モノローグ わたしは火傷の塊です。
モノローグ わたしは火傷の塊です。
私は昔から抑揚が少ない。その事で、みんな私には感情が無いんだと『見誤る』。だから私は、私が消えないように上手に外面を作った。
優しくて人が良くて暖かいそんな人間。もしかしたら周りの人にはそう見えないかもしれない。でも、そうしたら私には友達がたくさん出来た。でも本当の親友は出来ない。私の傷は今もまだ癒えていない。じくじく、じくじく。まるで火傷を負ったかのように、長く半永続的に痛む古傷。
お母さんですら、お父さんですら、気づかない。本当の私。それでもある程度、私は楽しい学校生活を送っていた。
でもある時言われた。
「君って泡みたいだ、消え入りそう」
私は、ドキリとした。それは本当に私の事を理解している言葉だったから。だから私はその子が、イメが好き。
私は白い白い、夢を見た。私も白くて、まるで同化してしまいそう。でもその前に彼は現れた。黒い世界が彼が来た途端に白く変わる。彼はいつも通りだった。でもこの状況をよく理解していないようで、不安げで、でも私の方がずっと不安で、彼に尋ねた。
あなたはわたしのことをしっていますか
そして自己紹介もした。
『私は詩です』
次のチャンスはウサギを株で待っているみたいに訪れた。要するに偶然の幸運はもう一度現れたのだ。つまり紺生寝目は二度現れた。
『あなたは……?』
『僕、は……寝目。紺生寝目』
勿論知っているよ。
『私は……泡沫の詩です』
あなたがくれた名前だよ。泡、泡沫の夢、詩。