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それをどうやって運ぶ?

 それから数日後、例のケイタイ無線機がぶーとダサい音を出し、ヤス子ちゃんと一緒に、例の病気の猫のぴゃーちゃんを連れて、実験室へ来るようにと言われた。

「で、方法はないわけではないんだよね♪」

 呼ばれたぼくらは期待に胸を膨らませた。

「あ~、例の冷蔵庫サイズの遮蔽物は早速関西の件の製鋼会社に速攻でオーダーし、早速鍛造で製作してもらい、今日完成したとの連絡を受けた。数日間昼夜を問わず作業してくれたそうだ」

「それは良心的だね。で、タンゾウッって?」

「鋼鉄をぶったたいて加工するのだ」

「ヤス子ちゃんみたいな怪力の人が?」

「なによイチロウ君、ぶったたくわよ!」

「は~い。その人何て名? また何たら先生って言うんでしょ、五十年来の友人とかで」

「シブガキさんだ」

「へぇ~、案外まともな名だね。で、ソルト焼入れの会社は? で、ソルトって塩のことでしょ」

「あ~、ソルト焼入れ、つまり塩を使ったが焼入れが出来る関東の会社の人は、サトウさんという」

「へー、めずらしく思い切り普通の名前じゃん」

「あ~、それからタイムエイジマシンは椅子を取り外し、重さ5.6トンにも及ぶ遮蔽物の重量に耐えるよう、床を大幅に補強した」

「そうなんだ。だけど、関西や関東からとか、どうやって運ぶの?」

「当然スワンボートを使う。そしてこの遮蔽物を積むため、後ろの座席とペダルは取り外してあり、もちろん重さ5.6トンもの重量物を積めるよう、ボートの床も大幅に補強した」

「でも、運んできた超重量級の冷蔵庫、どうやってガレージから運ぶの? クレーンは?」

「クレーンは必要ない。スワンボートをタイムエイジマシンに横付けする。そのためスワンボートを入れられるよう、実験室の入り口も大きくした。そしてスワンボートを横付けし、そのままスライドしてタイムエイジマシンに入れるのだ」

「あ! スワンボートって、後ろの座席外したのだったら、前に二人しか乗れないよね。だけど超重量級の冷蔵庫乗せて、二人でこいで、スワンボート、飛ぶ? 力、足りないんじゃ…」

「そのためにヤス子ちゃんに来てもらったのだ」

「そうか!」

「ヤス子ちゃん、頼んだぞ」

「茶トラ先生、まかしときなって!」

 それから茶トラ先生は、辺りが暗くなると、早速ヤス子ちゃんと二人でガレージへ行き、スワンボートに乗り込んで飛んで行き、ぼくは空を見上げて見送った。

 それからぼくは実験室に戻り、猫のぴゃーちゃんとお留守番だ。

 ぼくは茶トラ先生が居眠りする椅子に、ぴゃーちゃんを抱っこして座り、ぴゃーちゃんをよしよししていたら、ぴゃーちゃんはごろごろいいながらこっくりこっくりと眠り、ぼくも一緒にこっくりこっくりと居眠りをした。

 そして二時間ほどすると突然、実験室の大きな扉がガラガラと開き、スワンボートが入ってきた。

 そしてボートの両側のイカしたドアがガオ~ンと縦に開き、両側から茶トラ先生とヤス子ちゃんが降りてきた。


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