剣豪のヒィじっちゃんから剣術の奥義、秘儀、秘奥義を伝授されて無双常態
最終話までは出来上がっているのですが物語の色付けと構成で手間取っています。右手の人差し指1本でポチポチと打っているため月曜日~金曜日に構成と色付けをして土曜と日曜に打っています。話の区切り方が下手なのとよく書いた物が消えるため、次話が遅くなり申し訳ございません。
書いているといつの間にか長文になっていたため、途中で区切ってしまいました。
商業ギルドにて自分とお店を新たに登録をして俺は商人の仮登録も済ませ商人にもなり、お店の開店日を5日後、マヤの入学日が3日後に迫っているとき、従業員を増やさなきゃ1人では無理だから、商業ギルドか冒険者ギルドに2・3人募集をかけようと思っていた所に店の外で看板を見て涙する乞食がいた。
年は60才位、身長は160cm程、髪バサバサ、髭ボウボウ、色黒のガリガリに瘦せたワラムシロのようなものを持った何年も付けているような破れた臭い服を付けた人がお店の看板を見て泣いているのだった。
もしかしてと思い日本語で「いらっしゃいませ!どうぞ、中で食事をしていきませんか」と言うと「分かる、お前の言葉が分かるぞ、やっと言葉が分かる人と会えた30年ぶりの日本語だ。でもお金がないんです。持ってないんです」そう言ってまた両手で顔を覆い泣き出したのだった。相当苦労したのが解る。「おごりますよ、食べていってください」お店の中に招き入れ、カウンターに座らせて互いに簡単な自己紹介をしてカレーライスとカツ丼を出したところ「うまい、うまいご飯はもう二度と食べられないと思っていた」そう言って泣きながら食べるのであった。
この異世界に来てからの話を聞くといきなりこの異世界にいたのだという。話をしても通じず、分けのわからないことで追い掛け回され、魔法をぶっ離されたりして、自分は狂ったか地獄に来たのではないかと思い、山の中で木の実を取ったり、動物を取って洞窟に隠れて生きていた。ここへ来たのは偶然商人の馬車が魔物に襲われていて、助けたらここに連れて来られたが言葉が解らず逃げてきたとのことだ。門から入る際の入場料は商人が払ったとのことだった。
この人は早足ドロンさんと名乗った。ドロンさんに現世の神様と異世界の神からの嫌がらせの話をして、ここへ来た地球の人達を助けてほしいと現世の神様から依頼を受けていることを言って「衣、食、住と仕事を紹介してやってくれと頼まれてるんです。ドロンさんさえよければここで働きませんか」と話してみる。本人が嫌がることをさせる気はないので、嫌と言われればあきらめざるを得ないのであるが鑑定で見ると
早足 ドロン 50才 男 人族 職業=韋駄天の勇者(呪いの封印)・浮浪者・乞食 状態=右目損傷・右手右足麻痺 加護=無し 称号=畑の作物泥棒、LV4 HP=15/90 MP=30/30 力=90 魔力=45 知力=23 敏捷=70 防御力=30 運=12
スキル=逃げ足 俊足 忍び足 気配感知 危険感知 夜目 瞬発力 ロープ術ⅬⅤ0
短剣術LV3 料理LV5 孤独耐性 腹痛耐性 物理耐性 体幹バランス(OFF)
動体視力(OFF) 隠蔽 説得力 アイテムボックス(小・OFF) 言語理解(OFF)
火魔法LV0 水魔法LV0 土魔法ⅬⅤ0 風魔法LV0
固有スキル=
エクストラスキル=
となっており料理ⅬⅤ5がある為できれば働いてほしい。
「ありがとう、ご飯とても美味しかったです。ここで働けられれば働きたかったんですが、私の右目は見えません右手と右足は痺れて思うように動けません。歩くのもやっとの自分は働きたくても働けないんです」そう言って涙を流しながら泣くのだった。
「イエ、仕事にもいろいろありますし、その怪我はもしかして、治せるかもしれません」自分には考えがあったのだ。丁度そこへマヤの入学の為に買い物に行っていたマヤとユウが来たので自分の考えを試してみることにした。
「マヤ、お前のエクストラスキルの聖神魔法でこの人を治してほしいんだ。協力してくれないか」
「うん分かった。どうすればいいの」
「俺のエクストラスキルのチェンジで、俺のスキルの賢者をマヤに移すから、賢者のスキルを使えば聖神魔法の魔法が唱えられるはずだからやってみてほしい」「うん分かった。やってみる」
早速チェンジを使い賢者のスキルをマヤに移して聖神魔法を使ってもらう。
思った通りマヤの唱える聖神魔法のエクストラヒールによって、早足ドロンさんの右目が再生し、右手と右足も治り健康体となったのであった。これは、今のマヤにはとても有効で使える為、「マヤ、暫くスキルの賢者を貸すから寝るときに俺に向けて色んな魔法を打って訓練しておいてくれ、色んな魔法を魔法倉庫にためておきたいし、学校に行っても使えるだろうから図書館の本を全部読めば、分からないこともスキルの賢者があれば分かると思うから暫く持っていてくれ」「うん分かった」
ドロンさんが「店長何から何までありがとうございます。ここで誠心誠意を持って働かせてもらいます。よろしくお願いします。」「店長は恥ずかしいからオーナーにして欲しい。この店の店長をドロンさんにやってもらい、台所の厨房の責任者もやってもらいます。自分は冒険者をしながら神様の依頼を達成できるように動きたいんです。もちろん此処の手伝いもやりますので安心してください」
「分かりましたオーナー任せてください」「一応給料は月金貨3枚でいいですか」「え、えー、そんなにもらえるんですか、ありがとうございます。」「一応食事と接客をメインとするため、その髭と髪を切ってさっぱりしてお風呂にも入ってください。衣、食、住は別に約束させていただきます。服は私服を給料の前金として金貨1枚を渡しますので揃えてください。食は此処で済ませてください。住は此処の3Fに部屋を用意しますので住んで下さい。もし他のアパートがいいならそうしてください」「オーナー自分はこの厨房の奥でいいです。この3畳の広さの所が落ち着きますのでお願いします。」従業員用に休憩や食事用に3畳の広さの場所を2つ作ってあるのでそのうちの1つを使ってもらうことにする。
横でユウが難しい顔をしているので「ユウ何かあったのか」「タク兄すまん俺がいながらヘマをこいてしまった」と頭を下げるのであった。「どうしたんだ」「冒険者ギルドに売ったキングゼフィーの魔物をギルドはオークションに出して、他国の王が光白金貨3枚で落札したらしい。ギルドに差引分をいくらか払わそうとしたがダメだった。」
まあ、ギルドも慈善事業をしている分けでもないし、自分が満足しているので特に何も思わないので「ユウ欲を出したらきりがないし、俺はこれで満足しているからいいよ、ありがとうな」それでもユウは「いや、納得がいかないんだよな」とブツブツ言うのであった。
ちなみに、錬金術師というのがいて、キングゼフィーの羽の羽脈という模様は錬金術師が色は残してきれいに消すことができ完全な透明になるそうだ。その羽は物理防御と魔法防御の優れたものになるらしい。窓ガラスにして残った羽も錬金術師によってコップや皿に作り替えられ切り込みも見事に消えているそうだ。
