第12話 ホワイトドラゴンとの戦い
ブックマーク、感想 ありがとうございます!
この話は一つのキッカケかもしれません。
ドラゴンはこちらの様子を見ているらしい。
フラードはいつの間にか俺とドラゴンから
離れたところに移動しており、魔力や気配を感じ取れない。
恐らく魔力操作や隠密、というスキルを使っているのだろう。
気配を感じ取れない相手から不意打ちされたら、
厄介だろうなと思いながら、ドラゴンの方へ向き直る。
俺は落ち着いてこのドラゴンを鑑定した。
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種族:ホワイトドラゴン
系統:ドラゴン系
状態:通常
LV :16/50
HP :4447/4447
MP :4854/4854
攻撃力:3752
防御力:4338
魔法力:4531
魔防力:4338
素早さ:3518
ランク:B
攻撃系スキル
「全力攻撃:LV3」「牙攻撃:LV4」「爪攻撃:LV3」
魔法系スキル
「光魔法:LV5」
技能系スキル
「魔力感知:LV4」「魔力操作:LV3」「飛行:LV4」
耐性系スキル
「光耐性:LV5」「苦痛耐性:LV2」
ユニークスキル
「竜麟:LV4」
称号
「魔物殺し」
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Bランク……か。俺よりもランクが高い。
フラードによるステ補正を考慮しても殆ど能力に差がない。
唯一勝っているのは素早さくらいだ。
これは慢心して勝てる相手じゃない。
それにフラードと同じ竜麟というスキル。
やはり竜種の種族特性ということだろう。
竜麟が軽減スキルであることを考慮すると、
実際はステータス以上の耐久力ということだろう。なおさら油断はできない。
ホワイトドラゴンは魔法で光の光線を放つ。
俺は持ち前の速度でかわして一気に駆け抜けて接近し、
急回転をかけながら後脚で思い切りホワイトドラゴンを蹴り飛ばす。
ホワイトドラゴンはバランスを崩すが、持ちこたえられた。
流石に堅いな。ホワイトドラゴンは接近した俺に爪での反撃を仕掛ける。
咄嗟に水魔法"ウォーターボール"をホワイトドラゴンの顔面に被せる。
目や鼻に水が入ったことで俺をとらえ切れず、
爪は僅かに胴体をカスっただけだった。危ない危ない。
俺は距離を取って"アクアバレット"で連続攻撃を仕掛ける。
しかし、命中してもホワイトドラゴンの
魔防力と竜麟の軽減によってあまりダメージにはならなかった。
これでは牽制くらいでしか使えないか。
俺はホワイトドラゴンにダメージを与えるには、
やはり直接攻撃しかないと考え、再び駆ける。
ホワイトドラゴンは光魔法"ライトバレット"での
連続攻撃に切り替えてきた。だがここは多少被弾してでも突っ切る!
即興だが水魔法で俺は全身に水の膜を作り、
少しでもダメージを和らげるのを試みる。水魔法の"アクアフィルム"だ。
ホワイトドラゴンは突っ切ってきた俺に向かって爪を振るうが、
俺はここで急停止し、地面に水魔法を被せて
泥水を作り上げ、そこを思い切り蹴り上げた!
ホワイトドラゴンの爪は空を斬り、蹴り上げられた泥水が、
またしてもホワイトドラゴンの顔面に被る。
目や口に今度は泥が入り、水の時以上に苦しんだ様子の
ホワイトドラゴンに対して俺は再び突貫する。
抑えていた魔力を解放して全力疾走の突進を喰らわせた。
【条件を満たしました。スキル「全力攻撃:LV1」を獲得しました】
【条件を満たしました。スキル「突進:LV1」を獲得しました】
頭に情報が入るが今はそれを確認する余裕はない。
勢いよく吹き飛ばされたホワイトドラゴンに
最高速度をで追いつき後脚で蹴り上げて洞窟の天井に叩きつける。
【条件を満たしました。スキル「蹴撃技:LV1」を獲得しました】
そのまま落下してくるホワイトドラゴンに対して、
俺は思い切りジャンプし、ホワイトドラゴンを飛び越えて、
その両翼を前脚の蹄で踏み抜いて地面に押し付ける。
連続攻撃と、途端に放つ魔力が強くなった敵に一瞬怯んだ様子だったが
すぐに魔法で攻撃を仕掛け、
俺の脚から脱出を試みようとしている。させるか!
