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Side A:(2)
あれは……まだ……俺が二十前……お前ぐらいの頃だ……。
王都の下っ端役人の三男坊だった俺は……家を継げる見込みもねぇんで……子供の頃からの夢だった冒険者になった。
もちろん、甘い稼業じゃねぇ。
この稼業を始めて1年間だけでも生き延びられたのは奇跡に近い。
ほんの1〜2年だけ、先に同じ稼業についたばかりのヤツらと組んだが……その「1〜2年」の差が、どうすりゃ追い付けるか判んねぇ位のとんでもない差に思えたよ。
ずいぶん、「可愛がられた」しな。
俺には才能がねえ。
これを最後に、この稼業をやめよう。
そう思った最後の仕事を終えて王都に帰る途中、たまたま出喰わしたんだよ。
王都のある貴族のお姫様の一行がゴブリンに襲われてる場にな。
そのお姫様は……レプティリアの領主に嫁入りに行く途中だった。