ドロンさんにステータスの話をして、言語理解をオンにしてもらうと「おおー周りの声が何を言っているのか解るぞ」とびっくりしているのでその他のスキルのOFFもONにして、アイテムボックスもONにしてもらい使い方を教えると更にびっくりしていたのだった。
ドロンさんと一緒に商業ギルドに行って登録してもらうことにした時にある問題に気が付く、称号に畑の作物泥棒とある為、犯罪者として逮捕されないか心配したが人殺しや強盗とかではないため罰金刑金貨5枚を払って罪を償ったのだった。更にドロンさんが助けた商人がいて保証人になってくれたのである「オーナー度々申し訳ありません。」と小さくなるドロンさんだった。「いえ、いいですよ、冒険者ギルドにも登録しておきましょう。危険のない近場で食材を自分がいないときには取ってきてほしいので」そう言って冒険者ギルドに行って登録を済ませドロンさんは冒険者ランクHの冒険者にもなったのであった。
お店に戻り話をしていると、店の入り口から「ゴメン、店はもうやっているかね」と180cm程のドワーフ族のようなゴツイ、筋骨隆々の横幅がデカい人でデカいハンマーを杖代わりにして左足をかばいながら入ってきた。ドワーフ族の様に髭がボーボーと伸びているが手入れはされている。「すみません、お店は5日後からになります」「そうか残念じゃ、この店の看板は日本の富士山を書いているのかね」「もしかして、お客さんも日本からの迷い人ですか」と日本語で聞くと「おおー久しぶりの日本語じゃ、するとお主も大穴に落ちたのか」「そうです、良ければ中で食事をしていってください。おごりますよ」そう言って中へ入れカレーライスとカツ丼を出して自己紹介と互いにこれまでの経緯を話したのであった。岩石クダクさんという人のステータスを見ると
岩石 クダク 60才 男 人族 職業=怪力の勇者(呪いの封印)・元鉱山夫 状態=左足膝下損壊・腰痛 加護=無し 称号=無し ⅬⅤ10 HP=160/160 MP=90/90 力=120
魔力=20 知力=30 敏捷=12 防御力=100 運=15
スキル=剛力 スタミナ回復 ハンマー術ⅬⅤ5 持久力 毒耐性 痛み耐性 交渉力
盾術LV0 槍術LV0 身体強化魔法ⅬⅤ2 アイテムボックス(小・OFF)
言語理解(OFF) 火魔法ⅬⅤ0 風魔法ⅬⅤ0 土魔法ⅬⅤ4 水魔法ⅬⅤ1
固有スキル=
エクストラスキル=
魔物とも戦ったことがあるのだろうⅬⅤが一般人より高い。
岩石クダクさんは恋人と2人で穴に落ち、気が付いたら1人で山の中にいて魔物に襲われているところをドワーフ族に助けられて、ドワーフと一緒に鉱山夫として働きながら恋人を探していたがそのうちに年を取り60才になり、体力も落ちてきたところに、腰を痛め左足をひざ下から無くしてしまい引退を余儀なくされ、これを機に恋人を本格的に探す旅に出て2年になり、お金も底をつきかけているのだという。神様の依頼の件を話しクダクさんもこの店で働くことになり、感謝されたのであった。マヤにエクストラヒールを掛けてもらい左足が再生し腰痛も完治したのであった。クダクさんは凄くびっくりしてマヤの手を取り泣きながら感謝したのだった。
ユウが「タク兄、もしかして人手が必要か、なんだったら奴隷メイドのナータを明日からしばらく貸してやるよ使ってくれ。マヤに会えなくなって暗い顔をしているんだ」「有り難い家事のできる人が欲しかったんだ。よろしく頼む」「おおー任せておけ」と上機嫌で帰っていくのだった。
日にちがない為、早速2人に前の店主から伝授された料理のレシピや宿の帳簿の付け方、接客や掃除その他を教え、夕方暮れ暗くなってきた時にクダクさんが外で看板を見て涙する女性を見て「オーナー外の人も迷い人じゃねえかな、俺が聞いて来るよ」そう言ってクダクさんが店の外の女性に話しかけるとその女性に興奮して「レイカ、レイカなのか、その姿はどうしたんだ。いったい何があったんだ」というので、どうしたんだろうと外へ出て見ると、性病の梅毒に侵され顔のいたるところから吹き出物が出て血を流しながら涙する人がいた。
クダクさんが「先ずは中に入れ、そこで話を聞かせてくれ」そう言うと泣きながら顔を横に振り、首の黒い輪っかを指さして「これがあるから無理なの、自由に動くことができないの、それに私はもう長くないの娼婦として働けない私はお店の人から”最後のもうひと働きしてくれや”と言われ明日貴族が飼っている魔物に食われることになっているの。クダクさん助けて」と泣きながら言う。
クダクさんは怒って「許さん、許さんぞその店を潰してやる。店主を殺してやる」と言ってレイカという女性についていこうとするがそれでは問題は解決しないだろうと思うので「クダクさん、待ってください、そんなことをすれば2人共、犯罪者となり不幸になってしまいます。ここは自分にまかせてください。ドロンさん、クダクさん2人にお願いがあります。自分にスキルを貸してください」
2人は快く了解したので、クダクさんのスキル交渉力とドロンさんのスキル説得力を借りて「レイカさんお店の方に案内してください。お店の人と交渉するためレイカさんが傷つくことをいうかもしれませんが本心ではないので許してください。」「オーナー頼むレイカを救ってくれ、何でもするからレイカを助けてやってくれ」と頭を下げて頼むのだった。
お店に向かうがレイカさんは体力が落ちていてフラフラ歩くのだった。お店に向かいながら異世界に来てからの話と暮らしを聞くと、3つ隣の農業国家の街近くにいつの間にかいて、街へ行ったが言葉が解らず、騙されて奴隷の首輪を付けられて娼館に売られて、強制的に男の相手をさせられ、休みもなく朝早くから夜遅くまで相手をさせられていつの間にか性病を移されてしまったが、それでも休みなく売春をさせられ、客がつかなくなったから貴族が飼いならしている魔物の餌として金貨1枚で売られたとの悲惨な話を聞かされ、俺は心底頭に来て怒っていた。
レイカさんがお店の裏口から入ろうとするのを手を引っ張って正面から入っていくと、店主がレイカさんを怒ってくるのでそれを止め「待って下さい。このレイカさんを自分に譲ってください。金貨2枚を出しましょう。」すると店主は欲を出して
「金貨100枚出して買ったものを金貨2枚では売れないな」とこちらの様子を見ている。「しかし、この人は性病を患い年も取って客はつかないでしょう」レイカさんには申し訳ないとは思うがハッキリと店主にいう必要があった。「ウッ、ウッ、クッ、そいつは貴族が買ったから駄目だ」「では金貨10枚を出しましょうこれで貴族にも賠償してもまとまったお金が店主にも入るはずです。この女性には大分もうからせてもらったでしょう。命まで取る必要はないと思いますよ」すると客や従業員、お店の娼婦からも「そうだそうだぞ、カワイソ過ぎるだろう。場合によっちゃ2度とここへは来ないからな」「助けてやらねぇと此処の悪事をみんなにシャベッテ客が来ないようにしてやる」「店主お前残酷すぎるぞ助けてやれ」「こんな残酷なところで働きたくないわ」「店主お願いします。お姉さんをこれ以上苦しめないであげて」と泣き出す人まで出て、店主が折れて「分かった金貨10枚でいいよ」というので金貨10枚を渡して奴隷の首輪を無効にして外したのだった。
