第2章 「状況の凶変」
朝7時に私は目を覚ました。雨が降っているため、清々しくなかった。無意識に気分が落ちてしまうが、そんなことは気にせず傘を持って学校へ行く。
「行ってきます。」
「いってっらしゃい。」
教室へ入るといつも通りに騒がしい。私は会話に参加せずに、席に座って本を読んだ。本はその物語の世界に吸い込まれる感覚がある。私はそれが大好きなので、つい暇なときに本を読んでしまう。私がその世界に吸い込まれそうになったとき、
「これ、よろしくな。」
岡崎さんが放送リクエストの紙を差し出してきた。
「あ、はい。」
私はそれを受け取った。
「おっ、その本俺も好き。映画化されるんだってな。楽しみだよなあ...。」
「そ、そうだね...。」
突然話を振られたため、驚いて返事が短くなってしまった。続けて言葉を紡ごうと思った瞬間、チャイムが鳴った
「じゃあ席戻る。」
彼は、小走りで行ってしまった。
授業が終わり、部活へ行こうと思ったとき、
「浜田さん、ちょっといいかな?」
誰と思って振り返ると、姫山さんがいた。いじめのリーダーだと思っていた人だったから、正直驚いた。
「どうしたの?」
「今日6時に、北公園に来てくれる?」
「うん...大丈夫だよ。」
「よかった!じゃあ絶対に来てね。バイバイ!!」
「うん、またね。」
今日の6時は暇だったので、あっさりOKしてしまったがよかったのだろうか.........そんなことを考えながら部活へ行き、その後家に帰った。
5時半になった。北公園まで遠いので、そろそろ出発しようと思い支度をした。幸い、今日は親が夜遅くまで仕事をしているためばれることはない。昨日から突然私を無視するのをやめた人がいるため、なぜだろうと考えながら北公園に向かった。
北公園に着くと、姫山さん・清水さん・沼田さんが待っていた。
「あ、来た来た!おーい。」
「ごめんね。待った?」
「いや全然。」
「そっか。で何の用なの?」
「そうそう、お願いがあってさ...」
なんだろうと考えていると、姫山さんが突然声色を変えて、
「中田の代わりのサンドバッグになって?」
といった瞬間、おなかを殴られ激痛が走った。