第15話 グレーの正体
森からは続々と魔物が押し寄せてくる…。
普段、魔物は群れないはず…こんなに大群でくるなんておかしい。
そうは言ってもこの魔物をなんとかしなくては…
先生が指揮をとり生徒も対応する。
「攻撃が得意なやつは前へ!白魔法、戦闘向きでないやつは下がれ!」
先生はどんどん魔物を斬り倒していく。
「ミーア!危ないから後ろに…」
「クロノス様!嫌ですわ!私は誇り高き黒猫、後ろになんて行きません」
「ミーア様!話しはいいから、こいつらに集中!」
「アルにいわれなくたって!」
皆、緊張感はあるけど、どこか楽しそうにしている。
きっと、なんの制限もなく力を解放できるのが気持ちいいんだろう。
私は炎の妖精王、サラマンダーを喚ぶ。
「なんだい?ミーア。」
「妖精王、魔物の退治を手伝って欲しいのです。」
「なんだ?こいつら?こいつらを倒せばミーアは喜ぶのか?」
「ええ。ただ、学校の者は傷つけないようにお願いします。」
「あぁ。それでは、殺ってくる。」
「お願いします」
そう言ってサラマンダーは私の手の甲にキスをすると魔物退治を始めた。
倒しても倒しても魔物は減らない…。
だんだん皆に疲労の色が強くなってくる。
私もサラマンダーを召喚しているせいか疲れやすい……。
足元がふらつく…
「ミーア様!」
「ミーア嬢!」
「ミーア!」
皆が叫びながら駆け寄ってくる。
けど間に合わない…。
魔物に殺られる……
「光りの矢〈ライトアロー〉」
私の目の前が明るく光り、魔物は消えた。
そして、グレーの豹がそこに立っていた。
「やっぱり、あんたは面白い。」
そう言い、なにか呪文を唱える…
すると、グレーだった色は段々と濃くなり…黒豹になった。
「あんた、大丈夫?」
「えっ…貴方のその色……」
「あぁ、これ?元々黒豹だけど、めんどくさくてグレーにしてただけ。同じ黒を纏う者として改めてよろしくね?」
読んでくださりありがとうございますm(。_。)m
ついに???がだれかが……!
次回は3月11日16時投稿予定です(*´∀`)
犬飼 蘭U^ェ^U