金貨は50枚まで出してダメなら店主にエクストラスキルのチェンジを使って、レイカさんの梅毒の性病をうつして後悔させてやろうと思ったのだが物分かりがよかったのでこれ以上はかかわらないようにする。レイカさんの性病はマヤの聖神魔法で治してもらうとする。その時のレイカさんのステータスは
元美 レイカ 女 55才 人族 職業=ビーナスの勇者(呪いの封印)・奴隷の娼婦 状態=性病梅毒(余命10日) 加護=無し LV1 HP=3/50 MP=70/70 力=15 魔力=70
知力=45 敏捷=15 防御力=20 運=7
スキル=料理ⅬⅤ3 掃除LV3 洗濯LV3 買い出しLV3 裁縫LV4 接客 接待
おねだり 色気 物理攻撃耐性 精神耐性 アイテムボックス(小・OFF)
言語理解(OFF) 火魔法ⅬⅤ0 土魔法ⅬⅤ0 風魔法ⅬⅤ0 水魔法ⅬⅤ0
ムチ術LV0 投擲術LV0
固有スキル=
ユニークスキル=フェロモン(ON)
お店に戻りマヤにレイカさんの性病を聖神魔法のサンクスリチュア・キュアにてすべての毒、病気精神異常その他身体異常を魔法で治し、ヒールもかけてレイカさんは健康体になったのであった。
3人には改めて現世の神様と異世界の神の嫌がらせを話し神様の依頼の話をして、ステータスの話をし、OFFをONにしてもらいスキルの使い方を教えてあげたのだった。異世界の神をとらえるためにスキルを売ってほしいと協力をお願いしたのであった。3人共お金はいらないから、ぜひ自分のスキルをもらって下さいというが有用なスキルには金を払うことにする。
ドロンさんからは俊足、気配感知 危険感知 隠蔽 瞬発力 夜目 説得力をもらい金貨7枚を払い、クダクさんからは剛力、スタミナ回復、持久力 交渉の4つを金貨4枚を払ったのだったがクダクさんからはハンマー術LV5や身体強化魔法LV2や土魔法ⅬⅤ4も持っていっていいと言われたが質の悪い客もいるから用心棒もしてほしいから残しておきたいと言って了解してもらったのだった。レイカさんからはユニークスキルのフェロモンを取り自分の中でOFFにして金貨1枚払ったのだった。此処で違和感を感じた。
自分のステータスにはユニークスキルの表示はない為、新しく増えるのだろうと思ったら固有スキルの方に入ったのだった。そしてレイカさんのユニークスキルの表示が消えるのかなと思ったら消えずにそのまま空の状態で残ったのである。一般の人々は固有スキルやユニークスキルやエクストラスキルは持ってないため表示自体無いが3人共、空の表示がされているもしかして、それらを誰かに取られたか強奪された可能性が出てきたのである。
レイカさんからユニークスキルのフェロモンを取ったのはマヤが大きくなっても嫁にいけないときはこのスキルを使って恋人を作ってやろうと思って心配したからだった。(決して自分のために使おうとは・・・チョットしか思っていない)
3人にこの異世界の人から見れば自分らが異世界人となるため、変に勘繰られたり、利用されないように異世界人であることはバレない様にしょうという事になったのだった。
異世界の神の話をしたら、この世界の神様に詳しいクダクさんが聞いた話を教えてくれた。
クダクさんが言うにはこの異世界には何名もの神様がいたらしいが2千年前程の大昔に神様同士の争いが起こったそうで、昔には地位が高く強い聖神の神様がこの異世界を統治して、その他にも豊穣の神様、生命の神様、戦いの神様、闇の神、魔神の神様、精霊の神様等がいて、地位の低かった闇の神が他の神様を欺き地球の冥府の女王ヘルというものを召喚して、他の神様が怒って闇の神を倒し、その際負傷を追って怒った冥府の女王ヘルが魔神の神様の子供の額に呪いの邪眼を付けて消えてしまった。
それからはどういうわけか徐々に神様がいなくなり、精霊の神様以外はいなくなり精霊の神様も精霊の国に引きこもり出て来なくなったそうだ。
それで今の人には加護がなく4大魔法と言われる(火、水、土、風)魔法や生活魔法の誰でも使える魔法しか使えず、白魔法や付与魔法、黒魔法、錬金術魔法、身体強化魔法等は親から子に教わり親族で独占し門外不出になっているそうだ。しかも強い魔法を使える人も減ってきたそうでスキルも大したものを持っている人はいないそうだ。
唯一昔から残っている聖神の神様を崇拝している教会があり、長命なハイエルフが聖神の神様の加護を持ち、最上級の聖神魔法を使える人はその人だけで、司祭として高齢ながら頑張っているらしい。よって今では持っている人が少ない聖神魔法をマヤが持っているのがバレると貴族や国が強制的にマヤの取り合いになるため絶対にバレてはいけないとのことだった。
聖神魔法は白魔法の上位に光魔法がありその上位に聖神魔法がある為、必然的にマヤは下位の白魔法と光魔法を使えるらしい。最近は闇の神を祀る教会ができ、人々を洗脳してだましてお金を搾り取るだけ取って不幸にする暗い世の中になってきたという。その闇の教会はいつの間にかシンボルマークができ、黒い蛇を旗に書いて掲げているそうだ。
明日にはユウの家の奴隷メイドも応援に来るのでこれで人員の心配もなくなったのであった。ドロンさんは料理人と店長をしてもらうため給料を1月金貨3枚とし、クダクさん、レイカさんは金貨2枚小金貨3枚とし、ユウの家の奴隷メイドにも日にちの応じて払うことにする。男は白の制服を支給して女はメイド服としたのだった。
― ― ― ― ― ― ― 小話
この日からマヤの寝相が悪くなったのだった。夜中に寝ていると”ドサッ”とお腹に重みを感じてなんだと起きてみると、マヤが俺のお腹に倒れるように寝ているのだ。寝ぼけていたのかなと自分の隣に寝かせ、日々日課にして睡眠薬代わりに使用している時空魔法のボムをMP切れで気絶するまで使って魔法倉庫にためるのだった。
マヤは1日に多いときは5回も倒れ心配したのだが朝になると元気いっぱいのマヤだった。マヤの寝相の悪いお陰で、自分の寝る際のMP切れまで魔法を使う回数が増えた為、使える時空魔法が増え、MPも増えてきたのだった。
LV7時空魔法のボムもLVランク3になり魔法では見ないランクが表示されており、新たにLVランク2タイマー式ボム、LVランク3設置型接触ボムも増えたのである。
新たに使える時空魔法はLV3空間拡張、LV4空間固定、LV2転移、LV1転送で3Fの奥の自分達の部屋を空間拡張で部屋を増やし空間固定してあるのである。その手前の倉庫だったところも今では従業員用の部屋となっていて、左右に2部屋ずつ作り空間拡張でキッチン、バストイレ付8畳2部屋にして、空間固定をしておいたのである。もちろん2Fの客室も4部屋だったところを倍の8部屋にして空間拡張でキッチン、バストイレ付8畳2部屋にして、空間固定をしておいてある。
― ― ― ― ― ― ―
次の日にユウが家の奴隷メイドのナータさんを連れて来て、マヤがおばちゃんと言って抱き着き、うれしそうに笑うナータさんであった。ユウが驚いて俺に耳打ちをしてくる。俺とマヤがユウの家に来る前は一切笑うことのない、氷のような表情で感情がないかのような人だったのに、マヤになつかれて少しずつ笑顔が戻ってきていたが、俺とマヤがユウの家を出たら又、前のように表情のない顔に戻っていたので心配していたとのことだ。
