広すぎると思うんだが……。


 そんなことを思ったり、スキルの訓練を続けてから

 さらに数日くらいが経ったと思う。


 今日も移動をしていると、不意にいい香りを感じ取った。

 ……ま、まさか……。……こ、この青臭さは!!


 俺は久しぶりに走った。もちろんそこそこのスピードでだが。

 すると、洞窟が開けた空間に変わり、眩しい日の光が差し込んだ。

 上を見上げると天井に大穴が開いており、そこから日差しが差し込んでいる。


 そこは、実に十日くらいは探し求めていたもの。

 植物が広がっている空間だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