出会い
大変長らくお待たせいたしました。
穴に落ちてトリップというベタな手段により異世界における拠点に移動したは良いけど、拠点となる島の何処にいるのか全く解らない、色々考えていると神様から貰った携帯電話に着信が有った事を示していた、誰からなのかを確めてみると。
「あ、神様からだ」
ピッ
ウルド
「お久しぶりです」
政樹
「いや、こっちに来てから一時間も経ってませんよ」
ウルド
「細かい事は良いんです、其より貴方にもう一つ贈り物があるのを忘れていまして」
政樹
「はあ」
ウルド
「今、貴方がいる部屋の隣がドックになっていまして、そこにあります」
政樹
「解りました、行ってみます」
僕は床から立ち上がって、部屋の入口迄移動しドアを開けて隣のドックに向かった、そこには一隻の戦艦が存在していた。
「もしかして、この戦艦……」
その疑問の答えを確めるため僕は艦尾に回った、そこにはこう書かれていた。
「こんごう」
それは、日本最後のイギリス製の戦艦金剛だった、艦内を見て回るために、僕は舷梯をかけ上がった、その時艦橋から1人の女性が僕を見つめている事に僕が気付く事はなかった。
金剛の艦内を見て回るため舷梯を登り乗艦した僕は最初に機関室へ向かった。
缶の状態はとても良いものだったし、タービンの状態も同様だった、やはり彼女の力によるものなのかと結論付けた上で納得した。
その後も色々な場所を見て回ってから甲板に出てくると、背後から凄まじい殺気と共に一本の刃が襲いかかって来た。咄嗟に振り向いて、一か八かで真剣白羽取りを試みる、結果は見事大成功。
襲撃者はかなり驚いている、そりゃそうだろう、僕の様な何処にでもいそうな中学生が真剣白羽取りをかませば誰でも驚く筈だ。
改めて襲撃者を見てみると、腰まである長い金髪のスタイル抜群の推定ニ十歳前後の女性だった、一旦刃を放した後僕は後ろに飛び退いた。
「フッ、なかなかやるな」
「そりゃどうも」
お互い軽口を叩きながらも物凄い殺気のやり取りをしつつも僕はこの状況を打開するアイディアを思い付いた。
「何だ、もう諦めるのか、余程死に急いでいるみたいだな、では望み通りにしてやる。」
彼女が猛スピードで迫ってくる、それに対して僕はただ突っ立っているだけだが、策が無い訳ではない僕には秘策がある。
そうこうしている内に僕と彼女の距離がニ十五メートルを切った、その刹那僕は目にも止まらぬ速さで走り出した。
数秒程で、僕の体は彼女の体に激突した。
そこまでは何の問題もなかった、何があったのかと言うと、体当たりして彼女の体勢を崩したのは良いけど、それにつられてぼくも彼女と一緒に倒れこんでしまったのだ。
side???
「うぅ、いったい何が」
自殺志願者に切りかかってみたは良いがそいつに手ひどい逆襲を食らった、体当たりを食らって背中から地面にたおれこんでしまった。
しかも私の体にそいつが覆いかぶさっている、しかもそいつは顔がかなり赤い、どんだけ初心なんだおまえは!!
よく見ると彼の顔はあどけなさを残しながらも大人の力強さが入り交じった顔立ちで将来俳優になれば数多の賞を総なめに出来そうな予感がした、長々と語ってしまったが結論だけ言おう、私は彼に一目惚れしてしまったのだ。
sideout
彼女に覆いかぶさってしまった僕は、あまりに突拍子のない事態に動くことが出来ないでいた。
??
「悩むのは良いが重いから早くどいてくれ」
あ、御免なさい、僕は直に彼女の上からどいた。
政樹
「さっきは御免、僕は北館政樹、富士見中学校の二年生さ」
??
「いや、こっちこそすまなかった、私の名前は金剛、戦艦金剛の艦魂だ」
正樹
「あ、やっぱり」
金剛
「その口ぶりだと最初から私が艦魂だと解ってたみたいだな」
正樹
「そりゃ、普通君みたいなスタイル抜群な女性が乗ってる訳ないし、そう考えると君が艦魂であるという答えしか見付からなかっただけなんだけどね。」
金剛
「そうか……、実はさっきからお前に言いたい事があったんだ」
正樹
「何じゃらほい?」
金剛
「それはその、えーと、私はお前に一目惚れしてしまったんだ、お前さえ良ければ私の恋人になってくれ、頼む!!」
正樹
「僕は目の前のチャンスをみすみす逃すほどバカじゃない、答えは勿論yesだ」
そう言うと僕は少し背伸びをして金剛にキスをした。
金剛
「ありがとう……」
父さん母さん、僕はこっちで金剛と一緒に生きてくから心配しないでね。
戦艦「金剛」艦内・金剛私室
金剛
「で、これからどう行動するんだ?」
政樹
「取り敢えず、どっかの国に行って王族か指導者層に接触してから傭兵的な事をするのが一番かな。」
金剛
「まあ、それが一番確実だな。」
政樹
「ところで、一つ聞きたいんだけど」
金剛
「何だ一体?」
政樹
「何で僕は、お前の膝の上で後ろから抱き締められてるんだ?」
主に胸部装甲が当たっています。
金剛
「別に良いじゃないか、これくらい。」
政樹
「良くない。」
思春期の少年にとっては大問題です。
金剛
「別に良いじゃないか、私としては早く夜になって欲しいんだ。」
政樹
「おいおい……。」
まだ、日が高いからそういう発言は控えてください……。
金剛
「政樹……。」
金剛が僕を呼ぶその声はどこか寂しそうな声だった。
政樹
「どうしたの?」
金剛
「今すぐじゃなくても構わないから妹達の事も……。」
僕には三歳年上の姉はいるがあいにく妹はいないので彼女の寂しさを全て理解することはできないが、金剛の悲しむ顔を見たくはないので金剛の妹達も含めて明日召喚すると伝えた。
金剛
「ありがとう、政樹……。」
その一言と共に僕を抱き締める力が少しだけ強くなった。
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