ナータさんの笑顔を見てドロンさんが一目惚れしたらしく、目がハートマークになっていたのを知らなかったが、ドロンさんの愛の告白が徐々に頻発したのだった。「あなたに惚れました。好きです。付き合ってください」「愛してます。結婚してください」「自分と一緒になって下さい。」「好きです。私の妻になってください。」と猛アピールし最初はナータさんは困った顔、嫌がった顔をしていたが、徐々に心を開いていったのだった。
ユウが「もし2人が本気だったらナータさんの奴隷の輪を無効にしても自殺をしないと思うから、又、幸せな家庭が持てるなら、無効にしてナータさんにも幸せになってほしいものだ」という。しかし、マヤが「ダメ、おばちゃんを取っちゃダメ」と反対するのだった。
翌日はマヤの学校の入学式の日で俺が行きたかったが、ユウが親代理として行ってくれた。マヤが慣れるまで1週間ほど片道20分の登下校を一緒にしてくれるそうなのでお願いしたのだった。
本来は全寮制で寮に入らなければならないが、寮に今の所空きがない為空き待ちで当分は家から通うことになったのだった。マヤが通う学校は全校で3000人程いて、1年生から7年生までいてSクラス~Fクラスまであり、Sは勇者クラスと言われマヤもここに入ったそうだ。Fクラスは100人程いるがSクラスは22人でほとんどが貴族だが獣人もいて、ウサギ耳の獣人の友達ができたそうでひとまずは安心したのだった。
ほとんどの人が卒業時に国の機関に就職するそうだが一部の人は拘束されるのを嫌がって自由な冒険者や商人になったりするそうで冒険者になる際はクラスが考慮されて冒険者ランクが最大Fクラス以下から始めるのだという。
休日にお店を開店したのでたくさんの人が来てくれた。ユウ達のグループをはじめ、商業ギルドの人や冒険者ギルドの職員や冒険者の人達、隣近所の人達で大分にぎわいこの異世界にはないカレーライスとカツ丼、スパゲティーやコーヒーやカキ氷等が大人気だったのでリピーターも付きそうで良かった。それらは現地の食事メニューよりは高い料金設定にしてあったのだが8対2で地球の料理の方が注文が多かった。隠れメニューで酒やラーメンも用意していたがそれも好評でだったのである。
クダクさんとユウとこのドワーフのゴッツさんが一時的に同じ鉱山で働いていたことがあったらしく、ゴッツさんの知り合いのドワーフもたくさん来て主に酒を飲んでいったのだが度数の高い酒でドワーフの人が何人か酔いつぶれて、ドワーフ殺しの店と陰で言われたのだった。
ドワーフ達の経っての願いで食堂の方は夜遅くから飲み屋となりクダクさんとレイカさんが担当することになり、昼はドロンさんとナータさんと自分が担当することになり、マヤも学校帰りに皿洗いや拭き掃除を手伝ってくれるのだった。昼の忙しい時のために冒険者ギルドから2人程アルバイトを雇い入れたのであった。
15日もすると若干落ち着いてきて忙しいことに変わりがなかったが、ユウとこのナータさんを何時までも借りっぱなしにできないので給料として金貨1枚を払い「また忙しいときにお願いします」と言ってユウに連れて帰ってもらったのだった。お店は朝から晩まで自分が手伝い何とかやっていけたのだった。
ある日学校帰りのマヤとユウが手をつないで帰ってきて、ユウがカレーライスとカツ丼を10人前ずつ出前の注文して帰っていったが、出前をマヤに持っていってもらおうとしたら、ドロンさんが「小さいマヤちゃん1人では心配だから自分も一緒についていきます」というのでお願いしたらドロンさんは外出着に着替えてアイテムボックスに出前を入れてマヤと出かけたのであった。
後でマヤに聞いたのだが行きがけに綺麗な花束を両手いっぱいに抱えるほど買って、ユウの家に付いたら出前はマヤに任せてナータさんがいる台所に行き、愛のプロポーズを夜遅くまでやってOKをもらったのだそうだ。
ナータさんの嬉しそうな顔を見たら反対はできなかったそうだ。お陰で1人で俺は宿屋と食堂のキッチンを切り盛りしなくてはいけなくなり、バイトの2人も大変だったのである。夕方にはクダクさんとレイカさんが降りてきて手伝ってくれたので何とかなったが帰ってきたドロンさんは目がハートマークで心ここにあらずで、仕事にならなかったのである。
昔の神様を祭る聖神協会にて2人結婚式を挙げ夫婦になりナータさんの奴隷の首輪も取りユウが奴隷解除をして自由になったのである。その際にクダクさんとレイカさんも一緒に結婚式を挙げ皆で盛大に祝ったのだった。ドロンさんの1Fの部屋も空間拡張でキッチン、バストイレ付8畳2部屋にして、空間固定をして置いたのである。2人は此処で暮らすことになりナータさんも従業員として働くことになったのである。
― ― ― ― ― ― ― 小話
お店の裏には小川があり、マヤの学校の休みの日に2人で水遊びをしていたら結構魚がいて、エビもいる鑑定で見ると食用可とあるので2人して6匹のエビを捕まえて、晩御飯で食べることになった。エビだけでは寂しいのでご飯と豆のおかずと野菜スープを食べていると途中コップの水がなくなり、マヤが水を汲みに行くので自分のもお願いしたのである。
ふとマヤの皿を見るとエビと御飯が残っているので(おかしいな、マヤはエビ好きだと思ったんだけど、まあ、成長期だから野菜を多く食べたいんだな)と勝手に思い込み、自分の豆のおかずとマヤのエビを交換して食べていたら、水を汲んで戻ってきたマヤが、自分の皿を見て水の入ったコップを持ったまま固まっているので
「マヤ、エビ嫌いだったか俺の豆のおかずと交換しておいたぞ」と言うと、テーブルにコップを置き入り口に向かいホーキを手にして鬼のような顔し涙ぐみ、ホーキを振り上げて真っ直ぐに俺に向かってくる。殺気を感じた俺はマヤから逃げ回りテーブルを5周したところで入り口からユウが食べ物を土産にやってきたので、ユウの後ろに隠れながら「ユウ、殿中でござるマヤが御乱心でござる」と言うとユウが俺の服の首根っこを持ち上げミノムシ状態になり
「タク兄何してんの」と言うと逃げ場のない俺は興奮したマヤにホーキで5回も叩かれてしまったのだった。マヤは俺を叩きながら「マヤのエビを食べた。マヤの好きだったエビを食べた」と言う。ホーキとはいえメッチャ痛かったのである。ミノムシ状態の俺はマヤに「好きなものは先に食べたほうがいいぞ」と助言すると「マヤはおいしいの後で食べる派なの」と更に3回も叩かれてしまったのだった。叩いた後もマヤは興奮して”フーフー”と息を荒立てていた。
しかしこのホーキの痛みはユウが俺の服を持ち上げ、逃げられなかったからである。この怨み返してやるとユウに復讐を誓うのであった。
晩御飯を食べ終え、デザートを出すときにわざとユウが大好きなモンブランチョコレートプリンをマヤと俺の前に出して「ユウは大人だから酒とつまみな」と言うと、ユウは悲しそうな顔をして「いや、俺もモンブラン・・」と言いかけたので「甘いお菓子は子供が食べるものだからな」と言葉を遮ったら、更に悲しそうな顔をして黙ったのだった。(ふっふっふさっきのお返しだ)と思っていると、マヤが亡き母さんの口真似で「もう、意地悪しないの、ユウ君あたしと2人で食べようね」「マヤは優しいな」とユウはニコッとするのだった。マヤの奴め、地球にいるときにユウをいじめていた時に亡き母さんが俺に言っていた時の言葉を覚えていたようで俺だけが悪者になっていたのである。(大人になり切れない俺だった。)
