第19話 ヒャルバンと……
「…失礼致します…」
私はそう言ってアルのもとを放れるのが精一杯だった。
とぼとぼとあるいていると…
「あっ…ミーアじゃん。」
ヒャルバンと会った。
ヒャルバン……ヒャルバン………??
私は記憶を整理して思い出す。
ゲームの記憶を……。ヒャルバンなんて黒豹はいた……??
いた記憶がない。
「貴方は…何者なの?」
「俺?俺は黒豹のヒャルバンだよ?」
ゲームの世界に似ているだけで、違う世界なのかもしれない…。
そもそも、私に前世の記憶があること自体イレギュラー…。
だけど、ゲームにいなかったヒャルバンと一緒にいるようにしたら……付き合うなら…断罪される確立は格段に低くなる……?
もう、自分がわからない。
今まで、クロノス様と付き合いたくて仲良くしていたのか、ただ断罪を逃れるためにいい子でいたのか………。
目的は何だたったのだろう…。
「ヒャルバン……ヒャル……私と逃げてくれる?」
気がついたら、私はヒャルバンとの駆け落ちを望んで聞いていた。
「それは、駆け落ちか?…面白い俺がミーアを守ってやるよ。」
そう言って差し出された手を繋いだ。
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