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デビルの相談事2

「何だよ、そのタイム何とかって?」

「そこにある証明写真みたいな機械なんだけど、これは写真を撮るんじゃなくて、田中君をいろんな年齢に出来る、すごい機械なんだぜ!」

「何だって?」

「しかもこれはタイムマシンでもあるんだ」

「何だって何だって何だって?」

「つまりタイムマシンだけでもすごいのに、エイジマシンでもある!」

「ひえ~ひえ~」

「実はこれは、茶トラ先生の大発明で、しかも聞いて驚くな。ぼくが修理したんだ!」

「イチロウ、おまえそんなことまでやったのか。そりゃまたすげえや!」

「まあヒューズが切れておるのを発見してくれたわけだが。まあいい。それでは田中君、この機械に入りたまえ」

「え! こんな機械に入るのか?」

「そうそう。マシンの中で服を全部脱ぐんだ。もちろんパンツもだ。それと、これが、あ~、茶トラパンツだ…」

 それからタイムエイジマシンが作動を始め、カーテンの向こうから「お~~!」とか「わ~~!」とか「ひえ~~!」とか、そういういろんなデビルの驚いた大声が響いてきた。

 しかもその大声は突然大人の低い声に変わり、それはもちろんデビルがマシンの中で声変わりしたからだけど、それからしばらくすると、デビルはお父さんと同じ三十八歳の姿で、茶トラパンツ一枚をはいて出てきた。

「ぶったまげたぜ、この機械。おれをおじさんにしちまったぜ!」

 それからデビルはカッターシャツやネクタイや、染めあがったばかりのグレーのスーツの上下を受け取りそれを着ようとしたが、少し小さいようで、少々窮屈そうだった。

 それにぼく同様、ネクタイが上手く結べないみたいだったので、茶トラ先生が器用に結んでくれた。

「田中君、瓜二つだね!」

「誰にだい?」

「田中君のお父さんにさ」

「何だって?」

「よしよし。それじゃ調査に出発だ! ああ、その前に、田中君のおふくろさんが入院している病院の主治医の先生に連絡して、アポを取らなねばならん」

「アポって?」

「正式にはアポイントメントという。あらかじめ話し合いの場を持つ時間と場所を約束しておくんだ」

「へぇー」

「これは大人の社会人の常識だ。ましてや忙しい病院の先生に会ってもらうのだ。まあ、殴り込みならそういうものは不要だが、今回は決して殴り込みではない。あくまでも平和的な話し合いにすぎん」

「そうだよね。替え玉も要らないし、麻酔のクロロホルムも不要だね」

「いやいや、率直に言って田中君は替え玉だ。もちろん彼の親父さんのだ。しかしクロロホルムも、はたまた主治医の先生をトイレに閉じ込める必要も、今回はない」

「いったいおめ~ら、何の話してるんだ?」


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