― ― ― ― ― ― ―
お店の方は昼はドロンさんと奥さんのナータさんに任せて、夜はクダクさんとレイカさん夫婦に任せてある。自分は食堂に出す食材の探索と採取、確保に魔の森に向かうのだった。もし自宅で栽培できるものは裏の小さな庭で栽培もするつもりだ。
マヤも学校の登下校を1人でできるようになった頃、学校の勇者クラスは王都にて勇者のための教育と実習を約1ヶ月半実施するとのことで行くことになり、ユウも貴族の護衛の依頼で王都に行くからついでに奥さんと子供にもあってくると言って2人共いなくなってしまったのだった。ユウから俺の固有スキルのMAPを借りられないかと言われ、ユウの固有スキルのクリティカルと交換してあげたのだった。仕方ないので今のうちに1人で冒険者LVを上げて食材となるオークを倒せるようになろうと思う。
魔の森に入りレベル上げのために魔物を探して奥へ進んでいくと、ドロンさんから買った気配感知と危険感知が反応し、隠れて見ているとここではあまり見ない魔物ではない3mのグリズリーを見かけ隠蔽を使ってやり過ごそうとしたが、鼻でクンクン臭いをかぎながら自分に近づいて来る。グリズリーとオークでは若干グリズリーが強い。ヤバイと思いドロンさんから買った瞬発力と俊足で逃げるのだが、俺に的を絞っているのか的確に俺を走って追いかけてくる。崖の淵迄追い詰められ、グリズリーは”ガルルーフッフッ”とうなり声と鼻息を荒くしながら俺を食べようと、どんどん近づいてくる。後ろは約30mのほぼ垂直の崖でぎりぎりのところに立っていると足を滑らせて崖下に落ちてしまった。
― ― ―じっちゃんから柳仙神気剣術の奥義・秘儀・秘奥義を伝授される編― ― ―
”バキバキボキボキドスン”と木の枝に何度もぶつかりながら下に落ちてしまった。
”ガ八ッ”と血のヘドロを吐く、激痛の中朦朧としながらもなんとか辛うじて意識を保っていた。多分意識をなくすとそのまま死んでしまうだろうと思った。それほどの重傷ですり傷、切り傷、全身打撲、内臓破裂、骨折、頭から足まで血まみれでアウトであった。が魔法倉庫を思いだし、エクストラスキルの魔法倉庫を収納から放出に切り替えて、マヤが回復系の呪文を入れていてくれと願いつつ見ると数千もの魔法が入っていた。
回復はローヒールからヒール、範囲ヒール、エリアヒール、ハイヒール、範囲ハイヒール、エクストラヒールまでたくさんあったのである。早速ハイヒールを自分に向かって打つと血が止まり、傷が消え骨折が治り痛みが引いていく。1発であっという間に完全な健康体になったのである。ただ、破れた服や出た血は元には戻らない為、アイテムボックスから予備の服を出して、魔法倉庫の中の水魔法のウオーターを出して血の付いた体を洗い流して綺麗にしてから、服を付けた。
改めて魔法倉庫の中を見ると火、水、土、風の4大魔法がLV3までの攻撃魔法と白魔法のキュアやディスペルや白魔法のLV5までの攻撃魔法や光魔法のLV3までの攻撃魔法までもが結構入っておりグリズリーから逃げる必要はなく簡単に倒せたのである。経験不足であった。
今日はもう帰ろうと街へ向かっていると、殺虫草と除虫草の群生地に出たのである。50m×50m程の広さである。喜んで採取を始めた。でも沢山取りすぎると値段が下がってしまうことがあるし、他の冒険者らから目を付けられて、ここがばれたら大変なので100束ずつ採取することにした。うれしさのあまり日本の童謡を歌いながら採取していて、これくらいでいいかと終わる頃、替え歌で「Oラスー何故鳴くのーOラスの勝手でしょ」と歌ったところ、近くで「あっはははは」と大声で笑う声にびっくりした。そういえば最近盗賊団が出ることを思い出し、近くの大木に前方回転しながら剣を抜く。
しくじった殺虫草と除虫草に気をよくして周りの警戒を怠っていたが気配感知と危険感知は反応はしていなかった。大木に隠れながら剣を構え、誰だろうと覗くと、全身真っ黒の服に右目右手が無い70才位のおじいさんが岩の上に座っている。山賊か盗賊だと思いここは俺が強いことを言って威嚇するのがいいと思い「俺は冒険者だぞ、山賊や盗賊なんか怖くないぞ、俺は強いんだぞ」と言うと、岩に座る老人は左手を上げ降参というポーズを取り「ここは私が栽培している農園なんだがな」と日本語で言う。
(しまった、そうか、この近くには村がありそこの村の人が栽培しているんだ。俺は作物泥棒をしてしまったんだ。)おじいさんの前へ出ていき、今まで採取した殺虫草と除虫草を全部出して「ごめんなさい人が栽培しているものとは知らなかったんです。許してください」とつられて気付かずに日本語で言うと「ふぉふぉふぉっ、いいんじゃよ、取った分は持っていきなさい。坊主はもしかして、祠のある大岩の穴を通ってきたのかね。時にお前さん山奥村のコタロウという人を知っているかね」日本語でしゃべっているのにやっと気づく、その名前と村は自分がいた村でコタロウは自分のおじいちゃんの名前だ。
この人も穴に落ちた迷い人なのだと思う「はい、山奥村のコタロウさんという人は自分のおじいちゃんで、自分は孫のタクトと言います。もしかして、おじいさんも穴に落ちて異世界に来たんですか」自分のおじいちゃんと同年代位でおじいちゃんに顔がそっくりで似ている。「何とな、ワシはコタロウの父親のゲンゴロウという。じゃがコタロウは孫を持つような年ではないぞ。そんなに老けてはいないはずじゃが」自分のじっちゃんが言っていた大岩に吸い込まれた先祖様がいることを思い出す。どうもこの人は自分のヒィお爺さんの様である。神眼の鑑定で見てみるがぼやけて読めない。
このヒィお爺さんもそうかと思い、現世の神様と異世界の神の嫌がらせの話をして、ここへ来た地球の人達を助けてほしいと神様から依頼を受けていることをいい、穴に落ちた人が場所や時や年をずらされて地球の現世の神様が与えた能力をも封印され、ステータスのことも教えずに散らばって来ていることを話し、「自分ら3兄弟もそうなんです。弟とはぐれて再会したときは25年も年を取っていたんです」と言うと、
「ふぅむ、空に3つの月があったり、見たこともない魔物がいたりこの不思議な魔法とかもある異世界ではあり得るな」俺は膝ずき真剣な顔でお願いしてみる
「ヒィじっちゃん、お願いがあります。じっちゃんからヒィじっちゃんの事を聞いています。何でも物凄い剣豪で昔の戦国時代に生まれたら勝てる人はいないほどの腕前だとか、日本一の剣豪にも引けを取らないほどの強さだとか聞いています。お願いします。自分にヒィじっちゃんの剣術を教えてください。この魔物だらけの世界で生きていくため、弟や妹を守るための力が自分には必要なんです。自分に剣術を教えてくれませんか」
「おおーそうか、そうかワシの代で柳仙神気剣術は終わりと思っていたのによもや後継者となってくれる身内が出てくるとは、伝授できるんじゃな、コタロウは少し訓練しただけで痛いのは嫌じゃ、きついのは嫌じゃとかつらいのは嫌じゃと泣いて拒否したから無理はできぬからあきらめたのじゃよ。しかしワシには時間がないから厳しくするぞ頑張れるか」と嬉しそうに言う。
