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第1話_ある夜

敵の数はざっと10人ってところか。わざわざ一人のところを狙うとは確信犯か。

「魔導士が一人でうろついてたらあぶないぜえ?」

「貴様らこそ。私は今虫の居所が悪いんだ。逃げるなら今だぞ」

「威勢の良い女は嫌いじゃねえ!さっさとひん剥いて、俺達のおもちゃにしてやる!」

下衆共め。これだから男は嫌いだ。

「やれやれ・・・」

盗賊の一人が突っ込んでくる。短剣持ちか。セオリー通りではあるが、少々浅知恵ではないか?

「死ねオラァ!!」

突き出された短剣をかわし蹴り上げる。

「あ、ああ!?俺のダガーが!?」

「武器が無くなって戦意喪失かな?」

「くそがぁ!!舐めるんじゃねぇ!」

今度は二人同時で来るのか。面倒だが仕方あるまい。

「【ファイアーボール】」

炎弾を撃ち出す。当然殺傷能力は抑えている。

「ぎゃああ!!!」

「熱いいいいい!!」

二人の男が転げまわっている間に詠唱に入る。

「【ライトニングボルト】」

男達に向けて電撃を放つ。

「ぐわああああ!!」

やはり威力を抑えた魔法でもそれなりにダメージはあるようだ。

「さて、次はどうする?」

「クソッ!覚えてやがれ!」

典型的な雑魚台詞を残し逃げていく男たち。

もう面倒だからそのまま逃がしてやるかと思っていたが後ろから声をかけられた。

「ハク、なにやらおもしろいことしとるではないか」

「・・・カナデか」

「ほほう、ハク相手に10人ぽっちとは中々見どころのある奴らじゃのう」

「お前まで出てきたとなると話が違ってくるのだが?」

「そう言うでない。せっかく来たのじゃからわしも楽しませて貰おうと思っての」

戦闘狂に見つかるとは盗賊も運がない。可哀想だが私の知ったことではないな。

「まぁ良いだろう。私は先に行くぞ」

「ハッハッハ。10秒待て。すぐに終わらせる」

カナデはそう言うと極端に姿勢を低くした。居合の構えだ。

「シッ!」

次の瞬間目の前にいたはずのカナデの姿が消えた。

そして気づくとすでに盗賊達は全員倒れていた。

「相変わらず速いな」

「ふむ。まだ少し体が重いようじゃ。精進せねば」

「酒入ってるからだろ。何杯飲んだ?」

「ん~?一杯だけじゃよ」

嘘つけ。この様子だと軽く十升は飲んでいるはずだ。

「まぁいい。行くぞ」

「うむ」

今日はさっさと寝よう。


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