表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/25

12.俺とJKと喧嘩(ガチめ) ~チョコレート大戦争編3~




 「悠志さんにとって私ってなんですか?」


 新渡先輩と飲みに行って帰宅したのは午後10時過ぎ。

 定時で帰るときと違ってスカスカの電車。少し快適に感じた。

 最寄り駅に着いてからは酔いでフラフラな状態で歩いてマンションの自室に帰った。

 

 ガシャン


 いつも通り鍵がかかっていないかと思いきや、鍵はかかっていた。

 鍵が閉まってると言うことはストーカーJK……鈴鹿はいないと言うことか。

 年末に会ってから毎日のように俺の帰宅を夕飯を作りながら待っていた。

 そのため、自室の鍵を開けるだなんて結構久々な行為だ。


 「ただいまー…… 。」


 当然帰ってくる返事はない。

 廊下の電気をつけてとりあえずリビングへ。

 リビングの扉を開けて電気をつけた瞬間……


 「うわぁあ!」


 二人掛けのダイニングテーブル。

 いつも俺が座っている方、今ちょうど目が合う座席に座っているのは……


 「鈴鹿……。電気もつけずにどうしたんだよ。」


 「…………っ…………て?」


 「え?」


 鈴鹿の目はいつもより暗く重い。まるでギャルゲーのヤンデレヒロインみたいだ。

 小声で何かを呟いたがうまく聞き取れない。


 「どうして……どうしてなんですか?」


 「なにがだよ?」


 「私から連絡しないと悠志さん……」


 言葉をつまらせる鈴鹿。


 「あのさ、時間分かってるか?もう10時過ぎてるぞ?言いたいことあるならはやくしろ。」


 うちの市の条例では11時以降未成年が出歩いていたら補導の対象になってしまう。

 いくら俺の家から鈴鹿の家まで自転車で20分とはいえそろそろ帰らせるのが大人の判断だ。

 

 「10時過ぎてるし明日も普通に学校だろ?はやく帰れ。」


 「そういうところですよ!!私が言いたいのは!!」


 鈴鹿は机をバンと叩き立ち上がった。

 おそらく鈴鹿が声をあげるのは初めてのことだ。 


 「いつもいつも……。私と新渡先輩で扱いの差がありすぎませんか?」


 「そりゃ会社の上司には敬意を払わなくては。てかお前どこから新渡先輩の情報いれたんだよ。」


 「今日一切連絡くれませんでしたよね?だから悠志さんの鞄の中に入れておいた小型遠隔録音機を使いました。

 飲み会の会話は全て聞いてあります。」


 「お前なぁ……。」


 まさかここまでとは。呆れた。

 

 「悠志さんにとって……私ってなんですか?」

 

 いつもの笑顔とは全然違う。悲しいとか憎しみとか色々混ざった笑顔を俺に向ける。

 正直、俺にとってなんなんだろう。

 偶然向こうが一目惚れして家までついてきて。

 家事全般こなしてくれた。遠出も何回かした。

 彼女……ではない。けどストーカー……でもない。


 「……なんなんだろうな。」


 !!

 しまった、頭の中で考えていたことが口に出てしまった。


 鈴鹿……。


 「あは、あはははは。ですよね。分かってました。」 


 目の焦点がわからない。闇落ちしたような表情。


 「……しばらくの間、ありがとうございました。」


 丁寧にラッピングした箱を机に起き、こちらに向かってくる。


 すかさず俺は避けてしまった。

 なにかしらツッコミを入れてくるかと思ったら特になし。

 吸い込まれるように廊下に出て、靴を履き俺の部屋から出ていった。


 バタン


 痛い音が部屋中に響いた。


 机の上に目線をやるとバレンタインらしきものだ。


 会社の新渡先輩や大川さんの様な大人の雰囲気とは違って学生らしい可愛いラッピング。

 

 ……言い過ぎた。そんなことはよく分かってる。


 きっと明日や明後日にはいつも通りくるだろう。

 久々にもらったバレンタインチョコレート3個。

 もちろん真っ先に食べたのは鈴鹿のだ。


 食べてて自然と涙が出た。





▼△▼△

 悠志チョコレート回収数

回収済→3個  all complete!


▼△▼△



 バレンタインの次の日、さらに次の日になっても鈴鹿から連絡は来ない。

 何とも言えない不安に駆られて俺からLINEをいれたのは2月18日。

 そこから2日おきに連絡はいれているが既読も一切つかずにホワイトデーの前日、3月14日になってしまった。


 

こんばんは!

またしてもお久しぶりになってしまいました……。

リアルでは2月の月末に日商簿記試験(学校で強制受験)、3月上旬には吹奏楽部として卒業式の演奏、下旬には定期演奏会というものがありまして忙しくなかなか執筆に時間がとれませんでした……。

日商簿記は無事に2級取得し、定期演奏会もソロを吹かせていただきとても充実しました。


ようやく高校生活最後の春休みが始まりましたので執筆活動ガンガンいきます!!


あ、ご報告が遅くなりましたが

第6回ネット小説大賞の一次選考通過いたしました。

1万件を越える応募の中から約600件しか通過できないということでとても光栄に思います。

一次選考通過と言うことで作品作りより一層励んでいきます。


13話は!!今月中には掲載します!!絶対に!!

もう執筆しています\(^-^)/


それではまた13話でよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