「はい、もちろんです。それに耐えられなければ弱いまま魔物に怯えて死が訪れるだけです、死に物狂いで頑張ります。」しかし自分のじっちゃんは威厳漂うような人だが、じっちゃんの小さい頃の弱虫ぶりが聞けてクスッとなる。
その時自分のお腹が”グッグ~~”となると、ヒィじっちゃんは懐から干し芋を2つ出して「ホレこれを食べなさい」という「ありがとうヒィじっちゃん、じゃ自分の昼ごはんも一緒に食べよう」そういってアイテムボックスからおにぎり2つとみそ汁と漬け物と鶏のから揚げを出すとヒィじっちゃんはびっくりしている。「今どこから出したんじゃな、手品か?」と聞いて来るので「地球の神様からの贈り物だよ。ヒィじっちゃんも持っているはずだよ」そう言って心眼の鑑定を使うがヒィじっちゃんのはなぜだか見れない、何かが妨害しているかのようだ。「おかしいな、ヒィじっちゃんのステータスが見れないんだ、ヒィじっちゃん自分でステータス・オープンて言ってみて」
「ステータス・オープン・・・何も起こらんぞ、原因は分かっておる。これのせいじゃ」悲しそうな顔をして「多分これのせいじゃ」そう言って首の輪を指さして「奴隷の首輪というものだそうだ。ここへ来た当時、訳の分からない森に居て、魔物に襲われていた人を助けたんだが、そこでこの奴隷の輪を付けられたのじゃ、これがあると命令には一切逆らえないのだ。」「じっちゃん、俺がじっちゃんの主の所に行って交渉して奴隷の首輪を外してやるよ、もしだめなら力づくでも解除させてやるから安心していいよ主のところに案内してよ」ヒィじっちゃんにじっちゃんと言っても嫌がらないし俺も言いづらいからそのままじっちゃんと言うことにした。
「ありがとうな、でも相手が悪い、相手は人間じゃない。ワシが何度も切り付けても煙となり元に戻ってしまうんじゃ、その挙句煙となってワシの体の中に入ってきたが、追い出してやったら怒ってワシの右目と右手を切ってこの奴隷の首輪を付けて、部下の盗賊にワシを渡し、今ではワシは盗賊の一味のようなものじゃ、この奴隷の首輪があると自由がきかん、言いなりで盗賊をさせられておる。なさけない、何度も何度も死のうとしたが、それもできなんだ今いる盗賊の親玉も強い、生半可な力じゃ勝てないからやめておきなさい」そう言って涙を流すじっちゃんだった。俺の困った顔を見て涙を拭き、「すまんすまん、でも今は畑の管理を任されて、ある程度自分の意思道理動けるから安心していい。それよりお昼にしょう。白いご飯が食べられるとは、味噌汁が飲めるとは、もう二度と食べられないと諦めておった。この漬物もおいしいの」と嬉しそうに食べるのだった。「毎日昼ごはんに日本の美味しいご飯を持ってくるよ。楽しみにしてて」「おおーそうか、楽しみじゃ」と2人で仲良く昼ご飯を食べたのだった。食後、早速剣術の訓練に入った。
「タクトよ、さっき話した通りワシは盗賊の奴隷じゃ、多分この地には2ヶ月といないすぐ別の場所に移るはずじゃいつ死ぬかもしれん、じゃから早く覚えるために厳しくするぞ、なるべく家に帰ってからも復習をやって早く覚えるのじゃ」「うん分かったよ、じっちゃん」
「先ずは柳仙神気剣術の基本となる型、動き方、刀の振り方、握り方、力の入れ方、突き、足さばき、呼吸法、イナシ型、目の見型を教える」そう言って見せ、自分もまねて行う。じっちゃんは手取り足取り動き方を詳しく教えてくれる。間違っているところ、刀の持ち方(持っているのはソード)、足さばき、目の見るべきところ等を教わりその日は夕方になる前に終了し、街への道を盗賊が使わない道を遠回りして教えるのだった。夕方には街の門に付いたのだった。道々に2人しか知らない目印を付けてきたのである。門が見えるところで別れたがじっちゃんに「自分の店で食べていって」と言うが奴隷の首輪が有るから行けないそうである。
冒険者ギルドに行って殺虫草100束、除虫草100束の買取をお願いすると今すごく在庫がないとかで喜ばれて多めにお金をもらったのである。
お店の方へ行きドロンさん、クダクさん達にしばらくの間2ヶ月程お店をすべて任せて構わないか確認したらOKと快く言ってもらえた為、これで柳仙神気剣術に集中して訓練ができるのだった。
直ぐに家に行き予習・復習しながら自分を鍛えるのであった。
翌日は暗いうちから朝ご飯用に2人分のおにぎり4つとメザシ、漬物、味噌汁と昼御飯用に大盛りカレーライス、味噌汁、漬物、甘いお菓子を用意しアイテムボックスに詰め、まだ暗いうちから出かけるのだった。じっちゃんの農園までは街の北門から北東に3km程だが、南門から遠回りして向かう。これはじっちゃんから言われた約束であった。来るときは毎日出る門を変えるようにと言われていたのだった。
じっちゃんの農園に着く頃には日が昇っていて、じっちゃんはすでに来ていてそれから毎日、自分が持って帰る用の殺虫草100束、除虫草100束を用意し、少しの空き地ができていた。午前中は昨日習った復習を実施し、じっちゃんは、「うむ、うむ」と満足していたのだった。
その後色んな技を教えてくれる。五連続突き、岩石割、敵の剣の避け方、イナシ型、敵の剣の奪い方、真剣白刃取り、抜刀術全て今の自分には扱えることはできないが見て覚えるのも修行とのこと。3日程ものすごくきつい訓練を徹底的に行い少し型が解ってきていた。じっちゃんは満足げに喜んでくれた。「それも毎日復習しなさい。」
そしてじっちゃんが言う「柳仙神気剣術の神髄は気を自由に操り、その気を使って必殺剣を扱うことにある。その為、どうしても必然的に扱えないといけない。この奴隷の首輪はスキル封印、能力封印、ステータスに呪いが掛けられていて、今のワシでは本来の力が出せない。どこまで出来るか分からないが、これからタクトの気を呼び起こすからその気を毎日練って完全に目覚めさせるのじゃ。目覚めさせればもう大丈夫じゃ」
気になっていたことをじっちゃんに言う「じっちゃん自分は魔法が呪いの封印というのに掛けられていて、魔法が全く使えないんだ。」
「問題ないぞ魔法やらとは別物で、人が生きていく為の気を目覚めさせるのだ。人は本来持っている力の約3%しか使っていないのじゃ、それは自己防衛本能によるもので、気を目覚めさせると100%の力の開放が問題なくできるのじゃ、気は人が皆等しく持っているものだから安心してよいぞ」「うん分かった、じっちゃん俺頑張るよ」
「ではタクトよ、ここに座りなさい。右手でワシの左手を握り、左手でワシの右肩に手を置くのじゃ、ワシの気をタクトに流す。気味が悪かったり、気持ち悪いかもしれないが、決して手を離してはいけない。良いか」「分かった。頑張るよ」そう言ってじっちゃんは俺に気を流す。何かが俺の中に右手から入って来る。右手の内側に潜り込んで来るが別に気持ち悪くや、嫌な感じではない。暖かく優しいものが体の中を張ってくる感じだ。
「じっちゃん何かが体の中に入ってきた。」そう言ってじっちゃんを見ると頭がフルフル震えて唇をかみしめて血がたれ、鼻からも血を流している。「じっちゃん鼻と唇から血を流しているよ」そう言って手を放そうとしたら