俺は水魔法でさっきよりも厚い水の膜を創り出して防御を堅め、
ホワイトドラゴンの顔面には、
魔力を、込めに込めた特大の"ウォーターボール"を被せる!
光魔法の"ライトバレット"や"シャイニーレーザー"が俺の身体を撃ち抜く。
痛い。
痛いが、初めてスライムの魔石を食った時ほどじゃない!
自分にそう言い聞かせ、息ができなくなっており、
もがいているホワイトドラゴンの翼を前脚で何度も踏み付け、
後脚ではホワイトドラゴンの後脚や尻尾を踏み付けた。
俺の身体からは血が滴り、
ホワイトドラゴンからはやがて、
後脚や翼からバキッボキッと嫌な音が響き渡る。
それでも、ホワイトドラゴンは抵抗し続け、
俺はそれを必死に抑えながら耐えていた。
【条件を満たしました。スキル「光耐性:LV1」を獲得しました】
【条件を満たしました。
「苦痛耐性:LV1」が「苦痛耐性:LV2」に上昇しました】
【条件を満たしました。
「光耐性:LV1」が「光耐性:LV2」に上昇しました】
【条件を満たしました。
「苦痛耐性:LV2」が「苦痛耐性:LV3」に上昇しました】
……いったい、どれほど堪えただろうか。
ホワイトドラゴンの息が、ついに詰まったのだろうか。
次第にホワイトドラゴンの抵抗が弱まっていく。
そして、最後に。尽きようとしている命の灯を絞り出したかのような、
か細い"ライトバレット"を受けきった。
それと同時にホワイトドラゴンは、動かなくなった。
ホワイトドラゴンの死骸から、
大量の魔力が俺に流れ込んでくるのが分かる。
【条件を満たしました。レベルが12から25に上昇しました】
【条件を満たしました。称号「竜殺し」を獲得しました。
「竜殺し」獲得により、スキル「気合法」、「竜闘法」を獲得しました】
【条件を満たしました。称号「下剋上」を獲得しました】
……どうやら……勝った、らしい。
レベルアップにより、消耗した体力や魔力が回復していく。
俺は正直ボロボロだった。あともう少し、粘られていたらヤバかった。
フラードが興奮した様子で俺のところにやってくる。
『アス!すごい、すごいぞ!よくぞ打ち勝ったな!
私はもう、途中から正直見ていられなかったぞ……』
フラードにベタ褒めされて、
少しこそばゆい気分になったが、素直に褒められておこう。
俺を褒めた後、フラードは少し泣きそうになりながら
「あまり無茶はしないでくれ」と釘を刺した。
……気を付けよう。確かにちょっと無茶したかもしれない。
一しきり批評し終わったフラードは、
ホワイトドラゴンの死体を噛みちぎり少し咀嚼した後、
食い千切ったところから大きな魔石を引っ張ってくる。
『これは、アスの獲物じゃ。誇って良いぞ』
そう言って、フラードがホワイトドラゴンの魔石を俺の前に置く。
ゴトリ、と魔石は鈍い音を立てる。
ホワイトドラゴン。
……馬になった俺にとって、初めての強敵だったと言えるだろう。
フラードは物欲しそうにホワイトドラゴンの死体を見ていたので、
食べて良い趣旨を伝えると喜んでいた。やはりゴブリンは不味いらしい。
フラードが嬉しそうにホワイトドラゴンの死体を食べている。
その横で、俺はホワイトドラゴンに敬意を表して、
ホワイトドラゴンの核である、魔石を丁寧に噛み砕いて飲み込んだ。
俺の手にかかった以上、せめて俺が強くなって生き残らなければ、
今まで犠牲になった魔物達に申し訳ないようにも思えたから。
でも、そういう風に思えたのも、
ホワイトドラゴンとの、本当の命のやり取りがあったからだ。
俺自身も心境の変化に驚いている。
フラードという、守るべき対象(?)を得たのも大きいのかもしれない。
やがて、飲み込んだ魔石に含まれている、
ホワイトドラゴンの膨大な魔力が身体に溶け込んでいくのを感じる。
【条件を満たしました。
レベルが25から35に上昇しました。レベルが最大になりました】
【条件を満たしました。進化を実行できます】




