表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/25

22.俺と夢とハーフアップ

かなりかなりお久しぶりです。

長らくお待たせしてしまいすいませんでしたm(__)m


 「永江先輩!おはようございます。」


 

 窓からは夕焼けが差し込んでいる。音楽室に入ると1人の少女がいた。

 セーラー服にハーフアップの髪型。

 窓際の机の上に座りユーフォニアムを持っている。

 「なにドアのところで突っ立っているんですか?隣に来て下さいよ。」

 ポンポンと机を叩き悠志を招く。

 音楽室に足を踏み入れるのを一瞬ためらった悠志だが、深呼吸して少女の元に歩き出した。

 彼女が腰かけている机の前の椅子に座る。

 「先輩、学ラン似合いますよね。」

 学ラン……?

 改めて体を見てみると身に付けていたものは学生服。学ランの前ボタンは開けていてワイシャツが見えている。

 「いや、学生なんだから似合うもくそもないぞ。」

 え……?

 動揺する悠志。今の言葉は悠志が発した。

 一ミリも考えていない言葉なのに。

 その後も目の前にいた少女と悠志は会話を続けていた。

 少女はどこかで見たことがある顔。

 ユーフォニアムを持っている姿も見たことがある。

 「そういえば、君の名前ってー。」

 ようやく悠志の意思で言葉を出すことができたがその途端に目の前が一瞬で暗くなった。


▼△▼△

 がさがさ

 目を覚ますといつもの26歳の俺が過ごしている部屋の寝室。

 今まで見ていたものは夢だと判断した。

 見ていた夢の内容を思い出すと同時に足元に違和感を感じた。

 ぼんやりとした視界の中でベッドのすぐとなりにある小さな机の上に手を伸ばす。

 慣れた手つきで机の上のスマートフォンを手に取る。

 側面にあるボタンを押しロック画面になる。

 ロック画面の時計にはAM4:45と表示されている。

 まだまだ寝られる……再び眠りに戻ろうとしたものの足元の違和感が消えない。

 最初は寝てるうちに足をつったり疲れからくる痛みと思ったがなにかが違う。

 ゆっくりと体を起こし布団をめくる。

 「はぁ……。」

 なんとなく予想していたものの。

 実際にこんなことあるんだなって思ってしまった。


 鈴鹿がいた。


 俺の膝辺りを枕代わりに寝ている。


 「…………。」


 いつの間にか目が完全に覚めていたし、体も大分起きた。

 寝息をたてている鈴鹿を起こさないようにそっとベッドからでる。

 少女漫画ならきっと眠っている鈴鹿をお姫様抱っこしてリビングに運んだり、ギャルゲーならヒロインが起きて二人で布団のなかでいちゃこらイベントが始まるのだろう。

 しかし。

 オレハドウテイ、アイテハJK。

 女兄弟はいないし従姉妹とも一緒に寝たことはない。(雫がきても追い出していた。)



 童貞は勇気がないのだ。





 リビングに音をたてずに来た。

 窓の外は大分夜が明けてきて日の出が近いと思われる。

 リビング内も足元が見えないほど暗いと言う訳ではないので電気はつけない。

 近くに鈴鹿が使っていた敷き布団がある。ほんの数時間前までJKが眠っていた布団。変な気は起こしては行けない。

 布団の片付けは鈴鹿が起きてきたらやらせれば良いか。



 L字型のソファに腰かけると天井を見上げた。

 先ほどまで見ていた夢の内容を思い出しているのだ。

 夢の中では俺は高校生。音楽室は見覚えがあった。多分通っていた男子校だ。だけど……?夢の中では女の後輩がいた。

 見たことがある気がするが誰だか思い出せない……。


 悠志が1人でうなっているとリビングの入り口に新しい人影があった。

 黒い影は静かに音を一切立てず悠志が座っているソファまで行く。

 


 「ハーフアップ……。」


 「ハーフアップが良いんですか?」


 「うわっ。」


 天井を見上げながら目をつむっていた悠志。夢の中の少女の髪型を呟いたところ現実世界から声がした。

 驚いて目を開けると目の前には鈴鹿。

 悠志の後ろから立って顔を覗きこんでいる。

 「お前、どこで寝てた?」


 「悠志さんのベッドです!」


 「有罪。」


 「ええっ?!私の方が有罪なんですか?!」


 「当たり前だろ、他人の布団に潜り込んだんだから。不法侵入。」


 「悠志さん残念ながらお部屋はもちろんお風呂にお布団、不法侵入はすでに何十回もやってますので!!」


 「……。」


 本当にストーカーヤバイ。怖い。


 「被告人を今から二人分のコーヒーを作る刑にいたす。」


 「刑!!か!る!い!!!」


 「黙れ。さっさと作ってきて。」


 起きてそうそうハイテンションJK。

 なに、JKって起きてすぐあんなに元気なの??

 26歳が年老いてるの??


 鈴鹿がキッチンに向かったので目の前のローテーブルの上にあるテレビのリモコンを手に取り電源ボタンを押す。

 テレビには朝から頑張っている女子アナウンサーの姿。

 髪型はハーフアップ。


 「あ、ハーフアップ。」


 コーヒーを作り終えカップを2つ持ってきた鈴鹿がテレビを見てポツンと呟いた。


 「髪が伸びたらやりますね。」


 「いや、俺ハーフアップ好きではないんだけど。」


 コーヒーを受け取りながら言葉を返す。




◆◆◆



 数分前。コーヒーをキッチンで作りながら鈴鹿は呟いた。



 「ふふっ。夢に出てくるおまじない効いたみたいで良かった。」




 


 



 


読んでいただきありがとうございました。

久しぶりに書いたので今までよりも幼稚的な文章だったと思います( ´△`)

進路の方がある程度決まりそうなので少しずつまた投稿していこうと思います!

今日からまたよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