「だめだタクト、手を離すなこのまま続ける。目を閉じて気の流れに集中するんじゃ」じっちゃんの気迫に押されて、今は言われたことを守ろうと体を這う気に集中すると、下に降りていき背中の下にまで来ると尾てい骨あたりが光るのだった。続けて気は背中を這い上がりへその後ろが光り、さらに背中を上昇して心臓の後ろの背骨あたりが光、後ろの首元が光、頭の後ろ、頭頂部、眉間と次々に光それから頭の脳ミソが光、内側の前面に沿って喉を通り心臓の反対側の右胸が光、全面内側を通り下に降りて行き尾てい骨の光のところに戻っていくのだった。
じっちゃんが「うまくいった1回目で9つのチャクラを全部開放できるとは嬉しい誤算だ。タクトに才能があるかもな。このチャクラを暫くは毎日欠かさず開放させて気を送り続けるんじゃぞ、そして常時気の開放をして常に身体に装備出来る様にするのじゃ」
目を開けてじっちゃんを見るとぶるぶる震えながら目、鼻、口、耳から血を流して顔面蒼白だ。「じっちゃん大丈夫か」そう言って手を放して魔法倉庫の中のヒール、ハイヒールを何度も何度も放つが魔法が弾かれてしまい魔法が効かない。
たしかに右手に魔法が光、それをじっちゃんに放つが避けるように魔法が逃げていく。じっちゃんが「この奴隷の首輪に魔法阻害が付与されているらしい。それが魔法とかを邪魔するんじゃよ」そういうのでアイテムボックスからヒールポーションや薬草を出してじっちゃんに飲ませて、寝かせてあげる。濡れた布でじっちゃんの血を吹いていると俺を心配させまいと「ああ、だいぶ良くなった。タクトよ、時間がもったいないこれまでの柳仙神気剣術の型と技をやってみよ」「はい」そういって柳仙神気剣術の型と技を見せるとニコッと笑い
「ふむ、いいぞ、よくできておる。いっぺんに全部教えようとすると失敗するから毎日少しづつ奥義、秘儀、秘奥義を伝授することとする」「はい、ありがとうございます。」じっちゃんが命がけで自分に伝授しようとしているのを感じるため、俺はそれに答えなくてはならないと使命感が沸き起こるのだった。
ちなみに、魔力を練るときは血が大事で、体中の血液を心臓と頭の中と身体中に巡回させて燃やすように練っていくので、気のルートとも、練り方も違っていた。
まだ朝ご飯を食べていなかったので、じっちゃんと朝ご飯を食べてから、午前中は気の練りと型を繰り返し行い、昼ご飯を食べ終えるころには、じっちゃんは顔色も元に戻り、立ち上がることができるようになっていた。
午後には「今から伝授する秘儀は気指弾という。これは暗器ともなり気を付与することで拳銃がごとき威力を出す」そう言って2cm程の小石を2つひろい1つを俺に渡して、大きな木、直径2m程の樹齢300年は生きているであろう大木を指さして、「タクトその小石を大木に投げて穴をあけてみよ」と無理難題をいう。300年生きる大木は木こりの斧でさえ跳ね返し、なかなか切れないのだという。じっちゃんが言う通り、思いっきり小石を投げると”コン”となり弾かれてしまう。「じっちゃん、無理だよ」「ふぉっふぉっふぉっ、じゃワシがやって見せよう。気を小石に這わせて、腕、手、指を豪気で身体能力をUPさせるとこうなる」小石を乗せた左手を前に出すと”シューン・ボス”と小石が指1本分大木にのめり込んでしまった。
「スゲー本当に拳銃だ。すげえ、じっちゃんこれを覚えたいどうすればいいんだ」「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、では第一のチャクラ尾てい骨にあるチャクラを気功のチャクラとも言い、気の増強、気の強化、気功に使いこれをいろいろなチャクラに付けて秘儀を作るんじゃ、これを第二のチャクラ、へその後ろのチャクラを身体強化のチャクラとも言いこれに合わせるのじゃ、これを全身にまとってもいいが今は腕、手、指にまとわせておいてから、第三のチャクラ心臓後ろのチャクラは気を装備、気を付与のチャクラとも言い小石にこれを付与してから小石を指ではじくのだ。」
言われた通りにチャクラを小石と腕、手、指にまとわせてから同じ大木に打つと”ヒュン・ドン”と小石が1cm程のめり込んだのだった。「スゲー、出来た俺の必殺技ができた」感動しているとじっちゃんは嬉しそうに「まだまだだめだな、チャクラが弱い毎日チャクラを気を練っていれば、ワシのようにいやタクトならワシを超えるだろう。精進しなさい」
「はい、頑張ります。」それから帰るまで繰り返し練習をして日が高いうちに、朝じっちゃんが用意してくれた殺虫草100束、除虫草100束をもらい帰りにスライムやブーンやゴブリンを気指弾で倒しながら練習台にして帰ったのだった。冒険者ギルドに売ってから帰り、家でも遅くまで予習復習を何度も繰り返したのだった。
翌日も暗いうちに弁当を持って家を出るが、人が付けてくる気配がする。気にせずに今日は東門から出て早く行きたいため、夜目と俊足のスキルを使い魔の森を走っていくと後ろから”チッ、くそお”という声を無視して引き離して行ったのだった。
明け方に着くとやはりじっちゃんが来ていて、すでに殺虫草100束、除虫草100束を用意して待っていた。朝ご飯を一緒に食べてから昨日の復習をするとじっちゃんは嬉しそうに「うんうん」と言っている。その後午前中は片腕のじっちゃんと打ち込みの訓練をする。地面に円を描き「この中からワシを出してみよ」というので「分かった、絶対円から出してやる」そういって柳仙神気剣術の覚えた技や剣術LV1を使い頻繫に技を繰り出すが全部かわされ、いなされてしまう。たまにじっちゃんが軽く打ち込んで痛い目を見るが、じっちゃんは凄く心配して「タクトすまん痛かったか」というが、自分には魔法倉庫に回復呪文がわんさか入っているので「大丈夫だよこんなの傷のうちに入らないよ、ローヒール」と言って治してから再開するのだった。
昼ごはんにカレーライスと蕎麦を2人で食べじっちゃんは満面の笑みで「うまいうまい」と言いながら食べるのだった。
昼ご飯を食べているときに盗賊団の話を聞くと、ここから北に2km程いった所の谷間の崖の所に穴があり、そこが盗賊団、邪蛇頭鬼のアジトだという。入口近くに2万近くの魔物のキラビーの巣があり、ティマーされて番犬代わりに飼われていて、この畑の殺虫草と除虫草はアジトに入ってこないようにするための物らしく、弱い魔物はこの植物を嫌って近づかないらしい。盗賊団は約57人いて、そこを束ねる親分1人と親方が4人いて、親方1人に約14人の子分がいる。聞いたところ親分は冒険者ランクにするとAランク程で親方はB、C程度の強さのようだ。子分たちも親方並みの強いのがいるらしい。全員左胸に蛇の刺青がしてあり親分は蛇の頭に角2本と、とぐろを巻く胴が4巻き、親方連中は蛇の頭に角1本と、とぐろを巻く胴が2~3巻きしているとのこと賞金首が殆どで、子分も強いのがワンサカいるらしい。しかも、ラミアという女の蛇の魔物10m程の大きさの魔族もいて、人が好物で生きたまま丸のみにする程で、最近女奴隷を食えなくなりイラついているらしい。異世界中に支部とアジトがありそこを転々と移動を繰り返しているらしい。そこまで話すとじっちゃんの鼻から血が出てくる。奴隷の首輪の禁止事項に触れたらしい。
