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女神の天門番

作者: やきとり
掲載日:2026/05/18




私は星錠 神王女せいじょうゴットプリンセス


享年17歳。


キラキラネームの被害者だ。


私は親に捨てられて、孤児院に拾われたらしい。


そこの孤児院では苗字は院長が決めて、名前は子供達が決め、その名は変更できない。というルールがあった。


そして当時の悪ガキがこんな名前を付けやがった。


そいつは私が物心着く前に事故で死んだそうだが、もし今生きていれば往復ビンタしてやりたい。


私を名前で呼んだやつも同罪だ。



あと、私は男よりも女の方が好きだ。


レズビアンとかそういうのじゃなくて、可愛い人が好きで、恋愛感情というより趣味嗜好の話。



私の見た目は"ボーイッシュ"という分類らしく、バレンタインに女子からよくチョコを貰う。


いつも一番美味しいのは、可愛い後輩ちゃんのチョコだ。


あまりの美味しさに包み紙もペロペロした。



トラウマは嘔吐。


昔、ブサイク変態ジジィにぶっかけられたのが忘れられない。


仕返しはしたけど。



ーーーこんな感じかなぁ私の自己紹介は




空を仰ぎ見ても真っ暗な闇が広がってるだけ。


こういうのって相場、白い空間とかじゃないのか。


テンプレを守れテンプレを。



体感、7時間くらい待ったのになーんにも起こらない。


多分、異世界転生とか異世界転移だと思うけど遅くない?


もう神様じゃなくで邪神とかでも良いから誰か来てくれないかな。


暇すぎて死にそう。


……もう死んでるけど。


自分を忘れそうだったから、49回自己紹介した。


ナルシストかよ私。




「あの〜」



この声は…


キラキラネーム被害者仲間の


月鏡(つきかがみ) 魔華呂煮更堕(マカロニサラダ)!」


親が生粋のマカロニサラダ好きで、付けられたというキラキラネーム界でもかなり異端な…


あれ、なんか驚いてる?


「なんでウチの本名…」


ん?


…一緒にキラキラネーム被害者の部を立ち上げた仲なのに。


引越しで疎遠になってたとはいえ親友と言える仲だったはず。




「…あ、そっか」


「女神様だからなんでも知ってるんですね!」



いや、女神とかそんなに褒められても困るな〜


女神…?


そういや今の私の体の確認をしていなかったような…


(胸を揉む)


ある、でかい、すごい


(背中を触る)

 

もふもふでふわふわ


(髪を触る)


サラサラの…金髪?




まさか……私がこっち側⁉︎






「え〜と」


めっちゃ胸を凝視してくる。


この様子だと、私が星錠である事に気づいてないな。


この姿では無理があるけど。


AA(何がとは言わない)だった私がこういう立場になるとは。


感慨深いな。




「女神様のお名前は…その…

ワタシ・メガミダヨヨロシクネ⭐︎さん…でよかったですか?」


………


胸を見ると何か名刺のようなものが掛かっていた。


それにはハッキリとこう書いてあった。



氏名 ワタシ・メガミダヨヨロシクネ⭐︎

階級 新任女神(旧人間)

担当 天門番第八門




「…………」







ギャン泣きした。


星錠の死因は強姦されての自殺。

月鏡の死因は下校時の交通事故。


天門に行く過程で死亡時の記憶は消される。


天門は死者の記憶を消して転生させる門。


天門番が不足の際は死者の中から適当に選ばれる。

名付けはその場のノリ。


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