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第4話 告白


「いいですか?ミーア様。ミーア様は誇り高い黒猫なのです。」

「知っているわ」

「ですから、下の者とお戯れになるのはお辞めください。」

「何を言いたいの?」

「失礼を承知で言わせて頂きます。あの犬をお側におくのはお辞めください。」


私は今、三毛猫の獣人から授業を受けている…はずなんだけど……


「貴方。誰に言っているの?私が連れてきたアルに文句を言うの?」

「いえ、彼は犬で…誇り高い猫ではないのです」

「だからなに?それとも、彼を連れてきた私の眼を疑うのかしら?」

「いえ、そうでは……」

「なら、黙って授業を再開してくださる?」


アルを連れてきてから、数日がたつけど、アルを側におくことに反対される。

アルは良い子なの…。

まるで、お兄様みたい…。

考えるとしょんぼりしてしまう。


彼はシェパードと言うだけあって、飲み込みがはやいのか、何でもできる。

側に置いておく価値はある。



そんな中、私の誕生日会が開かれた。

私はまだ9歳で、社交界デビューはしていないから、お茶会を行う。


公爵家令嬢であり、黒猫の私の誕生日ということで、第一王子の クロノス様もいらっしゃってくださった。


「ミーア嬢、この度は誕生日おめでとう。誇り高い黒猫の貴女にお願いがあります。」


そう言ってクロノス様は私の前で膝をつく。

第一王子が膝をつくことはない。

麗しいライオンの第一王子が膝をついている状態に会場は静まり返る。


「あの、クロノス殿下…」

「ミーア嬢、このクロノスと婚約をしてくれないだろうか?」


光輝く金髪から、不安そうな憂いをおびた表情で、私を覗く。

そして、耳もしっぽも不安気にしょんぼり。

威厳のあるクロノス様はどこにやら…。


「私は11歳でまだまだ未熟であるが、貴女と共に学び、この国を支えていきたい。……考えておいて欲しい。」


そういうと、私の手をとり、キスをすると颯爽と去っていった。


みるみる私の顔は紅くなり…

「……皆さま失礼します。……アル…行くわよ」


アルを連れ、自室に入る。


「……アル……どうしよう………。クロノス様の対応出来なかった。はいって言えなかった…。はいって言いたかったのに……!」


だんだん視界が霞む。

耳もしっぽも力なく、だらんとしてしまう。


「ミーア様…後で返事すればいいじゃないですか。こう、いつもみたいに、婚約の話、受けてもよくってよって。」


アルが私の頭を撫でながら励ましてくれる。が、半分けなされている気がする…。


「そうね……。後でお返事すればいいよね…」


それだけ言って私は意識を手放した。


「ミーア様!?…ミーア!?おいっ!誰か来い!!」


アルが叫ぶ声が聞こえた気がした。



読んでくださりありがとうございますm(。_。)m


次回は2月27日16時ごろ投稿予定です(*´∀`)♪


少しでも楽しい時間を過ごしていただけるよう頑張ります(*´ー`*)


犬飼 蘭U^ェ^U

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