「じっちゃん必ず俺が強くなってそいつらを全員倒して自由にしてやるよ」「ふぉっふぉっふぉっありがとうなタクトしかし、親方以上は今の能力やスキルを制御されたワシと同じぐらいの強さじゃ、親方以上は強いいや、子分にも強いのがいて魔法というのをうまく使うからスキルを使えない片目片腕のワシと同等の力を持っている者がいる。タクトよ、間違ってもかたき討ちや倒そうとは思ってはいけない。」そういうが必ずじっちゃんを俺が助けるんだと誓うのであった。
午後からじっちゃんが「心気眼、気先眼、索敵気の奥義を伝授する。心気眼は暗闇や目が見えない時に相手の気を感じることで対応できるのじゃ。気先眼は相手の気の動きを見ることで、人が行動前に動く気を見ることで先手を打つことができる。索敵気は相手の殺気、魔素気を感じることで敵や魔物がどこにいて、強さを知り、距離や数までも全て知ることができるのじゃ、心気眼は第四の首元のチャクラの光を目に持っていくと使え、気先眼は第五の頭後ろのチャクラを目に持っていくと使えるのじゃ、タクトよ、先ずは2つのチャクラを目に移動させるのじゃ」
「はい、分かりました」準備が出来たことを言うと、「早く習得するために真剣白刃取りを木刀で行う。最初は目を開けたまま行い、それから目を閉じて心気眼、気先眼だけでやってもらう。痛いかもしれないが本当に時間がないんじゃ、すまんが我慢してついてきてくれ」
「うん、大丈夫だよ、遠慮しないでやってよ、俺も早く覚えたいから」それからの訓練はきついものがあり、何度も心が居れそうになったのだ。木刀による真剣白刃取りを行う。それはじっちゃんがおれの頭に振り下ろす木刀を両手の手のひらで挟んで止めるのだ。
じっちゃんもかなり手加減をしているのが解るが最初の100本は一切止めることができずに、もろ頭に当たるのだった。直ぐにローヒールで治すのだが痛さは毎回起こるためくじけそうになったのだが必ず身に着けてやると頑張るのだった。そのうち集中が増し、心気眼、気先眼でじっちゃんの動きが見えるようになり、120回目で真剣白刃取りができたのだった。「うむ、よくやった心気眼、気先眼が使えているぞ。では目をつぶって行う」そう言われ目を閉じて真剣白刃取りを行うのだが目を開けているより、ハッキリとじっちゃんの気の動きが見え、一発で成功したのだった。じっちゃんはものすごく嬉しそうに言う
「うむうむ、普通心気眼、気先眼を習得するのに早くて1年、大体3年掛かるものじゃ、ワシでさえ1年掛かったからタクトは柳仙神気剣術の申し子みたいなものじゃのう。ふぉっふぉっふぉっ」
次に索敵気を覚えるべく訓練に入る。自分にはMAPがある為、本当は必要がないと思うが、今回みたいに人にMAPを貸すかもしれないので覚えようと思う。
じっちゃんも喜ぶしね。索敵気は第四の首元のチャクラの光を第七の眉間のチャクラに持って行って合わすと割と簡単に使えた。周囲10mの気が見える。MAPでは見えない小さな虫や隠ぺいを使った虫や木や石、岩に擬態した虫、地中の虫もすべて見えるのだった。これは、生き物の生気、魔物の魔素気、悪魔の邪気等も見れるようだ。
次の日の午前中のじっちゃんとの打ち込み訓練で心気眼、気先眼を使ったことによりじっちゃんを円の外に出すことが出来た。それからはじっちゃんは少し本気を出してきて打ち込みがかなりハードになってきて、俺は付いていくのがやっとであった。じっちゃんからの打ち込みも普通にしてきて怪我が絶えなかったが回復魔法がマジ助かったのだった。
じっちゃんと打ち込み訓練をしていると一瞬で離れていたのに目の前まで移動している。心気眼、気先眼を使ってじっちゃんを見ると、足に気を付与させているので自分も真似てみると一瞬で移動ができるようになるそれを見てじっちゃんは嬉しそうに「それは奥義の瞬歩という。うむ、よく身につけた」とじっちゃんは褒めて俺をその気にさせるのだった。
午後にじっちゃんが言う「タクトよ、そこに生えている細長い葉っぱを取ってくれ」そういうので見るとススキのような1m~2mの長い葉の植物があったので1mの葉っぱを切ってじっちゃんに渡すと、垂れている葉っぱの根元を持ち言う
「これに第一の尾てい骨のチャクラを流すとこうなる」垂れていた細長い葉っぱがピンと伸びて剣のようになり、じっちゃんはそれで、20cm程の木を”シュン、シュン、シュン”と切り倒していく、俺は心気眼と気先眼でそれを見ていると、じっちゃんがまとっていた気のオーラが流れて、細い葉っぱに気のオーラが先っちょ迄付いているのだった。続けて言う
「ちょうどいいところに魔物が来たな」じっちゃんが見ている所には30m先に2足歩行の3m近いオークが5匹現れたのだった。
「タクトよ、秘奥義の気道を見せる。第六の頭頂部チャクラと第八の脳みそのチャクラで道を作り、第九の心臓横の右胸気脈のチャクラで気操作を行うのじゃ、それにこの葉っに更に第七の眉間のチャクラの貫通の気も付与するとこうなるのじゃ」じっちゃんの手から気の線が伸び、5匹のオークの頭に線のような気がつながって、じっちゃんがピンと伸びた葉っぱを投げると”シュン”と細長い葉っぱが矢のように飛んでいき、1匹目のオークの頭を貫通して気道を変えて、じっちゃんから伸びた線に沿って
ジグザグに動き2匹目、3匹目、4匹目,5匹目のオークの頭を貫通して倒してしまったのだった。「スゲー」と感動していたら「これはもちろん弓矢にも応用できる」とのことだ。
オークはじっちゃんはいらないとのことなので、アイテムボックスに入れたのであった。
その日から帰りは1人で帰ることになった。じっちゃんからこの辺の魔物には俺なら負けないとお墨付きをもらったからだった。じっちゃんからいつものように、殺虫草100束、除虫草100束をもらい街へ向かったのだが、街が見えてきた時に以前あった魔物ではないグリズリーにばったり会ってしまった。俺のことを覚えているのか、よだれを流しながら完全にエサと思っているらしく近づいてくる。剣を構えると、グリズリーは大きな口を開けて嚙みついて来る。しかし動きが遅くスローモーションのようにユウクリした動きにびっくりしながら首をはね、アイテムボックスに収納したのだった。冒険者ギルドに殺虫草100束、除虫草100束を連日連続で持っていったため、他の冒険者から殺虫草と除虫草の群生地が何処にあるのか教えろとか1人占めするなよとか色々文句を言ってくるが、農園はじっちゃんが絡んでいる盗賊団がらみのため、言えるわけがなく誤魔化すのに苦労したのだった。
最近朝に俺を付けてくる気配はこいつらだと分かったので、じっちゃんはこれを予想して毎日違う門を使うように指示したのだろう。暫くは殺虫草と除虫草の買取はやめて、売らずにとってある魔物の討伐部位や素材、魔石等の魔物の買取りをやってよ、他の冒険者の眼をごまかすしかない。街へ戻る際も日々門を変えようと思う。
面白い、次が気になるという人は下の方の☆☆☆☆☆を★★★★★にして頂けますと筆者もやる気が出て頑張れますので是非お願いします。つまらない、もっと頑張れよという人も★1つでも頂けたらもっと努力をしてよい作品を出せるよう頑張ります。
打つのが遅いので申し訳ないですが次話投稿は未定です。