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それから

 驚いたぼくは、あわてて庭へ出た。

 するとそこには、なぜか植えたばかりのミカンの木の苗があり、その根元に、茶トラ先生がズボンとカッターシャツ姿で半分埋まっていた。

 それでぼくは急いで茶トラ先生の手を引き、先生を救出した。

「わしは今日、公証人役場で遺言にこの土地と建物を、永久に誰にも売らないということと、わしが死んだら、わしの骨をこの木の根元に埋めてくれということを書いたのだ。そしてその足でミカンの苗を買いに行き、そしてここに植えた。そしたらいきなりこの木の根元に吸い込まれた」

「あははは、そうだったんだ。埋めたのはぼくだよ。で、埋めろと提案したのは妹さ」

「お前ら、何という酷いことを!」


 それからぼくは、デビルの家に飛んで行き、デビルとともにお母さんの病院へと向かった。

 そしてデビルのお母さんに薬を渡し、必ず毎日飲むようにと言った。

 デビルのお母さんは「これは何という薬ですか?」ときいたので、ぼくは「五十年後の未来に、田中浩二先生という、すごいお医者さんが開発した特効薬だから、これを飲めば必ず治ります」と教えてあげた。


 それからしばらくして、デビルのお母さんの病状はどんどん良くなっていった。

 主治医の先生も驚いていた。

 そして二ヵ月もすると退院でき、全く普通の生活が出来るようにもなった。

 それからもデビルのお母さんはどんどん健康な体になり、そして二年ほどして、デビルに歳の離れた弟が生まれた。

 名前は浩二君。

 田中浩二君だ。


 だからぼくは、もしかしたらあの薬を開発した田中浩二先生は、デビルのお母さんが生んだのではないかと、今でも思っている。



「タイムエイジマシン デビルのお母さんの病気」完

 ここまでお読みいただきありがとうございます。

 次回から新エピソードに入ります。

 よろしく! 



 


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